特許ウォッチ

公開番号2025033647
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139513
出願日2023-08-30
発明の名称換気システム
出願人三菱電機株式会社
代理人個人
主分類F24F 7/08 20060101AFI20250306BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】省エネルギーで室内への供給空気の温度を改善することができる換気システムを得ること。
【解決手段】換気システムは、建物と、建物の室内空気を屋外に排気する排気風路と、屋外空気を室内に給気する給気風路と、が独立して内部に形成された筐体と、排気風路に設けられ排気風路を流れる排気流を発生させる排気用送風機と、給気風路に設けられ給気風路を流れる給気流を発生させる給気用送風機と、給気流と排気流との間で熱交換を行う熱交換器と、を備える熱交換換気装置と、を備える。換気システムは、熱交換換気装置に導入される屋外空気または熱交換換気装置に導入される室内の空気に建物における室内以外の空間の空気を混合させる補助風路と、補助風路を流れる室内以外の空間の空気の風量を調整する補助風路風量調整部30と、補助風路風量調整部30を制御する補助風路風量制御部50と、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
建物と、
前記建物の室内空気を屋外に排気する排気風路と、屋外空気を室内に給気する給気風路と、が独立して内部に形成された筐体と、
前記排気風路に設けられ前記排気風路を流れる排気流を発生させる排気用送風機と、
前記給気風路に設けられ前記給気風路を流れる給気流を発生させる給気用送風機と、
前記給気流と前記排気流との間で熱交換を行う熱交換器と、
を備える熱交換換気装置と、
前記熱交換換気装置に導入される前記屋外空気または前記熱交換換気装置に導入される前記室内の空気に前記建物における前記室内以外の空間の空気を混合させる補助風路と、
前記補助風路を流れる前記室内以外の空間の空気の風量を調整する補助風路風量調整部と、
前記補助風路風量調整部を制御する補助風路風量制御部と、
を備えることを特徴とする換気システム。
続きを表示（約 1,600 文字）【請求項２】
前記建物は、
前記室内であって、屋外の温度環境に対してあらかじめ決められた保温性能およびあらかじめ決められた気密性能を有する断熱気密区画と、
前記室内以外の空間であって、屋外と連通した、前記断熱気密区画の外部の区画である断熱気密区画外の領域と、
前記断熱気密区画内に設けられ、前記熱交換換気装置を流れて前記室内に給気される前記給気流が吹き出される給気風路制気口と、
前記断熱気密区画内に設けられ、前記熱交換換気装置を流れて前記屋外に排気される前記室内空気が吸い込まれる排気風路制気口と、
前記断熱気密区画外の領域に設けられ、前記補助風路を流れる前記断熱気密区画外の領域の空気が吸い込まれる補助風路制気口と、
を備えることを特徴とする請求項１に記載の換気システム。
【請求項３】
前記断熱気密区画外の領域であって屋根と外壁と天井板とによって覆われた小屋裏空間と、
前記断熱気密区画外の領域であって床板と外壁と基礎とによって覆われた床下空間と、
を備え、
前記補助風路制気口が前記小屋裏空間および前記床下空間に設けられ、
前記熱交換換気装置に導入される前記屋外空気または前記熱交換換気装置に導入される前記室内の空気に、前記小屋裏空間または前記床下空間の空気を混合させること、
を特徴とする請求項２に記載の換気システム。
【請求項４】
前記断熱気密区画外の領域であって床板と外壁と基礎とによって覆われた床下空間を備え、
前記補助風路制気口が前記床下空間に設けられ、
前記熱交換換気装置に導入される前記屋外空気または前記熱交換換気装置に導入される前記室内の空気に、前記床下空間の空気を混合させること、
を特徴とする請求項２に記載の換気システム。
【請求項５】
前記断熱気密区画外の領域であって屋根と外壁と天井板とによって覆われた小屋裏空間を備え、
前記補助風路制気口が前記小屋裏空間に設けられ、
前記熱交換換気装置に導入される前記屋外空気または前記熱交換換気装置に導入される前記室内の空気に、前記小屋裏空間の空気を混合させること、
を特徴とする請求項２に記載の換気システム。
【請求項６】
前記断熱気密区画外の領域は、前記屋外と連通する外気連通部を備えること、
を特徴とする請求項２に記載の換気システム。
【請求項７】
前記補助風路風量制御部は、
前記建物の内部の温度を計測する温度計測部と、
前記温度計測部において計測された温度があらかじめ決められた第１温度しきい値以上となった場合に前記補助風路風量調整部の動作を切り替える判定制御部と、
を備えること、
を特徴とする請求項１に記載の換気システム。
【請求項８】
前記補助風路風量制御部は、前記温度計測部において計測された温度が前記第１温度しきい値以上となった旨の情報をユーザに知らせる報知部を備えること、
を特徴とする請求項７に記載の換気システム。
【請求項９】
前記補助風路風量制御部は、前記第１温度しきい値が入力される温度しきい値入力部を備えること、
を特徴とする請求項７に記載の換気システム。
【請求項１０】
前記室内空気の温度を計測する室内空気温度計測部を備え、
前記温度しきい値入力部は、前記室内空気温度計測部で計測された前記室内空気の温度にあらかじめ決められた差分温度を付加して前記第１温度しきい値とすること、
を特徴とする請求項９に記載の換気システム。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、断熱気密区画を有する建物内を、給気流と排気流との間で熱交換させながら換気を行う換気システムに関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、建物の断熱性能および気密性能が高まっており、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律などの法令などでも、高気密高断熱建物の導入推進が図られている。合わせて、高効率な冷暖房設備および熱交換換気設備などの省エネルギー設備の導入が、推奨されている。
【０００３】
建物の断熱性能および気密性能の向上、または省エネルギー設備の導入によって、建物物における消費エネルギーを低減することは可能であるが、建物の構造、間取りおよび設備の機能を組み合わせることで更なる省エネルギーを実現する方法も種々模索されている。
【０００４】
特許文献１には、屋根内面に沿った空気層または外壁内面に沿った空気層から、日射熱により温められた空気または放射冷却により冷やされた空気を全熱交換器に外気として導入し、室内の空気と熱交換を行い、室内に供給する換気方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特許第６９１４４９５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、上記特許文献１に記載の換気方式では、外気を導入するための給気経路が複雑かつ長くなり、全熱交換器の送風能力を大きく確保する必要が生じる。このため、上記特許文献１に記載の換気方式では、全熱交換器の実際の運転に掛かる電力が、送風能力を大きくした分だけ余分に発生するため、省エネルギー性能向上の観点から見れば、効果を減ずる換気方式となっている。
【０００７】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、省エネルギーで室内への供給空気の温度を改善することができる換気システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる換気システムは、建物と、建物の室内空気を屋外に排気する排気風路と、屋外空気を室内に給気する給気風路と、が独立して内部に形成された筐体と、排気風路に設けられ排気風路を流れる排気流を発生させる排気用送風機と、給気風路に設けられ給気風路を流れる給気流を発生させる給気用送風機と、給気流と排気流との間で熱交換を行う熱交換器と、を備える熱交換換気装置と、を備える。換気システムは、熱交換換気装置に導入される屋外空気または熱交換換気装置に導入される室内の空気に建物における室内以外の空間の空気を混合させる補助風路と、補助風路を流れる室内以外の空間の空気の風量を調整する補助風路風量調整部と、補助風路風量調整部を制御する補助風路風量制御部と、を備える。
【発明の効果】
【０００９】
本開示にかかる換気システムによれば、省エネルギーで室内への供給空気の温度を改善することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
実施の形態１にかかる換気システムの構成を示す模式図
実施の形態１にかかる補助風路風量調整部の機能構成を示す図
実施の形態１にかかる換気システムにおいて補助給気風路風量調整部および補助排気風路風量調整部の制御に関わる機能構成を示すブロック図
実施の形態１にかかる端末装置の機能構成を示す図
実施の形態１にかかる換気システムにおける補助風路風量調整部の運転動作の制御の手順を示すフローチャート
実施の形態１にかかる換気システムにおける供給空気の温度改善効果を示す図
実施の形態２にかかる換気システムの構成の一例を模式的に示す図
実施の形態３にかかる換気システムの構成の一例を模式的に示す図
実施の形態１から３にかかる制御部のそれぞれの機能をハードウェアで実現した構成を示す図
実施の形態１から３にかかる制御部のそれぞれの機能をソフトウェアで実現した構成を示す図
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許