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公開番号2025087950
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202289
出願日2023-11-30
発明の名称電力変換装置
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人山王内外特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20250604BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電力変換回路の並列接続された半導体スイッチング素子において発生するゲート発振を抑制する。
【解決手段】電源100からの入力電力が入力され、入力された入力電力を電力変換して負荷200に出力電力を出力する電力変換装置300であって、制御端子を有し、並列接続された複数の半導体スイッチング素子を有し、ハーフブリッジ回路13u、13v、13wを構成する半導体スイッチング素子群14u、15u、14v、15v、14w、15wを具備する電力変換回路10と、電力変換回路10の入力電圧に応じて半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチ素子のスイッチング時間を変更して半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチ素子をオンオフ制御する制御信号を半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチ素子の制御端子に出力する制御回路部30と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電源からの入力電力が入力され、入力された入力電力を電力変換して負荷に出力電力を出力する電力変換装置であって、
制御端子をそれぞれが有し、並列接続された複数の半導体スイッチング素子を有する半導体スイッチング素子群を具備する電力変換回路と、
前記電力変換回路に入力される入力電圧に応じて前記半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子のスイッチング時間を変更して前記半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子をオンオフ制御する制御信号を前記半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子の制御端子に出力する制御回路部と、
を備える電力変換装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記電力変換回路はローサイドアームおよびハイサイドアームを有するハーフブリッジ回路を含み、
前記電力変換回路における半導体スイッチング素子群は、前記ハーフブリッジ回路におけるローサイドアームおよびハイサイドアームそれぞれに配置され、
前記制御回路部から出力される制御信号は前記ハーフブリッジ回路におけるローサイドアームおよびハイサイドアームそれぞれに配置されるローサイドアーム用の制御信号およびハイサイドアーム用の制御信号である、
請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記電源は二次電池からなる直流電源であり、
前記電力変換回路はu相のインバータ部、v相のインバータ部、およびw相のインバータ部を有する三相のインバータ回路であり、
前記u相のインバータ部、前記v相のインバータ部、および前記w相のインバータ部はそれぞれローサイドアームおよびハイサイドアームを有し、
前記電力変換回路における半導体スイッチング素子群は、前記u相のインバータ部におけるローサイドアームおよびハイサイドアーム、前記v相のインバータ部におけるローサイドアームおよびハイサイドアーム、および前記w相のインバータ部におけるローサイドアームおよびハイサイドアームそれぞれに配置され、
前記制御回路部から出力される制御信号は、前記u相のインバータ部におけるローサイドアームおよびハイサイドアーム、前記v相のインバータ部におけるローサイドアームおよびハイサイドアーム、および前記w相のインバータ部におけるローサイドアームおよびハイサイドアームそれぞれに配置される半導体スイッチング素子群それぞれに対応してu相のローサイドアーム用の制御信号およびハイサイドアーム用の制御信号、v相のローサイドアーム用の制御信号およびハイサイドアーム用の制御信号、およびw相のローサイドアーム用の制御信号およびハイサイドアーム用の制御信号である、
請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記u相のインバータ部は、ローサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群およびハイサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群が同一のパッケージにモールドされたパワーモジュールの構造をとり、ローサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子の、ゲート電極が接続されるローサイドアーム用のゲート端子、ドレイン電極が接続されるローサイドアーム用のドレイン端子、およびソース電極が接続されるローサイドアーム用のソース端子を有し、ハイサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子の、ゲート電極が接続されるハイサイドアーム用のゲート端子、ドレイン電極が接続されるハイサイドアーム用のドレイン端子、およびソース電極が接続されるハイサイドアーム用のソース端子を有し、
前記v相のインバータ部は、ローサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群およびハイサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群が同一のパッケージにモールドされたパワーモジュールの構造をとり、ローサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子の、ゲート電極が接続されるローサイドアーム用のゲート端子、ドレイン電極が接続されるローサイドアーム用のドレイン端子、およびソース電極が接続されるローサイドアーム用のソース端子を有し、ハイサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子の、ゲート電極が接続されるハイサイドアーム用のゲート端子、ドレイン電極が接続されるハイサイドアーム用のドレイン端子、およびソース電極が接続されるハイサイドアーム用のソース端子を有し、
前記w相のインバータ部は、ローサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群およびハイサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群が同一のパッケージにモールドされたパワーモジュールの構造をとり、ローサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子の、ゲート電極が接続されるローサイドアーム用のゲート端子、ドレイン電極が接続されるローサイドアーム用のドレイン端子、およびソース電極が接続されるローサイドアーム用のソース端子を有し、ハイサイドアームに配置される半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子の、ゲート電極が接続されるハイサイドアーム用のゲート端子、ドレイン電極が接続されるハイサイドアーム用のドレイン端子、およびソース電極が接続されるハイサイドアーム用のソース端子を有する、
請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子それぞれは、ワイドバンドギャップ半導体素子である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子それぞれは、ワイドバンドギャップの金属酸化膜型電界効果トランジスタである請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記制御回路部から出力される制御信号によるスイッチング時間の変更は、前記電力変換回路に入力される入力電圧が設定電圧より低いとスイッチング時間を短くする変更である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記制御回路部から出力される制御信号によるスイッチング時間の変更は、前記電力変換回路に入力される入力電圧が複数段階に分けられた電圧範囲に対応して入力電圧が低くなる範囲に向かってスイッチング時間を複数段階に短くする変更である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子それぞれは、ワイドバンドギャップ半導体素子である請求項7に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記制御回路部から出力される制御信号によるスイッチング時間の変更は、前記電力変換回路に入力される入力電圧に応じて抵抗値が変更され、前記半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチング素子のスイッチング時間を規定するゲート抵抗の抵抗値の変更により行われる請求項7に記載の電力変換装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、パワーエレクトロニクス分野のインバータまたはコンバータなどの電力変換装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ハイブリッド自動車または電気自動車などの電動パワートレイン用の電力変換装置は、スイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)またはMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの半導体スイッチング素子が用いられ、大きい電力を処理するために、複数の半導体スイッチング素子を並列接続されたスイッチング素子が用いられる。
【0003】
電力変換器における電圧コンバータのスイッチング素子として並列接続された2個の半導体スイッチング素子を、ゲート発振を抑えるために半導体モジュールとした例が特許文献1に示されている。
特許文献1に示された半導体モジュールは、一対の金属板と2個のトランジスタチップを備え、トランジスタチップは、一対の金属板に挟まれつつ、樹脂パッケージに封止されている。トランジスタチップのエミッタ電極は他方の金属板と導通している。樹脂パッケージの内部にて一方の金属板から2個のコレクタ端子が延びており、他方の金属板から1個のエミッタ端子が延びており、エミッタ端子はパッケージ側面にて2個のコレクタ端子の間から外部へ延びている。エミッタ端子は2個のトランジスタチップのそれぞれのエミッタ電極から等距離の位置で他方の金属板から延びている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-67657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明者らは、同じタイミングでオンオフ動作される2個の半導体スイッチング素子が並列接続されたスイッチング素子において、ドレイン-ソース間にかかる電圧、つまり、インバータまたはコンバータに入力されるなどの電力変換装置の電力変換回路に入力される入力電圧に相当する電圧を種々変化させたところ、次のような課題があることが判明した。
【0006】
すなわち、ドレイン-ソース間にかかる電圧が高い範囲において、半導体スイッチング素子は耐圧に対するサージの許容値が小さいため、半導体スイッチング素子をオンオフ制御するスイッチング時間を長くする。
ドレイン-ソース間にかかる電圧が低い範囲において、ドレイン-ソース間にかかる電圧が高い範囲と同じスイッチング時間により半導体スイッチング素子をオンオフ制御するとゲート発振が大きな振幅となりやすく、大きな振幅のゲート発振が発生すると、スイッチング素子の誤動作または半導体スイッチング素子の耐圧超過による破壊の発生の恐れがあった。
【0007】
半導体スイッチング素子のドレイン-ソース間の寄生容量はドレイン-ソース間にかかる電圧が低い電圧であるほど大きくなり、ドレイン-ソース間の寄生容量が大きいほど、2個の半導体スイッチング素子間に流れる電流量が大きくなり、ゲート発振は大きな振幅となりやすいことに起因している。
【0008】
一方、ドレイン-ソース間にかかる電圧が低い範囲において、ゲート発振の振幅がスイッチング素子の誤動作または半導体スイッチング素子の耐圧超過にならない短いスイッチング時間とする。
ドレイン-ソース間にかかる電圧が高い範囲において、ドレイン-ソース間にかかる電圧が低い範囲と同じスイッチング時間により半導体スイッチング素子をオンオフ制御するとサージによる耐圧超過が発生する。
【0009】
本開示は上記した点に鑑みてなされたものであり、電力変換回路が具備する、並列接続された複数の半導体スイッチング素子を有する半導体スイッチング素子群において発生するゲート発振を抑制する電力変換装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係る電力変換装置は、電源からの入力電力が入力され、入力された入力電力を電力変換して負荷に出力電力を出力する電力変換装置であって、制御端子をそれぞれが有し、並列接続された複数の半導体スイッチング素子を有する半導体スイッチング素子群を具備する電力変換回路と、電力変換回路に入力される入力電圧に応じて半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチ素子のスイッチング時間を変更して半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチ素子をオンオフ制御する制御信号を半導体スイッチング素子群における複数の半導体スイッチ素子の制御端子に出力する制御回路部と、を備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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