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公開番号2025033232
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023138803
出願日2023-08-29
発明の名称基地局装置、通信方法及びコンピュータプログラム
出願人KDDI株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H04W 28/18 20090101AFI20250306BHJP(電気通信技術)
要約【課題】基地局と端末間の通信の安定性の向上を図る。
【解決手段】基地局装置は、端末へ同報する同報信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式によりOFDM変調信号に変換し、前記端末へ同報する同報信号をOTFS(Orthogonal Time Frequency Space)変調方式によりOTFS変調信号に変換する信号処理部と、前記同報信号から変換された前記OFDM変調信号及び前記OTFS変調信号が多重された多重信号を送信する無線送信部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
端末へ同報する同報信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式によりOFDM変調信号に変換し、前記端末へ同報する同報信号をOTFS(Orthogonal Time Frequency Space)変調方式によりOTFS変調信号に変換する信号処理部と、
前記同報信号から変換された前記OFDM変調信号及び前記OTFS変調信号が多重された多重信号を送信する無線送信部と、
を備える基地局装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記同報信号から変換された前記OFDM変調信号又は前記OTFS変調信号を受信した端末から送信されるOFDM変調方式又はOTFS変調方式の端末送信信号を受信する無線受信部、
をさらに備える請求項1に記載の基地局装置。
【請求項3】
前記無線受信部が受信した前記端末送信信号に基づいて、送信元の端末の移動状態を判定する判定部、
をさらに備える請求項2に記載の基地局装置。
【請求項4】
OFDM変調方式で送信される同報信号は、この同報信号を受信した端末が送信するRACH(Random Access CHannel)のリソース情報を含み、
OTFS変調方式で送信される同報信号は、この同報信号を受信した端末が送信するRACHのリソース情報を含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載の基地局装置。
【請求項5】
前記判定部は、
前記無線受信部が受信した前記端末送信信号のリソースがOFDM変調方式で送信した同報信号で指定したリソースである場合に送信元の端末の移動状態が低速であると判定し、
前記無線受信部が受信した前記端末送信信号のリソースがOTFS変調方式で送信した同報信号により指定したリソースである場合に送信元の端末の移動状態が高速であると判定する、
請求項3に記載の基地局装置。
【請求項6】
前記判定部は、
前記無線受信部が受信した前記端末送信信号がOFDM変調方式である場合に送信元の端末の移動状態が低速であると判定し、
前記無線受信部が受信した前記端末送信信号がOTFS変調方式である場合に送信元の端末の移動状態が高速であると判定する、
請求項3に記載の基地局装置。
【請求項7】
移動状態が低速であると判定された端末に対してOFDM変調方式によりデータ通信を行い、移動状態が高速であると判定された端末に対してOTFS変調方式によりデータ通信を行う通信制御部、
をさらに備える請求項6に記載の基地局装置。
【請求項8】
前記同報信号は、PBCH(Physical Broadcast CHannel)信号である、
請求項1に記載の基地局装置。
【請求項9】
前記PBCH信号によって端末に通知されるOFDM変調方式に用いる無線リソース又はOTFS変調方式に用いる無線リソースを用いて端末から送信されるRACH(Random Access CHannel)信号を受信する無線受信部、
をさらに備える請求項8に記載の基地局装置。
【請求項10】
前記無線受信部が受信したRACH信号に基づいて、送信元の端末の移動状態を判定する判定部、
をさらに備える請求項9に記載の基地局装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置、通信方法及びコンピュータプログラムに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
第5世代(5G)移動通信システム(以下、5Gシステムと称する)では、端末(UE)の初期アクセスにおいて、基地局(gNB)が、報知チャネル(PBCH(Physical Broadcast CHannel、物理ブロードキャストチャネル))を用いて、端末がセルへの接続手順を実施するために必要な報知情報を一斉同報する。当該報知情報は、例えば、下り方向(基地局から端末へ向かう方向)の共通チャネルの情報や、上り方向(端末から基地局へ向かう方向)の共通チャネルであるRACH(Random Access Channel、ランダムアクセスチャネル)の情報等を有する。
【0003】
特許文献1には、上り方向と下り方向で異なる変調方式を用いる技術が記載されている。例えば、上り方向にはOTFS(Orthogonal Time Frequency Space、直交時間周波数空間)変調方式を用いる一方、下り方向にはOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)変調方式を用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022/217536号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
OFDM変調方式は、端末が移動している時のドップラー効果によって通信性能が劣化する。特に高速で移動している端末では、ドップラー効果の影響が大きくなるために、OFDM変調方式の通信性能の劣化も大きくなる。この問題の対処としてOTFS変調方式を用いることが挙げられるが、OFDM変調方式とOTFS変調方式の適切な切り替えを行うことが課題であった。例えば、OTFS変調方式は高速移動への追従性が高い一方でOFDM変調方式と比較して送信および受信の信号処理量が多いという課題があることから、状況に応じてこれらを適切に切り替えるための方法が必要であった。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、OFDM変調方式とOTFS変調方式の双方に対応する通信システムにおいて、変調方式を状況に応じて適切に切り替えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、端末へ同報する同報信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式によりOFDM変調信号に変換し、前記端末へ同報する同報信号をOTFS(Orthogonal Time Frequency Space)変調方式によりOTFS変調信号に変換する信号処理部と、前記同報信号から変換された前記OFDM変調信号及び前記OTFS変調信号が多重された多重信号を送信する無線送信部と、を備える基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記同報信号から変換された前記OFDM変調信号又は前記OTFS変調信号を受信した端末から送信されるOFDM変調方式又はOTFS変調方式の端末送信信号を受信する無線受信部、をさらに備える基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記無線受信部が受信した前記端末送信信号に基づいて、送信元の端末の移動状態を判定する判定部、をさらに備える基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、OFDM変調方式で送信される同報信号は、この同報信号を受信した端末が送信するRACH(Random Access CHannel)のリソース情報を含み、OTFS変調方式で送信される同報信号は、この同報信号を受信した端末が送信するRACHのリソース情報を含む、基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記判定部は、前記無線受信部が受信した前記端末送信信号のリソースがOFDM変調方式で送信した同報信号で指定したリソースである場合に送信元の端末の移動状態が低速であると判定し、前記無線受信部が受信した前記端末送信信号のリソースがOTFS変調方式で送信した同報信号により指定したリソースである場合に送信元の端末の移動状態が高速であると判定する、基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記判定部は、前記無線受信部が受信した前記端末送信信号がOFDM変調方式である場合に送信元の端末の移動状態が低速であると判定し、前記無線受信部が受信した前記端末送信信号がOTFS変調方式である場合に送信元の端末の移動状態が高速であると判定する、基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、移動状態が低速であると判定された端末に対してOFDM変調方式によりデータ通信を行い、移動状態が高速であると判定された端末に対してOTFS変調方式によりデータ通信を行う通信制御部、をさらに備える基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記同報信号は、PBCH(Physical Broadcast CHannel)信号である、基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記PBCH信号によって端末に通知されるOFDM変調方式に用いる無線リソース又はOTFS変調方式に用いる無線リソースを用いて端末から送信されるRACH(Random Access CHannel)信号を受信する無線受信部、をさらに備える基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記無線受信部が受信したRACH信号に基づいて、送信元の端末の移動状態を判定する判定部、をさらに備える基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記判定部は、前記無線受信部が受信したRACH信号がOFDM変調方式である場合に送信元の端末の移動状態が低速であると判定し、前記無線受信部が受信したRACH信号がOTFS変調方式である場合に送信元の端末の移動状態が高速であると判定する、基地局装置である。
本発明の一態様は、上記の基地局装置において、移動状態が低速であると判定された端末に対してOFDM変調方式によりデータ通信を行い、移動状態が高速であると判定された端末に対してOTFS変調方式によりデータ通信を行う通信制御部、をさらに備える基地局装置である。
【0008】
本発明の一態様は、基地局装置が実行する通信方法であって、端末へ同報する同報信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式によりOFDM変調信号に変換し、前記端末へ同報する同報信号をOTFS(Orthogonal Time Frequency Space)変調方式によりOTFS変調信号に変換する信号処理ステップと、前記同報信号から変換された前記OFDM変調信号及び前記OTFS変調信号が多重された多重信号を送信する無線送信ステップと、を含む通信方法である。
本発明の一態様は、上記の通信方法において、前記同報信号は、PBCH(Physical Broadcast CHannel)信号である、通信方法である。
【0009】
本発明の一態様は、基地局装置のコンピュータに、端末へ同報する同報信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式によりOFDM変調信号に変換し、前記端末へ同報する同報信号をOTFS(Orthogonal Time Frequency Space)変調方式によりOTFS変調信号に変換する信号処理ステップと、前記同報信号から変換された前記OFDM変調信号及び前記OTFS変調信号が多重された多重信号を送信する無線送信ステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
本発明の一態様は、上記のコンピュータプログラムにおいて、前記同報信号は、PBCH(Physical Broadcast CHannel)信号である、コンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、OFDM変調方式とOTFS変調方式の双方に対応する通信システムにおいて、変調方式を状況に応じて適切に切り替えることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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