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公開番号
2025033152
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023138675
出願日
2023-08-29
発明の名称
剥離装置および剥離方法
出願人
日機装株式会社
代理人
個人
主分類
H01G
13/00 20130101AFI20250306BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】微粘着層を有する基材フィルムを剥離するとき、剥離起点を安定して形成可能な剥離装置および剥離方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る剥離装置1は、シートテーブル21と、刃先部41dを有するブレード41cと、ヒータ41bと、移動機構3と、積層シートSに形成される剥離起点S5を把持して微粘着フィルムS2をシートS1から剥離するクランプ機構42と、を有する。移動機構は、刃先部の長手方向が相対移動の方向に対して直交するように、所定温度に加熱された刃先部を開始位置Psとなる基材フィルムの外縁部上に当接させて、開始位置から開始位置よりも基材フィルムの内側に位置する終了位置Pfまで刃先部を摺動させることにより、微粘着フィルムが反り上がるように剥離した剥離起点を形成させる。開始位置から終了位置までの長さLsfは、刃先部が当接している部分の積層シートの長さが刃先部の長さLbを超えないように設定される。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
基材フィルムと、前記基材フィルムの一面に形成された微粘着層と、を有する微粘着フィルムの前記微粘着層にシートが積層された積層シートのうち、前記微粘着フィルムを前記シートから剥離する剥離装置であって、
前記微粘着フィルムの前記基材フィルムが上方に向けて露出するように、前記積層シートを吸着保持する保持面を有するシートテーブルと、
前記シートテーブルに吸着保持された前記積層シートの前記基材フィルムに向けられる刃先部を有するブレードと、
前記刃先部を所定温度に加熱するヒータと、
前記シートテーブルに対する前記ブレードの位置を相対移動させる移動機構と、
前記積層シートに形成される剥離起点を把持して、前記微粘着フィルムを前記シートから剥離するクランプ機構と、
を有してなり、
前記移動機構は、
前記刃先部の長手方向が前記相対移動の方向に対して直交するように、前記ブレードのうち、前記所定温度に加熱された前記刃先部を、開始位置となる前記基材フィルムの外縁部上に当接させて、
前記刃先部が前記基材フィルムに当接した状態で、前記開始位置から前記開始位置よりも前記基材フィルムの内側に位置する終了位置まで前記刃先部を摺動させることにより、前記開始位置から前記終了位置までの間で前記微粘着フィルムが反り上がるように剥離した前記剥離起点を形成させて、
前記開始位置から前記終了位置までの長さは、前記刃先部が当接している部分の前記積層シートの長さが前記刃先部の長さを超えないように設定される、
剥離装置。
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【請求項2】
前記基材フィルムは、ポリエステルまたはポリエチレンテレフタレート製であり、
前記微粘着層は、アクリル系粘着剤であり、
前記保持面は、低熱伝導材料製であり、
前記所定温度は、170℃以上250℃以下である、
請求項1に記載の剥離装置。
【請求項3】
前記シートは、LCPシートまたはLTCCシートであり、
前記シートが前記LCPシートであるとき、前記所定温度は、170℃以上220℃以下であり、
前記シートが前記LTCCシートであるとき、前記所定温度は、220℃以上250℃以下である、
請求項2に記載の剥離装置。
【請求項4】
前記保持面は、ガラスまたはゴム製である、
請求項2に記載の剥離装置。
【請求項5】
前記刃先部が前記基材フィルムに当接しているとき、前記刃先部は、所定荷重が前記刃先部から前記基材フィルムに加えられるように、前記基材フィルムに押し当てられて、
前記所定荷重は、前記積層シートが弾性変形可能な範囲内に設定される、
請求項1に記載の剥離装置。
【請求項6】
前記所定荷重は、前記保持面がゴム製であるとき、前記積層シートと前記保持面とが弾性変形可能な範囲内に設定される、
請求項5に記載の剥離装置。
【請求項7】
前記ブレードは、前記基材フィルムに対して傾斜している、
請求項5に記載の剥離装置。
【請求項8】
平面視において、前記積層シートの形状は、矩形状であり、
前記開始位置は、前記積層シートの角部であり、
前記終了位置は、前記積層シートの4つの端辺のうち、前記角部を形成する2つの端辺それぞれから、前記積層シートの内側に離れた位置である、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の剥離装置。
【請求項9】
基材フィルムと、前記基材フィルムの一面に形成された微粘着層と、を有する微粘着フィルムの前記微粘着層にシートが積層された積層シートのうち、前記微粘着フィルムを前記シートから剥離する剥離装置により実行される剥離方法であって、
前記剥離装置は、
前記微粘着フィルムの前記基材フィルムが上方に向けて露出するように、前記積層シートを吸着保持する保持面を有するシートテーブルと、
前記シートテーブルに吸着保持された前記積層シートの前記基材フィルムに向けられる刃先部を有するブレードと、
前記刃先部を所定温度に加熱するヒータと、
前記シートテーブルに対する前記ブレードの位置を相対移動させる移動機構と、
前記積層シートに形成される剥離起点を把持して、前記微粘着フィルムを前記シートから剥離するクランプ機構と、
を有してなり、
前記剥離方法は、
前記剥離装置が、前記刃先部の長手方向が前記相対移動の方向に対して直交するように、前記ブレードのうち、前記所定温度に加熱された前記刃先部を、開始位置となる前記基材フィルムの外縁部上に当接させる当接ステップと、
前記剥離装置が、前記刃先部が前記基材フィルムに当接した状態で、前記開始位置よりも前記基材フィルムの内側に位置する終了位置まで前記刃先部を摺動させて、前記開始位置から前記終了位置までの間で前記微粘着フィルムを反り上がるように剥離させて、前記剥離起点を形成する起点形成ステップと、
を含み、
前記起点形成ステップにおいて、前記開始位置から前記終了位置までの長さは、前記刃先部が当接している部分の前記積層シートの長さが前記刃先部の長さを超えないように設定される、
剥離方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、剥離装置および剥離方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
多層構造を有する積層セラミック電子部品(例えば、積層セラミックコンデンサ(MLCC:Multilayer Ceramic Capacitors)、チップインダクタ、低温同時焼成セラミック(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics)など)の製造工程では、例えば、基材フィルム(キャリアフィルム)上に、スラリーが塗布されることにより、フィルム基材上にセラミックグリーンシートが積層された積層シートが形成される。次いで、セラミックグリーンシート上に内部電極が適宜印刷される。次いで、セラミックグリーンシートが基材フィルムから剥離されて、複数のセラミックグリーンシート同士が積層・加熱・圧着されることによりセラミックグリーンシートの積層体が形成される。
【0003】
これらの工程のうち、基材フィルムからのセラミックグリーンシートの剥離には、剥離装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に開示された剥離装置では、積層シートを吸着保持するシートテーブルの保持板に、積層シートの端部が配置される切欠き部が形成されている。切欠き部には、積層シートの端部から隔離されて、同端部との間に空隙を生じさせる傾斜面が形成されている。この空隙上に配置される積層シートの端部にブレードが押し当てられることにより、同端部に折れ線が形成されて、基材フィルムのうち、折れ線から外側の部分がセラミックグリーンシートに対して折り上げられる。この折り上げられた部分は、クランプ機構による掴み代であり、セラミックグリーンシートから基材フィルムを剥離するための剥離起点である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-121855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、特許文献1に開示された剥離装置は、物理的に基材フィルムのみに折れ線を形成して、基材フィルムの端部のみを折り上げている。そのため、同剥離装置では、微粘着性を有する基材フィルム(例えば、表面に微粘着層が配置される基材フィルム)に対しては、剥離起点は、その粘着性により、安定して形成できない。
【0007】
本発明は、微粘着層を有する基材フィルムに対して、剥離起点を安定して形成可能な剥離装置および剥離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施態様における剥離装置は、基材フィルムと、前記基材フィルムの一面に形成された微粘着層と、を有する微粘着フィルムの前記微粘着層にシートが積層された積層シートのうち、前記微粘着フィルムを前記シートから剥離する剥離装置であって、前記微粘着フィルムの前記基材フィルムが上方に向けて露出するように、前記積層シートを吸着保持する保持面を有するシートテーブルと、前記シートテーブルに吸着保持された前記積層シートの前記基材フィルムに向けられる刃先部を有するブレードと、前記刃先部を所定温度に加熱するヒータと、前記シートテーブルに対する前記ブレードの位置を相対移動させる移動機構と、前記積層シートに形成される剥離起点を把持して、前記微粘着フィルムを前記シートから剥離するクランプ機構と、を有してなり、前記移動機構は、前記刃先部の長手方向が前記相対移動の方向に対して直交するように、前記ブレードのうち、前記所定温度に加熱された前記刃先部を、開始位置となる前記基材フィルムの外縁部上に当接させて、前記刃先部が前記基材フィルムに当接した状態で、前記開始位置から前記開始位置よりも前記基材フィルムの内側に位置する終了位置まで前記刃先部を摺動させることにより、前記開始位置から前記終了位置までの間で前記微粘着フィルムが反り上がるように剥離した前記剥離起点を形成させて、前記開始位置から前記終了位置までの長さは、前記刃先部が当接している部分の前記積層シートの長さが前記刃先部の長さを超えないように設定される、剥離装置である。
【0009】
本発明の一実施態様における剥離方法は、基材フィルムと、前記基材フィルムの一面に形成された微粘着層と、を有する微粘着フィルムの前記微粘着層にシートが積層された積層シートのうち、前記微粘着フィルムを前記シートから剥離する剥離装置により実行される剥離方法であって、前記剥離装置は、前記微粘着フィルムの前記基材フィルムが上方に向けて露出するように、前記積層シートを吸着保持する保持面を有するシートテーブルと、前記シートテーブルに吸着保持された前記積層シートの前記基材フィルムに向けられる刃先部を有するブレードと、前記刃先部を所定温度に加熱するヒータと、前記シートテーブルに対する前記ブレードの位置を相対移動させる移動機構と、前記積層シートに形成される剥離起点を把持して、前記微粘着フィルムを前記シートから剥離するクランプ機構と、を有してなり、前記剥離方法は、前記剥離装置が、前記刃先部の長手方向が前記相対移動の方向に対して直交するように、前記ブレードのうち、前記所定温度に加熱された前記刃先部を、開始位置となる前記基材フィルムの外縁部上に当接させる当接ステップと、前記剥離装置が、前記刃先部が前記基材フィルムに当接した状態で、前記開始位置よりも前記基材フィルムの内側に位置する終了位置まで前記刃先部を摺動させて、前記開始位置から前記終了位置までの間で前記微粘着フィルムを反り上がるように剥離させて、前記剥離起点を形成する起点形成ステップと、を含み、前記起点形成ステップにおいて、前記開始位置から前記終了位置までの長さは、前記刃先部が当接している部分の前記積層シートの長さが前記刃先部の長さを超えないように設定される、剥離方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、粘着層を有する基材フィルムに対して、剥離起点を安定して形成可能な剥離装置および剥離方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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