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公開番号
2025032898
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023138410
出願日
2023-08-28
発明の名称
センサ、測定システム、測定方法、液体量の提示方法、及びスポンジの製造方法
出願人
国立大学法人 筑波大学
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
G01N
33/50 20060101AFI20250305BHJP(測定;試験)
要約
【課題】生物から排出された液体に関する物理量を精度良く検出することができるセンサ、測定システム、測定方法、液体量の提示方法、及びスポンジの製造方法を提供する。
【解決手段】センサ(10)は、生物から排出された液体が気化することにより生じた蒸気を取り込む取込口(24)を有する基材(12)と、前記取込口(24)と連通するマイクロチャネル(26)を有するマイクロチャネル部材(16)と、前記マイクロチャネル(26)に充填され、親水性及び吸湿性を有しており、前記蒸気を吸収して前記蒸気から変化した前記液体を保持するスポンジ(18)と、前記スポンジ(18)によって保持された前記液体に関する物理量を検出する検出部(48)とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
生物から排出された液体が気化することにより生じた蒸気を取り込む取込口を有する基材と、
前記取込口と連通するマイクロチャネルを有するマイクロチャネル部材と、
前記マイクロチャネルに充填され、親水性及び吸湿性を有しており、前記蒸気を吸収して前記蒸気から変化した前記液体を保持するスポンジと、
前記スポンジによって保持された前記液体に関する物理量を検出する検出部とを備える
センサ。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
前記生物は、人又は動物であり、
前記液体は、汗である
請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記スポンジは、天然生物を用いて生成されたバイオスポンジである
請求項1に記載のセンサ。
【請求項4】
前記天然生物は、真菌である
請求項3に記載のセンサ。
【請求項5】
前記スポンジは、前記真菌から得られたキチンをキトサンに分解し、前記キトサンに添加物と溶液とを混合してゲル状の混合物を生成する生成工程と、前記混合物を攪拌する攪拌工程と、前記混合物を凍結することにより内部骨格を有する中間生成物を得る凍結工程と、前記中間生成物を解凍する解凍工程と、前記中間生成物を架橋する架橋工程とを経て製造されたものである
請求項4に記載のセンサ。
【請求項6】
前記凍結工程、前記解凍工程、及び前記架橋工程は、前記混合物を前記マイクロチャネルに充填した状態で行われる工程である
請求項5に記載のセンサ。
【請求項7】
前記マイクロチャネル部材は、前記取込口と連通する連通穴と、前記連通穴を介して前記取込口と連通する前記マイクロチャネルとを有し、
前記マイクロチャネルは、前記連通穴を中心に同心状に配置された複数の円弧溝を有する一筆書き状に形成されている
請求項1に記載のセンサ。
【請求項8】
前記スポンジは、前記連通穴に充填される中心部と、前記中心部を中心に同心状に配置され、前記複数の円弧溝に充填される複数の円弧部とを有する一筆書き状に形成されている
請求項7に記載のセンサ。
【請求項9】
前記中心部には、水溶性を有する色素が含有されている
請求項8に記載のセンサ。
【請求項10】
前記検出部は、前記液体の成分の濃度を前記物理量として検出する濃度検出部を有し、
前記濃度検出部は、濃度センサを有し、
前記スポンジは、前記濃度センサと重なる重複部を有する
請求項8に記載のセンサ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、センサ、測定システム、測定方法、液体量の提示方法、及びスポンジの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的に発汗は運動や高い周囲温度と関連しており、汗には生理学的な健康状態の評価に重要な関連性を持つ様々なバイオマーカーが含まれている。生理学の観点からは、発汗は、体内必須物質の喪失や外因性化学種への暴露という2つの指標として、十分に確立されている。対照的に、汗の化学的性質と血液化学的性質との関係は、まだ十分に解明されていない。このような不確実性に対処する研究は、既知のバイオマーカーと新たに発見されたバイオマーカーの両方に適用でき、臨床応用の選択肢をさらに広げることができる。
【0003】
近年、汗の捕捉、収集、及び測定に対して材料科学と力学設計とを適用した技術があり、この技術としては、湿度計ベースのプラットフォーム(例えば、非特許文献1参照)、吸収性材料ベースのプラットフォーム(例えば、非特許文献2参照)、及びマイクロ流体ベースのプラットフォーム(例えば、非特許文献3参照)などがある。これらのプラットフォームのほとんどの実施形態は、通常、中強度から高強度のトレーニング中に実施され、分析のために複雑な実験装置と訓練を受けたスタッフとを必要とする。一方で、これらのプラットフォームの中でも、マイクロ流体ベースのマイクロ流体パッチは、臨床標準に代わるシンプルで低コストのものであり、信頼性が向上し、迅速で家庭での検査や幅広い展開に適している。例えば、このようなマイクロ流体パッチは、発汗による全身の水分と電解質の損失とを測定するスポーツパフォーマンスへの応用に利用可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Kwon, K.; Kim, J. U.; Deng, Y.; et al. An on-skin platform for wireless monitoring of flow rate, cumulative loss and temperature of sweat in real time. Nat. Electron. 4, 2021, 302-312.
Shaghayegh, S.; Razieh, S.; et al. MicroSweat: A Wearable Microfluidic Patch for Noninvasive and Reliable Sweat Collection Enables Human Stress Monitoring, Adv. Sci. 10, 2023, 2204171.
Reeder, J. T.; Choi, J.; Xue, Y.; et al. Waterproof, electronics-enabled, epidermal microfluidic devices for sweat collection, biomarker analysis, and thermography in aquatic settings. Sci. Adv. 5, 2019, No. eaau6356.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常の状態における人の汗には、活動性発汗(すなわち、顕性発汗)と、経表皮水分喪失(すなわち、不感性発汗)の2種類があり、不感性発汗は蒸気という形で活動性発汗と同様の生理的影響を及ぼすが、不感性発汗に対してウェアラブルデバイスを使って定量化した研究はほとんどされていない。汗腺の分泌速度や分泌量が低いこと、サンプリング中の蒸発が速いこと、マイクロ流体内の水圧抵抗により分析のためにセンサに収集できる液量が制限されていることなどから、安静時の発汗にアクセスすることは依然として大きな課題である。このため、報告されているウェアラブルデバイスのほとんどは、運動、温熱、化学的刺激など、分泌速度の高い汗の収集に重点を置いている。
【0006】
従来のプラットフォームでは、少量の通常の汗を素早くデバイスに取り込むことができないため、リアルタイムの評価が制限される。したがって、低い汗分泌速度をターゲットとしたプラットフォームが求められるが、連続的な分析、そして重要な点として、安静時の発汗速度を正確に測定することが課題である。これは、不感性発汗の性質や、従来の技術に限界があることに加え、自然条件下では汗腺の分泌圧が不十分であるため、新しい分泌汗が、設計された収集領域まで古い収集汗を連続的に押し進めることが困難又は不可能な場合があるためである。また、臨床環境における安静時の体温調節性発汗(すなわち、不感蒸泄性発汗を含む)の速度モニタリングには、換気式湿度測定チャンバのようなかさ張る機器や、シングルポイント分析物測定のための24時間の収集期間が必要であった。
【0007】
なお、以上は、発汗に関する考察であるが、不感性発汗と同様に、生物から排出された各種液体が気化することにより生じた蒸気を捕集する場合にも、同様の課題がある。
【0008】
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであって、生物から排出された液体に関する物理量を精度良く検出することができるセンサ、測定システム、測定方法、液体量の提示方法、及びスポンジの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1態様は、生物から排出された液体が気化することにより生じた蒸気を取り込む取込口を有する基材と、前記取込口と連通するマイクロチャネルを有するマイクロチャネル部材と、前記マイクロチャネルに充填され、親水性及び吸湿性を有しており、前記蒸気を吸収して前記蒸気から変化した前記液体を保持するスポンジと、前記スポンジによって保持された前記液体に関する物理量を検出する検出部とを備えるセンサである。
【0010】
本開示の第2態様は、第1態様に係るセンサと、前記センサに接続される測定装置とを備える測定システムである。
(【0011】以降は省略されています)
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