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公開番号
2025032775
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023138246
出願日
2023-08-28
発明の名称
侵食評価方法、侵食評価装置及びプログラム
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G21C
17/06 20060101AFI20250305BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】ジェットによる構造物の侵食を、精度よく評価する方法を提供する。
【解決手段】侵食評価方法は、炉心物質の温度および熱伝達係数の時間的変化を解析するステップと、炉心物質の熱の影響を受ける構造物の熱伝導を示す1次元非定常熱伝導方程式を、前記温度および前記熱伝達係数に基づく前記構造物の端部の温度を境界条件として解き、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップと、前記温度分布の解析の結果に基づいて前記構造物の侵食を評価するステップを有し、構造物の溶融時の潜熱を考慮したエンタルピーと温度との対応関係に基づいて1次元非定常熱伝導方程式の比熱に設定し、炉心物質からの熱が溶融部に、滞留しないことを示す十分に大きな値を1次元非定常熱伝導方程式の熱伝導率に設定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
溶融炉心から放出された炉心物質の温度および熱伝達係数の時間的変化を解析するステップと、
放出された前記炉心物質からの熱が伝わる構造物における前記熱の伝導を示す1次元非定常熱伝導方程式を、前記温度および前記熱伝達係数に基づく前記構造物の端部の温度を境界条件として解いて、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップと、
前記温度分布の解析の結果に基づいて前記構造物の侵食を評価するステップと、
を有し、
前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップでは、
前記構造物の溶融時の潜熱を考慮したエンタルピーと温度との対応関係に基づいて算出される比熱の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の比熱に設定し、
前記炉心物質からの前記熱が、前記構造物における溶融部に、滞留しないことを示す十分に大きな所定の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の熱伝導率に設定する、
侵食評価方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップでは、前記構造物の温度が融点に達するまでは、前記温度に応じた前記構造物の熱伝導率を設定し、前記構造物の温度が融点に達すると、前記十分に大きな所定の値を設定する、
請求項1に記載の侵食評価方法。
【請求項3】
前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップでは、前記構造物を複数の層に分割し、一番上の前記層については前記温度および前記熱伝達係数に基づく前記構造物の端部の温度を境界条件として前記1次元非定常熱伝導方程式を解き、2番目の前記層より下の前記層については、1つ上の前記層の温度分布の解析の結果得られた温度を境界条件として、前記1次元非定常熱伝導方程式を解き、それぞれの前記層内の温度分布の時間変化を解析する、
請求項1又は請求項2に記載の侵食評価方法。
【請求項4】
前記侵食を評価するステップでは、前記構造物内の温度分布に基づいて、前記構造物内の温度が融点に到達している部分を侵食とみなし、侵食深さを計算する、
請求項1又は請求項2に記載の侵食評価方法。
【請求項5】
溶融炉心から放出された炉心物質の温度および熱伝達係数の時間的変化を解析する手段と、
放出された前記炉心物質からの熱が伝わる構造物における前記熱の伝導を示す1次元非定常熱伝導方程式を、前記温度および前記熱伝達係数に基づく前記構造物の端部の温度を境界条件として解いて、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析する手段と、
前記温度分布の解析の結果に基づいて前記構造物の侵食を評価する手段と、
を有し、
前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析する手段は、
前記構造物の溶融時の潜熱を考慮したエンタルピーと温度との対応関係に基づいて算出される比熱の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の比熱に設定し、
前記炉心物質からの前記熱が、前記構造物における溶融部に、滞留しないことを示す十分に大きな所定の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の熱伝導率に設定する、
侵食評価装置。
【請求項6】
コンピュータに、
溶融炉心から放出された炉心物質の温度および熱伝達係数の時間的変化を解析するステップと、
放出された前記炉心物質からの熱が伝わる構造物における前記熱の伝導を示す1次元非定常熱伝導方程式を、前記温度および前記熱伝達係数に基づく前記構造物の端部の温度を境界条件として解いて、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップと、
前記温度分布の解析の結果に基づいて前記構造物の侵食を評価するステップと、
を有し、
前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップでは、
前記構造物の溶融時の潜熱を考慮したエンタルピーと温度との対応関係に基づいて算出される比熱の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の比熱に設定し、
前記炉心物質からの前記熱が、前記構造物における溶融部に、滞留しないことを示す十分に大きな所定の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の熱伝導率に設定する処理、
を実行させるプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、侵食評価方法、侵食評価装置及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
高速炉でシビアアクシデントが発生すると、溶融炉心から燃料やスティール等の炉心物質がジェット状に放出され、これらの溶融した炉心物質(以下、ジェットと記載する。)が炉内の構造物を侵食することがある。このような侵食の過程を解析する場合、ジェットの放出量や温度が一定であると仮定して解析することが多い。しかし、実際には、ジェットの放出量や温度は一定ではない為、解析の精度には限界がある。
【0003】
関連する技術として特許文献1には、原子炉容器の下方に設置されたコアキャッチャー上に堆積した燃料デブリの冷却性を、非定常熱伝導方程式を解いて解析する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6728305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ジェットによる構造物の侵食を精度よく評価する技術が求められている。
【0006】
本開示は、上記課題を解決することができる侵食評価方法、侵食評価装置及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る侵食評価方法は、溶融炉心から放出された炉心物質の温度および熱伝達係数の時間的変化を解析するステップと、放出された前記炉心物質からの熱が伝わる構造物における前記熱の伝導を示す1次元非定常熱伝導方程式を、前記温度および前記熱伝達係数に基づく前記構造物の端部の温度を境界条件として解いて、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップと、前記温度分布の解析の結果に基づいて前記構造物の侵食を評価するステップと、を有し、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップでは、前記構造物の溶融時の潜熱を考慮したエンタルピーと温度との対応関係に基づいて算出される比熱の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の比熱に設定し、前記炉心物質からの前記熱が、前記構造物における溶融部に、滞留しないことを示す十分に大きな所定の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の熱伝導率に設定する。
【0008】
本開示に係る侵食評価装置は、溶融炉心から放出された炉心物質の温度および熱伝達係数の時間的変化を解析する手段と、放出された前記炉心物質からの熱が伝わる構造物における前記熱の伝導を示す1次元非定常熱伝導方程式を、前記温度および前記熱伝達係数に基づく前記構造物の端部の温度を境界条件として解いて、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析する手段と、前記温度分布の解析の結果に基づいて前記構造物の侵食を評価する手段と、を有し、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析する手段は、前記構造物の溶融時の潜熱を考慮したエンタルピーと温度との対応関係に基づいて算出される比熱の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の比熱に設定し、前記炉心物質からの前記熱が、前記構造物における溶融部に、滞留しないことを示す十分に大きな所定の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の熱伝導率に設定する。
【0009】
本開示に係るプログラムは、コンピュータに、溶融炉心から放出された炉心物質の温度および熱伝達係数の時間的変化を解析するステップと、放出された前記炉心物質からの熱が伝わる構造物における前記熱の伝導を示す1次元非定常熱伝導方程式を、前記温度および前記熱伝達係数に基づく前記構造物の端部の温度を境界条件として解いて、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップと、前記温度分布の解析の結果に基づいて前記構造物の侵食を評価するステップと、を有し、前記構造物内の温度分布の時間的変化を解析するステップでは、前記構造物の溶融時の潜熱を考慮したエンタルピーと温度との対応関係に基づいて算出される比熱の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の比熱に設定し、前記炉心物質からの前記熱が、前記構造物における溶融部に、滞留しないことを示す十分に大きな所定の値を、前記1次元非定常熱伝導方程式の熱伝導率に設定する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の侵食評価方法、侵食評価装置及びプログラムによれば、ジェットによる構造物の侵食を精度よく評価することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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