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公開番号2025028633
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-03
出願番号2023133561
出願日2023-08-18
発明の名称オゾンインジケータおよびCT値を推定する方法
出願人株式会社タムラテコ,学校法人近畿大学
代理人安田岡本弁理士法人
主分類G01N 21/78 20060101AFI20250221BHJP(測定;試験)
要約【課題】オゾンガスによる殺菌、有害物の分解、脱臭等において、処理の途中のCT値および処理終了のCT値を推定できるオゾンインジケータを提供する。
【解決手段】オゾンインジケータ1は、シート状の基材11と、基材の表面に重なりを避けて形成された感応部12および比較部13と、を有する。感応部は、オゾンガスの暴露によりその色調が変化する色素を含んで形成される。比較部は、感応部に対するオゾンガス暴露過程における互いに異なる複数のCT値に達したときの当該CT値における感応部の色調が印刷で再現されて互いに重ならない複数のCT指標16a,・・・,16gで構成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シート状の基材と、
前記基材の表面に重なりを避けて形成された感応部および比較部と、
を有し、
前記感応部は、オゾンガスの暴露によりその色調が変化する色素を含んで形成され、
前記比較部は、前記感応部に対するオゾンガス暴露過程における互いに異なる複数のCT値に達したときの当該CT値における前記感応部の色調が印刷で再現されて互いに重ならない複数のCT指標で構成された
ことを特徴とするオゾンインジケータ。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
複数の前記CT指標のそれぞれの近傍に、当該CT指標に対応する前記CT値が数値で記載された
請求項1に記載のオゾンインジケータ。
【請求項3】
シート状の基材と、
前記基材の表面に重なりを避けて形成された感応部、比較部およびQRコード(登録商標)と、
を有し、
前記感応部は、オゾンガスの暴露によりその色調が変化する色素を含んで形成され、
前記比較部は、オゾンガス暴露過程における互いに異なる複数のCT値に達したときの当該CT値における前記感応部の色調が印刷で再現されて互いに重ならない複数のCT指標で構成され、
QRコード(登録商標)は、前記感応部がオゾンガス暴露されたとき変化したその色調と前記複数のCT指標の色調とからCT値を算出するための情報が記録されている
ことを特徴とするオゾンインジケータ。
【請求項4】
前記QRコード(登録商標)に記録された情報は、
オゾンガス暴露により変化した前記感応部の色調に対応するCT値を算出可能なアプリケーションの起動、ならびに感応部および比較部に関するものである、
請求項3に記載のオゾンインジケータ。
【請求項5】
前記QRコード(登録商標)に記録された情報は、
前記複数のCT指標に対応するCT値である
請求項3に記載のオゾンインジケータ。
【請求項6】
色調が変化する前記色素は、
ブロモフェノールブルー、クマシーブリリアントブルーおよび食用色素のいずれかである
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のオゾンインジケータ。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載されたオゾンインジケータを、演算装置のデジタルカメラで読み取り、
前記オゾンインジケータにおける前記感応部および前記複数のCT指標を前記デジタルカメラで画像データ化し、
前記画像データにおける前記感応部および前記複数のCT指標を領域抽出し、
前記感応部および前記複数のCT指標それぞれの色調を256階調の明度データとして求め、
前記CT指標の数値として前記演算装置に記憶された複数の数値の昇順と前記明度データの降順とを対応させ、
前記感応部の明度データより大きくおよび小さく且つこの明度データに直近の2つのC
T指標の明度データおよびこれらに対応する2つのCT指標の数値の組み合わせを抽出し、
抽出した前記明度データとこれらに対応する前記CT指標の数値とから補間法により前記感応部の明度データに対応するCT値としての数値を求める
ことを特徴とするCT値の推定方法。
【請求項8】
請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載されたオゾンインジケータにおける前記QRコード(登録商標)を、演算装置のデジタルカメラで読み取り、
前記オゾンインジケータにおける前記感応部および前記複数のCT指標を前記デジタルカメラで画像データ化し、
前記QRコード(登録商標)からの読み取り情報に基づいて前記画像データにおける前記感応部および前記複数のCT指標を領域抽出し、
前記感応部および前記複数のCT指標それぞれの色調を256階調の明度データとして求め、
前記QRコード(登録商標)に前記CT指標の数値として記憶された複数の数値の昇順と前記明度データの降順とを対応させ、
前記感応部の明度データより大きくおよび小さく且つこの明度データに直近の2つのCT指標の明度データおよびこれらに対応する2つのCT指標の数値の組み合わせを抽出し、
抽出した前記明度データとこれらに対応する前記CT指標の数値とから補間法により前記感応部の明度データに対応するCT値としての数値を求める
ことを特徴とするCT値の推定方法。
【請求項9】
前記補間法に用いられる明度データとして、前記感応部におけるRGB各明度データの中で最も大きな値の色要素におけるもの、または前記RGB各明度データをグレースケール化したものを採用する
請求項7に記載のCT値の推定方法。
【請求項10】
前記補間法に用いられる明度データとして、前記感応部におけるRGB各明度データの中で最も大きな値の色要素におけるもの、または前記RGB各明度データをグレースケール化したものを採用する
請求項8に記載のCT値の推定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾンガスによる殺菌、有害物分解および脱色等の処理において簡便に処理の終了を確認するためのインジケータに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、21世紀に入ってから重症急性呼吸器症候群(Severe Acute RespiratorySyndrome:SARS)、および高病原性鳥インフルエンザウイルス等の細菌等に起因する感染症の流行が発生し、また鳥インフルエンザについては短い間隔で頻繁にその発生が報道されている。さらに最近は毎年数か月ごとに新型コロナウイルス(COVID-19)の感染のピークが繰り返され、我が国においては未だ流行の終息には至っていない。
【0003】
このような感染症の検査および治療等に使用した機器および器具等はその病原体に汚染された可能性が高い。そのため機器または器具等を再利用または医療廃棄物として処分するいずれの場合にも殺菌処理が必要である。また、内科医院等、病院等での待合室、治療室も同様に病原体に汚染されている可能性があり、これらについても常時または定期的に殺菌処理を行うのが好ましい。
【0004】
ところで、オゾンガスに殺菌作用があること、ならびに治療用機器、医療器具等および、待合室、治療室等の殺菌にオゾンガスが利用できることは広く知られており、オゾンガスは、新型コロナウイルスに対してもその活性を減弱させることが報告されている(非特許文献1)。このようなオゾンガスを用いる例えば病原体の殺菌処理等の進捗の管理は、オゾンガスの濃度(ppm)と接触時間(分)との積であるCT値で行われるのが通常であり、このようなCT値の管理は、オゾン濃度計を含む専用のCT値管理装置で行う必要がある。一方、オゾンガスによる殺菌処理等において、このようなCT値管理装置を用いないでその進捗の管理を行い得る可能性を有するオゾンインジケータが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-122597号公報
【非特許文献】
【0006】
(世界初)オゾンによる新型コロナウイルス不活性化を確認、令和年2月14日、公立大学法人奈良県立医科大学、一般社団法人MBTコンソーシアム(インターネット、URL:http://www.naramed-u.ac.jp/university/kenkyu-sangakukan/oshirase/r2nendo/documents/press_2.pdf)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のオゾンインジケータは、オゾンガスによる例えば殺菌環境に配され、「殺菌処理後に処理が意図通り適切になされたか否かを目視により簡便に評価」可能に形成されている。特許文献1に記載のオゾンインジケータは、殺菌処理等を行う空間が広くオゾンガスを処理空間全体に均等に行き渡らせることが容易ではない場合、オゾンガスが達しにくく滞留が懸念される複数個所にオゾン濃度計(+CT算出機)の代わりに配置して、滞留懸念場所においても(終了CT値以上となり)意図通り殺菌等が完了したか否かを判断するのに適する。
【0008】
したがって、特許文献1に記載のオゾンインジケータは、オゾンガスによる処理の途中または終了時のCT値そのものを推定可能とはなっていない。
【0009】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、オゾンガスによる殺菌、有害物の分解または脱臭等において、処理途中または処理終了時のCT値を推定できるオゾンインジケータおよびオゾンインジケータからCT値を推定する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るオゾンインジケータは、シート状の基材と、基材の表面に重なりを避けて形成された感応部および比較部と、を有する。感応部は、オゾンガスの暴露によりその色調が変化する色素を含んで形成される。比較部は、感応部に対するオゾンガス暴露過程における互いに異なる複数のCT値に達したときの当該CT値における感応部の色調が印刷で再現されて互いに重ならない複数のCT指標で構成される。基材を規定する「シート状」とは厚みに比べて表面積が大きなものをいい、可撓性を有さない材料をも含む意である。「色調」とは「明度と彩度との関係による色の感覚的な見え方」をいい、「明度」とは「色の明るさの度合い」を、「彩度」とは「色の鮮やかさの度合い」をいう。
(【0011】以降は省略されています)

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