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公開番号2025027756
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023132860
出願日2023-08-17
発明の名称二軸延伸シート及び成形品
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20250220BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】厚みの過度な減少が抑制された成形品を製造できる二軸延伸シートを提供すること。
【解決手段】スチレン及びメタクリル酸をモノマー単位として含む共重合体と、ジエン系ゴム成分を含むジエン系ゴム変性ポリスチレンと、を含有する二軸延伸シートであって、100℃で二軸延伸シートの引張試験を行った際の応力-ひずみ曲線において、破断点における応力と下降伏点における応力との差が10MPa以上である、二軸延伸シート。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スチレン及びメタクリル酸をモノマー単位として含む共重合体と、
ジエン系ゴム成分を含むジエン系ゴム変性ポリスチレンと、
を含有する二軸延伸シートであって、
100℃で前記二軸延伸シートの引張試験を行った際の応力-ひずみ曲線において、破断点における応力と下降伏点における応力との差が10MPa以上である、二軸延伸シート。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記メタクリル酸の含有量が、二軸延伸シート全量基準で2.0~15.0質量%である、請求項1に記載の二軸延伸シート。
【請求項3】
前記二軸延伸シートの重量平均分子量(Mw)が15万~40万である、請求項1又は2に記載の二軸延伸シート。
【請求項4】
前記ジエン系ゴム成分の含有量が、二軸延伸シート全量基準で0.005~0.50質量%である、請求項1又は2に記載の二軸延伸シート。
【請求項5】
前記ジエン系ゴム変性ポリスチレンの含有量に対する前記共重合体の含有量の質量比が、95.0/5.0~99.9/0.1である、請求項1又は2に記載の二軸延伸シート。
【請求項6】
前記二軸延伸シートの厚みが0.1~0.3mmである、請求項1又は2に記載の二軸延伸シート。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の二軸延伸シートを成形してなる、成形品。
【請求項8】
電子レンジ加熱用食品包装容器である、請求項7に記載の成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二軸延伸シート及び成形品に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
二軸延伸シートは、食品包装容器分野で幅広く使用されている材料であり、様々な特性を備えた二軸延伸シートの開発が進められている。例えば、特許文献1には、スチレン-メタクリル酸共重合体(A)とハイインパクトポリスチレン(B)とを質量比(A)/(B)=97.0/3.0~99.9/0.1で含有するスチレン系樹脂組成物からなる二軸延伸シートであって、前記スチレン-メタクリル酸共重合体(A)のメタクリル酸単量体単位の含有量が3~14質量%であり、前記スチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度が106~132℃の範囲であり、前記二軸延伸シートの縦方向と横方向の配向緩和応力がいずれも0.5~1.2MPaの範囲である二軸延伸シートが記載され、該二軸延伸シートが透明性、強度、耐熱性、製膜性、二次成形時の賦形性が良好で、トリミング時の耐割れ性に優れていると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2017/122775号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らの検討によれば、二軸延伸シートを成形する際、シートの厚みにばらつきが生じ、成形品の特定部位(例えば、容器の角部)において、厚みが過度に減少することがある。このように特定部位において厚みが過度に減少すると、当該部位の強度が不足しやすくなるため好ましくない。そこで、本発明の一側面は、厚みの過度な減少が抑制された成形品を製造できる二軸延伸シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、スチレン及びメタクリル酸をモノマー単位として含む共重合体と、ジエン系ゴム成分を含むジエン系ゴム変性ポリスチレンと、を含有する二軸延伸シートに対して100℃で引張試験を行った際の応力-ひずみ曲線において、破断点における応力と下降伏点における応力との差を大きくすることにより、二軸延伸シートから成形される成形品における厚みの過度な減少を抑えられることを見出した。本発明は、いくつかの側面において、下記の[1]~[8]を提供する。
[1]スチレン及びメタクリル酸をモノマー単位として含む共重合体と、ジエン系ゴム成分を含むジエン系ゴム変性ポリスチレンと、を含有する二軸延伸シートであって、100℃で二軸延伸シートの引張試験を行った際の応力-ひずみ曲線において、破断点における応力と下降伏点における応力との差が10MPa以上である、二軸延伸シート。
[2]メタクリル酸の含有量が、二軸延伸シート全量基準で2.0~15.0質量%である、[1]に記載の二軸延伸シート。
[3]二軸延伸シートの重量平均分子量(Mw)が15万~40万である、[1]又は[2]に記載の二軸延伸シート。
[4]ジエン系ゴム成分の含有量が、二軸延伸シート全量基準で0.005~0.50質量%である、[1]~[3]のいずれかに記載の二軸延伸シート。
[5]ジエン系ゴム変性ポリスチレンの含有量に対する前記共重合体の含有量の質量比が、95.0/5.0~99.9/0.1である、[1]~[4]のいずれかに記載の二軸延伸シート。
[6]二軸延伸シートの厚みが0.1~0.3mmである、[1]~[5]のいずれかに記載の二軸延伸シート。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の二軸延伸シートを成形してなる、成形品。
[8]電子レンジ加熱用食品包装容器である、[7]に記載の成形品。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一側面によれば、厚みの過度な減少が抑制された成形品を製造できる二軸延伸シートが提供される。当該二軸延伸シートにより製造された成形品では、厚みの過度な減少が抑制されていることから、角部等における強度の低下も抑制されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、二軸延伸シートの試験片について、100℃の条件下で引張試験を行った場合に得られる応力-ひずみ曲線(SSカーブ)の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0009】
本発明の一実施形態に係る二軸延伸シートは、スチレン及びメタクリル酸をモノマー単位として含む共重合体(以下、「(A)成分」ともいう)と、ジエン系ゴム成分を含むジエン系ゴム変性ポリスチレン(以下、「(B)成分」ともいう)と、を含有する。
【0010】
(A)成分のモノマー単位として含まれるメタクリル酸(メタクリル酸単位)の含有量は、二軸延伸シート及び成形品が耐熱性に優れる観点から、二軸延伸シート全量基準で、2.0質量%以上、2.5質量%以上、3.0質量%以上、又は3.5質量%以上であってよい。メタクリル酸(メタクリル酸単位)の含有量は、二軸延伸シートが成形性に優れる観点から、二軸延伸シート全量基準で、15.0質量%以下、12.0質量%以下、10.0質量%以下、9.0質量%以下、8.0質量%以下、7.0質量%以下、6.0質量%以下、又は5.0質量%以下であってよい。メタクリル酸(メタクリル酸単位)の含有量は、例えば、二軸延伸シート全量基準で、2.0~15.0質量%、2.0~12.0質量%、又は2.5~9.0質量%であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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