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公開番号2025056050
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023165481
出願日2023-09-27
発明の名称植物生育促進剤、その製造方法、濃縮液剤、植物生育促進用キット、及び植物生育促進方法
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A01N 61/00 20060101AFI20250401BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】腐植酸単独施用と比較して、より優れた植物生育促進効果を示す剤、キット及び方法を提供すること。
【解決手段】有効成分として、腐植酸と、1種又は複数種のアミノ酸とを含む植物生育促進剤であって、腐植酸のメラニックインデックスが2以上であり、1種又は複数種のアミノ酸が、動植物由来原料の酵素分解物又は加水分解物に由来するものである、植物生育促進剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
有効成分として、腐植酸と、1種又は複数種のアミノ酸とを含む植物生育促進剤であって、
腐植酸のメラニックインデックスが2以上であり、
1種又は複数種のアミノ酸が、動植物由来原料の酵素分解物又は加水分解物に由来するものである、植物生育促進剤。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
1種又は複数種のアミノ酸が、ダイズ由来原料の酵素分解物又は乳タンパク質の加水分解物に由来するものである、請求項1に記載の植物生育促進剤。
【請求項3】
1種又は複数種のアミノ酸が、2種のα-アミノ酸から選択される1種以上を含む、請求項1に記載の植物生育促進剤。
【請求項4】
腐植酸の総質量に対する1種又は複数種のアミノ酸の総質量が、1%~55%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の植物生育促進剤。
【請求項5】
酵素がパパインを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の植物生育促進剤。
【請求項6】
腐植酸がフミン酸、フルボ酸、ニトロフミン酸、フミン酸カリウム、フミン酸アンモニウム、フミン酸カルシウム、フミン酸マグネシウム、ニトロフミン酸アンモニウム、ニトロフミン酸カルシウム、ニトロフミン酸マグネシウム、フルボ酸カリウム、フルボ酸アンモニウム、フルボ酸カルシウム、フルボ酸マグネシウム、ニトロフルボ酸アンモニウム、ニトロフルボ酸カルシウム及びニトロフルボ酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の植物生育促進剤。
【請求項7】
腐植酸及び1種又は複数種のアミノ酸を混合することを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の促進剤の製造方法。
【請求項8】
1種又は複数種のアミノ酸と併用することを特徴とする植物生育促進剤であって、
メラニックインデックスが2以上の腐植酸を有効成分として含み、
1種又は複数種のアミノ酸が、動植物由来の原料の加水分解物又は酵素分解物である、植物生育促進剤。
【請求項9】
1種又は複数種のアミノ酸が、ダイズ由来原料の酵素分解物又は乳タンパク質の加水分解物に由来するものである、請求項8に記載の植物生育促進剤。
【請求項10】
1種又は複数種のアミノ酸が、20種のα-アミノ酸から選択される1種以上を含む、請求項8に記載の植物生育促進剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、植物生育促進剤、その製造方法、濃縮液剤、植物生育促進用キット、及び植物生育促進方法に関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
腐植物質とは、生物の死骸が微生物等の作用を受けて崩壊して生じた化学構造が特定されない有機物(非生体有機物)の総称であり、一般にアルカリ及び酸に対する溶解性に基づき、アルカリ及び/又は酸に溶解する腐植酸、アルカリにも酸にも溶解しないヒューミンに分類できる。この腐植酸については、例えば、特許文献1には、腐植酸の一種であるフルボ酸を植物活力剤として用いることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-171215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者らは、腐植酸単独施用ではやがて腐植酸非施用の対照に生育が追いつかれてしまう傾向があるという問題を見出した。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑み、腐植酸単独施用と比較して、より優れた植物生育促進効果を示す剤とその製造方法、濃縮液剤、キット及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、腐植酸と、1種又は複数種のアミノ酸を組み合わせることで、腐植酸単独よりも高い植物の生育促進効果が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[33]に関する。
[1] 有効成分として、腐植酸と、1種又は複数種のアミノ酸とを含む植物生育促進剤であって、
腐植酸のメラニックインデックスが2以上であり、
1種又は複数種のアミノ酸が、動植物由来原料の酵素分解物又は加水分解物に由来するものである、植物生育促進剤。
[2] 1種又は複数種のアミノ酸が、ダイズ由来原料の酵素分解物又は乳タンパク質の加水分解物に由来するものである、[1]に記載の植物生育促進剤。
[3] 1種又は複数種のアミノ酸が、20種のα-アミノ酸から選択される1種以上、[1]又は[2]に記載の植物生育促進剤。
[4] 腐植酸の総質量に対する1種又は複数種のアミノ酸の総質量が、1%~55%である、[1]~[3]のいずれかに記載の植物生育促進剤。
[5] 酵素がパパインを含む、[1]~[4]のいずれかに記載の植物生育促進剤。
[6] 腐植酸がフミン酸、フルボ酸、ニトロフミン酸、フミン酸カリウム、フミン酸アンモニウム、フミン酸カルシウム、フミン酸マグネシウム、ニトロフミン酸アンモニウム、ニトロフミン酸カルシウム、ニトロフミン酸マグネシウム、フルボ酸カリウム、フルボ酸アンモニウム、フルボ酸カルシウム、フルボ酸マグネシウム、ニトロフルボ酸アンモニウム、ニトロフルボ酸カルシウム及びニトロフルボ酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の植物生育促進剤。
[7] 腐植酸及び1種又は複数種のアミノ酸を混合することを含む、[1]~[6]のいずれかに記載の植物生育促進剤の製造方法。
[8] 1種又は複数種のアミノ酸と併用することを特徴とする植物生育促進剤であって、 メラニックインデックスが2以上の腐植酸を有効成分として含み、 1種又は複数種のアミノ酸が、動植物由来の原料の加水分解物又は酵素分解物である、植物生育促進剤。
[9] 1種又は複数種のアミノ酸が、ダイズ由来原料の酵素分解物又は乳タンパク質の加水分解物に由来するものである、[8]に記載の植物生育促進剤。
[10] 1種又は複数種のアミノ酸が、少なくとも16種のα-アミノ酸を含む、[8]又は[9]に記載の植物生育促進剤。
[11] 腐植酸の総質量に対する1種又は複数種のアミノ酸の総質量が、1%~55%である、[8]~[10]のいずれかに記載の植物生育促進剤。
[12] 酵素がパパインを含む、[8]~[11]のいずれかに記載の植物生育促進剤。
[13] 腐植酸がフミン酸、フルボ酸、ニトロフミン酸、フミン酸カリウム、フミン酸アンモニウム、フミン酸カルシウム、フミン酸マグネシウム、ニトロフミン酸アンモニウム、ニトロフミン酸カルシウム、ニトロフミン酸マグネシウム、フルボ酸カリウム、フルボ酸アンモニウム、フルボ酸カルシウム、フルボ酸マグネシウム、ニトロフルボ酸ア
ンモニウム、ニトロフルボ酸カルシウム及びニトロフルボ酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上を含む、[8]~[12]のいずれかに記載の植物生育促進剤。
[14] 水で希釈することにより、[1]~[6]のいずれかに記載の植物生育促進剤又は[8]~[13]のいずれかに記載の植物生育促進剤を構成する濃縮液剤。
[15] 腐植酸と、1種又は複数種のアミノ酸とを含む植物生育促進用キットであって、 腐植酸のメラニックインデックスが2以上であり、1種又は複数種のアミノ酸が、動植物由来の原料の加水分解物又は酵素分解物である、キット。
[16] 1種又は複数種のアミノ酸が、ダイズ由来原料の酵素分解物又は乳タンパク質の加水分解物に由来するものである、[15]に記載のキット。
[17] 1種又は複数種のアミノ酸が、少なくとも16種のα-アミノ酸を含む、[15]又は[16]に記載のキット。
[18] 腐植酸の総質量に対する1種又は複数種のアミノ酸の総質量が、1%~55%である、[15]~[17]のいずれかに記載のキット。
[19] 酵素がパパインを含む、[15]~[18]のいずれかに記載のキット。
[20] 腐植酸がフミン酸、フルボ酸、ニトロフミン酸、フミン酸カリウム、フミン酸アンモニウム、フミン酸カルシウム、フミン酸マグネシウム、ニトロフミン酸アンモニウム、ニトロフミン酸カルシウム、ニトロフミン酸マグネシウム、フルボ酸カリウム、フルボ酸アンモニウム、フルボ酸カルシウム、フルボ酸マグネシウム、ニトロフルボ酸アンモニウム、ニトロフルボ酸カルシウム及びニトロフルボ酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上を含む、[15]~[19]のいずれかに記載のキット。
[21] 腐植酸及び1種又は複数種のアミノ酸を施用することを含む、植物生育促進方法であって、腐植酸のメラニックインデックスが2以上であり、1種又は複数種のアミノ酸が、動植物由来原料の酵素分解物又は加水分解物に由来するものである、方法。
[22] 1種又は複数種のアミノ酸が、ダイズ由来原料の酵素分解物又は乳タンパク質の加水分解物に由来するものである、[21]に記載の方法。
[23] 1種又は複数種のアミノ酸が、少なくとも16種のα-アミノ酸を含む、[22]に記載の方法。
[24] 腐植酸の総質量に対する1種又は複数種のアミノ酸の総質量が、1%~55%である、[21]~[23]のいずれかに記載の方法。
[25] 酵素がパパインを含む、[21]~[24]のいずれかに記載の方法。
[26] 腐植酸がフミン酸、フルボ酸、ニトロフミン酸、フミン酸カリウム、フミン酸アンモニウム、フミン酸カルシウム、フミン酸マグネシウム、ニトロフミン酸アンモニウム、ニトロフミン酸カルシウム、ニトロフミン酸マグネシウム、フルボ酸カリウム、フルボ酸アンモニウム、フルボ酸カルシウム、フルボ酸マグネシウム、ニトロフルボ酸アンモニウム、ニトロフルボ酸カルシウム及びニトロフルボ酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上を含む、[21]~[25]のいずれかに記載の方法。
[27] 腐植酸と、1種又は複数種のアミノ酸とを含む組成物の植物生育促進のための使用であって、 腐植酸のメラニックインデックスが2以上であり、1種又は複数種のアミノ酸が、動植物由来原料の酵素分解物又は加水分解物に由来するものである、使用。
[28] メラニックインデックスが2以上の腐植酸を含む組成物の植物生育促進のための使用であって、
1種又は複数種のアミノ酸と併用することを特徴とし、 1種又は複数種のアミノ酸が、動植物由来の原料の加水分解物又は酵素分解物である、使用。
[29] 1種又は複数種のアミノ酸が、ダイズ由来原料の酵素分解物又は乳タンパク質の加水分解物に由来するものである、[27]又は[28]に記載の使用。
[30] 1種又は複数種のアミノ酸が、少なくとも16種のα-アミノ酸を含む、[27]~[29]のいずれかに記載の使用。
[31] 腐植酸の総質量に対する1種又は複数種のアミノ酸の総質量が、1%~55%である、[27]~[30]のいずれかに記載の使用。
[32] 酵素がパパインを含む、[27]~[31]のいずれかに記載の使用。
[33] 腐植酸がフミン酸、フルボ酸、ニトロフミン酸、フミン酸カリウム、フミン酸アンモニウム、フミン酸カルシウム、フミン酸マグネシウム、ニトロフミン酸アンモニウム、ニトロフミン酸カルシウム、ニトロフミン酸マグネシウム、フルボ酸カリウム、フルボ酸アンモニウム、フルボ酸カルシウム、フルボ酸マグネシウム、ニトロフルボ酸アンモニウム、ニトロフルボ酸カルシウム及びニトロフルボ酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上を含む、[27]~[32]のいずれかに記載の使用。
【発明の効果】
【0008】
本願発明によれば、腐植酸を単独で使用するよりも高い植物の生育促進効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1における、腐植酸及び/又はカザミノ酸の施用から0、4、7、12日目の葉面積を示すグラフである。
実施例1における、腐植酸及び/又はソイペプトンの施用から0、4、7、12日目の葉面積を示すグラフである。
実施例1における、腐植酸及び/又はカザミノ酸の施用から12日後の葉面積を示すグラフである(ダネット検定*:p<0.05)。
実施例1における、腐植酸及び/又はソイペプトンの施用から12日後の葉面積を示すグラフである(ダネット検定*:p<0.05)。
実施例3における栽培試験区分の概要を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態に係る植物生育促進剤は、腐植酸と、1種又は複数種のアミノ酸とを有効成分として含む。ここで、腐植酸のメラニックインデックスは2以上であり、1種又は複数種のアミノ酸は、動植物由来原料の酵素分解物又は加水分解物に由来するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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