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公開番号2025065862
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175355
出願日2023-10-10
発明の名称凹部付き基板の製造方法、凹部付き基板、セラミックス配線基板及びパワーモジュール
出願人デンカ株式会社
代理人弁理士法人IPX
主分類H01L 23/12 20060101AFI20250415BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】凹部付き基板の製造方法、凹部付き基板、セラミックス配線基板及びパワーモジュールを提供する。
【解決手段】凹部付き基板である第1の金属層8の製造方法は、基板の表面に凹部81を形成すべき領域A81のうち、凹部81の輪郭に沿った所定の幅を有する枠状の領域A81bを露出させるように、基板の表面に第1のマスクM1を形成する工程と、第1のマスクを使用して基板に対して、第1のウェットエッチングを施すことにより、枠状の溝81gを形成する工程と、第1のマスクを基板から除去する工程と、基板の表面の凹部81を形成すべき領域を除いて、基板の表面に第2のマスクM2を形成する工程と、第2のマスクを使用して基板に対して、第2のウェットエッチングを施すことにより、凹部81を形成して凹部付き基板を得る工程と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
凹部付き基板の製造方法であって、
前記基板の表面に前記凹部を形成すべき領域のうち、前記凹部の輪郭に沿った所定の幅を有する枠状の領域を露出させるように、前記基板の前記表面に第1のマスクを形成する工程と、
前記第1のマスクを使用して前記基板に対して、第1のウェットエッチングを施すことにより、枠状の溝を形成する工程と、
前記第1のマスクを前記基板から除去する工程と、
前記基板の前記表面の前記凹部を形成すべき領域を除いて、前記基板の前記表面に第2のマスクを形成する工程と、
前記第2のマスクを使用して前記基板に対して、第2のウェットエッチングを施すことにより、前記凹部を形成して前記凹部付き基板を得る工程とを備える、凹部付き基板の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の凹部付き基板の製造方法において、
前記基板の厚さ方向に沿った断面で見たとき、前記凹部を形成すべき領域の幅をX[mm]とし、前記枠状の領域の幅をY[mm]としたとき、Y/Xは、0.001以上0.15以下である、凹部付き基板の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の凹部付き基板の製造方法において、
前記基板の厚さ方向に沿った断面で見たとき、形成すべき前記凹部の深さをD[mm]とし、前記枠状の領域の幅をY[mm]としたとき、Y/Dは、0.1以上1.25以下である、凹部付き基板の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の凹部付き基板の製造方法において、
前記凹部付き基板は、前記凹部を複数有し、
隣り合う2つの前記凹部同士の間の最小距離は、0.9mm以上5mm以下である、凹部付き基板の製造方法。
【請求項5】
請求項1に記載の凹部付き基板の製造方法において、
前記凹部付き基板の周縁と前記凹部の周縁との間の最小距離は、1mm以上5mm以下である、凹部付き基板の製造方法。
【請求項6】
凹部付き基板であって、
前記基板は、表面を有し、
前記凹部は、前記表面から前記基板の厚さ方向に凹没して形成され、
前記凹部は、前記表面に連続する壁面と、前記壁面と直接的又は間接的に連続する底面とを有し、
前記基板の前記厚さ方向に沿った断面で見たとき、前記壁面は、前記表面と前記壁面との交点から前記厚さ方向に沿って延ばした仮想線より前記凹部の内側に位置している、凹部付き基板。
【請求項7】
請求項6に記載の凹部付き基板において、
前記基板の前記厚さ方向に対する前記壁面の傾斜角度は、前記厚さ方向に沿って略一定である、凹部付き基板。
【請求項8】
請求項7に記載の凹部付き基板において、
前記基板の前記厚さ方向に対する前記壁面の傾斜角度は、10°以上40°以下である、凹部付き基板。
【請求項9】
請求項1に記載の凹部付き基板において、
前記基板は、金属板である、凹部付き基板。
【請求項10】
セラミックス配線基板であって、
セラミックス板と、
前記セラミックス板の一方の面側に設けられ、請求項9に記載の凹部付き基板で構成された第1の金属層と、
前記セラミックス板の他方の面側に設けられた第2の金属層とを備える、セラミックス配線基板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、凹部付き基板の製造方法、凹部付き基板、セラミックス配線基板及びパワーモジュールに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
電鉄用、発電用、電気自動車/ハイブリッド自動車用モーター等の高出力モーターを制御するインバータには、IGBTモジュール等のパワーモジュールが使用される(特許文献1参照)。
このパワーモジュールは、セラミックス基材の両面に金属層が設けられたセラミックス絶縁基板と、セラミックス絶縁基板の金属層上に接合された半導体素子とを備えている。
また、金属層に対する半導体素子の位置決めの精度を高めるべく、金属層の表面に半導体素子を収容する凹部を形成することも行われる。
【0003】
凹部は、金属層の表面に、例えば、ウェットエッチングにより形成される。
図5は、従来の凹部を形成する方法を説明するための図である。図6は、図5に示す方法で形成された凹部の構成を示す断面図である。なお、図5中、上側の図は、平面図であり、下側の図は、断面図である。
具体的には、まず、金属層80'を用意し(図5(a)参照)、凹部81'を形成すべき領域を除いて、金属層80'の表面にマスクM'を形成する(図5(b)参照)。次に、このマスクM'を使用して金属層80'に対してウェットエッチングを行う。これにより、マスクM'から露出する金属層80'がエッチング液に溶解することにより除去されて、凹部81'が形成される。
【0004】
その後、マスクM'を除去することにより、表面に凹部81'が形成された金属層80'が得られる(図5(c)参照)。
しかしながら、かかる方法では、いわゆるサイドエッチングが起こり易い。すなわち、図6に示すように、凹部81'の壁面であってマスクM'の下方に、えぐれた部分(「えぐれ部88'」)が生じ易い。この場合、えぐれ部88'内に接合剤を満たすことが難しく、凹部81'と半導体素子の側面とを十分に接合できず、凹部81'内において半導体素子がガタつく原因となる。また、凹部81'の角部に、裾を引くような形状(いわゆる「ダレ89'」)が生じ易い。この場合、凹部81'の底面のサイズがダレ89'の分だけ小さくなるため、半導体素子の底面とダレ89'とが干渉し、半導体素子を凹部81'の目的の深さにまで挿入することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-185639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明では、上記事情に鑑み、えぐれ部及びダレの発生を抑制可能な凹部付き基板の製造方法、半導体素子を強固に接合可能な凹部付き基板、並びに、かかる凹部付き基板を備えるセラミックス配線基板及びパワーモジュールを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、凹部付き基板の製造方法が提供される。この製造方法は、基板の表面に凹部を形成すべき領域のうち、凹部の輪郭に沿った所定の幅を有する枠状の領域を露出させるように、基板の表面に第1のマスクを形成する工程と、第1のマスクを使用して基板に対して、第1のウェットエッチングを施すことにより、枠状の溝を形成する工程と、第1のマスクを基板から除去する工程と、基板の表面の凹部を形成すべき領域を除いて、基板の表面に第2のマスクを形成する工程と、第2のマスクを使用して基板に対して、第2のウェットエッチングを施すことにより、凹部を形成して凹部付き基板を得る工程とを備える。
【0008】
かかる態様によれば、えぐれ部及びダレの発生を抑制した凹部付き基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のパワーモジュールの一実施形態の構成を示す断面図である。
図1に示す第1の金属層の一部の構成を示す平面図である。
図2中のA-A線断面図である。
図3に示す第1の金属層を形成する方法を説明するための図である。
従来の凹部を形成する方法を説明するための図である。
図5に示す方法で形成された凹部の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の一実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
まず、本発明のパワーモジュールの一実施形態について説明する。
図1は、本発明のパワーモジュールの一実施形態の構成を示す断面図である。
以下の説明では、図1中の上側を「上」又は「上方」と言い、下側を「下」又は「下方」と言う。
図1に示すパワーモジュール1は、ベース板2と、ベース板2上に第1の半田3を介して接合されたセラミックス配線基板4と、セラミックス配線基板4上に第2の半田5を介して接合された半導体素子6とを備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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