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公開番号2025024411
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-20
出願番号2023128495
出願日2023-08-07
発明の名称負熱膨張材料および複合体
出願人国立大学法人東京科学大学,地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C04B 35/453 20060101AFI20250213BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】Pbフリーの新規な負熱膨張材料を提供する。
【解決手段】負の熱膨張性を有する負熱膨張材料であって、負熱膨張材料は、一般式Bi1-xAxCoO3(Aは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb、LuおよびYからなる群より選ばれる1種以上の元素である。xは、0.1≦x<0.5を満たす。)で表され、正方晶の結晶構造を有する正方晶相を含む化合物を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
負の熱膨張性を有する負熱膨張材料であって、
一般式Bi
1-x


CoO

(Aは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb、LuおよびYからなる群より選ばれる1種以上の元素である。xは、0.1≦x<0.5を満たす。)で表され、正方晶の結晶構造を有する正方晶相を含む化合物を備える、
負熱膨張材料。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記Aは、Laであり、
前記xは、0.16≦x≦0.25を満たす、
請求項1に記載の負熱膨張材料。
【請求項3】
前記化合物は、斜方晶の結晶構造を有する斜方晶相をさらに含む、
請求項1に記載の負熱膨張材料。
【請求項4】
前記正方晶相および前記斜方晶相の共存領域における前記斜方晶相の重量分率は、昇温とともに上昇する、
請求項3に記載の負熱膨張材料。
【請求項5】
前記負熱膨張材料は、500K~700Kの温度で負の熱膨張を示す、
請求項2に記載の負熱膨張材料。
【請求項6】
前記一般式で表される化合物において、Coの一部が他の金属元素で置換される、
請求項1に記載の負熱膨張材料。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の負熱膨張材料と、
正の熱膨張性を有する樹脂材料または金属材料と、
を備える、複合体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、負熱膨張材料および複合体に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
暖めると縮む性質、すなわち負の熱膨張性を有する材料は、半導体製造装置における位置決めのずれや異種の材料の接合界面における剥離といった、熱膨張に起因する問題の解決に繋がるとして注目を集めている。
【0003】
ペロブスカイト型化合物であるPbVO

置換体における負の熱膨張の研究が進められている。PbVO

は、Pb
2+
の6s

孤立電子対およびV
4+
の軌道秩序により、巨大な正方晶歪みをもつ。非特許文献1には、圧力下では、PbVO

において10.6%もの巨大な体積収縮が起こることが開示されている。
【0004】
非特許文献2には、PbVO

のPbの一部をBiで置換してV
4+
に電子ドープしたPb
1-x
Bi

VO

では、常圧で巨大な負の熱膨張を示すことが開示されている。また、Pbの一部をLaで置換した場合には、室温をまたいだ温度範囲において負の熱膨張を実現できることが開示されている。
【0005】
非特許文献3には、Pb
0.8
Bi
0.1
Sr
0.1
VO

が、450Kから700Kへ昇温すると9.3%の体積収縮を示すことが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
A. Belik et al., J. Phys. Soc. Jpn. 83, 074711 (2014)
H. Yamamoto., et al., Angew. Chem. 130, 8302 (2018)
T. Nishikubo et al., Chem. Mater. 35(3), 870 (2023)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、非特許文献1~3に記載の物質には、有害な鉛元素が含まれる。このため、鉛元素を含まない新規な負熱膨張物質が求められる。
【0008】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的の一つは、Pbフリーの新規な負熱膨張材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある態様は、負の熱膨張性を有する負熱膨張材料である。当該負熱膨張材料は、一般式Bi
1-x


CoO

(Aは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb、LuおよびYからなる群より選ばれる1種以上の元素である。xは、0.1≦x<0.5を満たす。)で表され、正方晶の結晶構造を有する正方晶相を含む化合物を備える。
【0010】
本発明の別の態様は、複合体である。当該複合体は、上記負熱膨張材料と、正の熱膨張性を有する樹脂材料または金属材料と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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