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公開番号2025036138
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024116804
出願日2024-07-22
発明の名称スロットアレーアンテナ
出願人日本電信電話株式会社,国立大学法人東京科学大学
代理人弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類H01Q 13/22 20060101AFI20250306BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】反射抑圧機能を維持しつつ拡散接合法を用いて製造することが可能なスロットアレーアンテナを提供する。
【解決手段】スロットアレーアンテナ10は、方形導波管62の天井側の狭壁62a上に放射スロット72、74を有する放射体14と、給電管32が形成された給電体12とを備える。給電体12は、給電管32の天面32eを構成し、方形導波管62と給電管32とを接続する給電口52が形成された天板と、給電管32の側壁と奥壁32dを構成し開口32aから奥壁32dに向けて幅が広がる切り欠きが形成された給電ベース体と、給電管32の底面32fを構成する底板とを備える。給電ベース体は複数枚の薄板40の積層体である。互いに重ならない一部の薄板は、両側の側壁をつなぐ連結板36A-36C、38A-38Bを備える。連結板36A-36C、38A-38Bは反射抑圧壁36、38を構成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ミリ波以上の高周波帯用のスロットアレーアンテナであって、
両端が閉じた複数の方形導波管が並列に形成された放射体と、
前記複数の方形導波管のそれぞれと接続される方形の横断面形状を有する給電管が形成された給電体と、を備え、
前記放射体は、
前記複数の方形導波管のそれぞれの天井側の狭壁を構成し、前記狭壁上に所定間隔で複数の放射スロットが形成されたスロット板と、
前記複数の方形導波管のそれぞれの広壁と端壁を構成する複数の孔が形成された放射ベース体と、
前記複数の方形導波管のそれぞれの底側の狭壁を構成し、前記複数の方形導波管のそれぞれの中央に開口し前記複数の方形導波管のそれぞれと前記給電管とを接続する給電口が形成された底板と、を備え、
前記給電体は、
前記給電管の天面を構成し、前記天面上に前記複数の方形導波管のそれぞれと前記給電管とを接続する前記給電口が形成された天板と、
前記給電管の側壁と奥壁を構成する切り欠きが形成された給電ベース体と、
前記給電管の底面を構成する底板と、を備え、
前記給電ベース体は、複数枚の薄板の積層体であり、
最上層と最下層の薄板を除く前記複数枚の薄板のうち互いに重ならない一部の複数の薄板は、両側の前記側壁をつなぐ連結板を備え、
前記一部の複数の薄板が備える複数の連結板によって反射抑圧壁が構成されている
ことを特徴とするスロットアレーアンテナ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載のスロットアレーアンテナにおいて、
前記反射抑圧壁は、前記給電管の前記底面と前記奥壁とで形成される隅に設けられた第一反射抑圧壁を含み、
前記第一反射抑圧壁を構成する複数の連結板は、前記底面に近い連結板よりも前記底面から離れた連結板のほうが前記奥壁から前記開口側の縁までの距離を短くされている
ことを特徴とするスロットアレーアンテナ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスロットアレーアンテナにおいて、
前記反射抑圧壁は、前記給電口よりも前記開口側に設けられた第二反射抑圧壁を含む
ことを特徴とするスロットアレーアンテナ。
【請求項4】
請求項1に記載のスロットアレーアンテナにおいて、
前記給電管は、開口から前記奥壁に向けて側壁間の距離が拡大する前方部と、
前記奥壁まで側壁間の距離が一定の後方部と、を有し、
前記給電口は前記後方部に前記奥壁から距離を開けて設けられている
ことを特徴とするスロットアレーアンテナ。
【請求項5】
請求項1に記載のスロットアレーアンテナにおいて、
前記放射体の前記底板は前記給電体の前記天板を兼ねている
ことを特徴とするスロットアレーアンテナ。
【請求項6】
請求項1に記載のスロットアレーアンテナにおいて、
前記放射スロットは、非対称I型スロットであり、
前記非対称I型スロットは、
前記狭壁の長さ方向に延びる左右の縦スロットと、
前記狭壁の幅方向に延び前記左右の縦スロットをつなぐ横スロットと、で構成され、
前記左右の縦スロットのうち一方は、中央よりも前記狭壁の一方の端部の側で前記横スロットにつながれ、
前記左右の縦スロットのうち他方は、中央よりも前記狭壁の他方の端部の側で前記横スロットにつながれ、
隣接する前記非対称I型スロット間で前記左右の縦スロットと前記横スロットとの位置関係が逆になっている
ことを特徴とするスロットアレーアンテナ。
【請求項7】
請求項1に記載のスロットアレーアンテナにおいて、
前記底板は、
両端が閉じた複数の複数のカットオフ導波管が並列に形成されたカットオフ導波管体と、
前記複数の複数のカットオフ導波管に対応して複数の反射抑圧スロットが形成された反射抑圧スロット板と、を備え、
前記反射抑圧スロット板は、前記複数のカットオフ導波管の天面と前記複数の方形導波管の底面とを構成し、
前記複数のカットオフ導波管と前記複数の方形導波管は少なくとも一つの前記反射抑圧スロットを介して接続されている
ことを特徴とするスロットアレーアンテナ。
【請求項8】
請求項7に記載のスロットアレーアンテナにおいて、
前記複数の反射抑圧スロットは反射量の異なる複数の反射抑圧スロットを含む
ことを特徴とするスロットアレーアンテナ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ミリ波以上の高周波帯用のスロットアレーアンテナに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、150GHz帯チャネルサウンダ用中空導波管スロットアレーアンテナが開示されている。以下、非特許文献1に開示されたアンテナを従来アンテナという。従来アンテナは中央にラジアル線路を有し、内部は周方向に16分割されている。従来アンテナの下面には給電開口が設けられ、ラジアル線路は給電開口の端で短絡している。ラジアル線路の周囲には64本の方形導波管狭壁上スロットアレーが配置されている。1本の方形導波管には16個のスロットが1/2管内波長の間隔で互い違いに傾けて配置されている。方形導波管アレーの外側には、内側にグリッドが設けられた誘電体円筒が設置されている。
【0003】
従来アンテナでは、電波は1つの給電開口からH面ベントによる屈曲部を通ってラジアル線路に入り、H面T分岐構造により4つの方形導波管狭壁上スロットアレーに伝搬する。屈曲部での電波の反射を抑圧するため、屈曲部には反射抑圧壁が設けられている。また、H面T分岐にはスロットでの反射を抑圧するための反射抑圧板が挿入されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
山口莉香子・広川二郎・戸村崇(東工大)・猪又稔・山田渉(NTT),“150GHz帯チャネルサウンダ用中空導波管スロットアレーアンテナの給電部設計,”電子情報通信学会ソサイエティ大会,2022年9月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スロットアレーアンテナを用いて精度よくビームフォーミングを行うためには、アンテナ素子の間隔をλ/2に近づけてグレーティングローブの発生を抑えることが求められる。アレーアンテナをミリ波以上の高周波帯、特に、テラヘルツ波帯に適用する場合、テラヘルツ波帯は波長が非常に短いため、アンテナ素子を近接させるためには導波管厚を薄くする必要がある。導波管厚を薄くする手法としては拡散接合法(積層薄板拡散接合法)が好適である。
【0006】
スロットアレーアンテナの製造に拡散接合法を適用するには、スロットアレーアンテナに対する機械的加圧が必要とされる。しかし、従来アンテナの構造では、反射抑圧壁や反射抑圧板に対して機械的な圧力を加えることができず、製造に拡散接合法を適用することは困難であった。
【0007】
本開示は、上述のような課題に鑑みてなされたものである。本開示は、反射抑圧機能を維持しつつ拡散接合法を用いて製造することが可能なスロットアレーアンテナを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の1つの側面はミリ波以上の高周波帯用のスロットアレーアンテナを含む。スロットアレーアンテナは、両端が閉じた複数の方形導波管が並列に形成された放射体を備える。また、スロットアレーアンテナは、複数の方形導波管のそれぞれと接続される方形の横断面形状を有する給電管が形成された給電体を備える。
【0009】
放射体はスロット板、放射ベース体、及び底板を備える。スロット板は複数の方形導波管のそれぞれの天井側の狭壁を構成し、狭壁上には所定間隔で複数の放射スロットが形成されている。放射ベース体には、複数の方形導波管のそれぞれの広壁と端壁を構成する複数の孔が形成されている。底板は複数の方形導波管のそれぞれの底側の狭壁を構成している。底板には、複数の方形導波管のそれぞれの中央に開口し複数の方形導波管のそれぞれと給電管とを接続する給電口が形成されている。
【0010】
給電体は天板、給電ベース体、及び底板を備える。天板は給電管の天面を構成し、天面上には複数の方形導波管のそれぞれと給電管とを接続する給電口が形成されている。なお、給電体の天板は放射体の底板が兼ねても良い。給電ベース体には、給電管の側壁と奥壁を構成する切り欠きが形成されている。切り欠きの開いたところは給電管の入口を構成する。底板は給電管の底面を構成する。
(【0011】以降は省略されています)

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