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公開番号2025036206
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024139159
出願日2024-08-20
発明の名称静電吸着デバイス、反り矯正方法、及び取付方法
出願人国立大学法人東京科学大学
代理人弁理士法人エピファニー特許事務所
主分類H01L 21/683 20060101AFI20250306BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】曲面適応性能が高められた静電吸着デバイスを提供すること、並びに、これを用いた反り矯正方法及び取付方法を提供することを目的としている。
【解決手段】吸着対象物を静電吸着するように構成された静電吸着デバイスであって、構造体と、電極部材とを備え、前記構造体は、前記構造体の少なくとも一部が変形することで湾曲部分を形成可能に構成され、前記湾曲部分は、第1方向の一方側から他方側において湾曲しており、前記第1方向は、前記構造体の厚み方向に直交する平面に平行な方向であり、前記電極部材は、前記構造体に少なくとも一部が覆われるように設けられ、且つ、前記電極部材は、前記吸着対象物を静電吸着するための吸着面を有し、前記電極部材の前記吸着面は、前記構造体に前記湾曲部分が形成されている湾曲状態において、前記湾曲部分の湾曲に対応した位置に配置される、静電吸着デバイスが提供される。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
吸着対象物を静電吸着するように構成された静電吸着デバイスであって、
構造体と、電極部材とを備え、
前記構造体は、前記構造体の少なくとも一部が変形することで湾曲部分を形成可能に構成され、
前記湾曲部分は、第1方向の一方側から他方側において湾曲しており、
前記第1方向は、前記構造体の厚み方向に直交する平面に平行な方向であり、
前記電極部材は、前記構造体に少なくとも一部が覆われるように設けられ、且つ、前記電極部材は、前記吸着対象物を静電吸着するための吸着面を有し、
前記電極部材の前記吸着面は、前記構造体に前記湾曲部分が形成されている湾曲状態において、前記湾曲部分の湾曲に対応した位置に配置される、静電吸着デバイス。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の静電吸着デバイスであって、
前記構造体は、複数の収容部を有し、
前記収容部は、隙間部と、区画壁とを有し、
各前記隙間部には、前記電極部材が収容され、
各前記区画壁は、隣接する前記隙間部を区画している、静電吸着デバイス。
【請求項3】
請求項2に記載の静電吸着デバイスであって、
前記区画壁は、前記電極部材の横側面を取り囲むように設けられている、静電吸着デバイス。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の静電吸着デバイスであって、
複数の前記隙間部が、面状に並ぶように配置されている、静電吸着デバイス。
【請求項5】
請求項2又は請求項3に記載の静電吸着デバイスであって、
前記収容部は、前記電極部材の前記吸着面が露出するように構成されている、静電吸着デバイス。
【請求項6】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の静電吸着デバイスであって、
前記構造体は、複数の第1板状部と、複数の第2板状部とを有し、
前記複数の第1板状部は、互いに間隔をあけて設けられ、
前記複数の第2板状部は、互いに間隔をあけて設けられ、且つ、隣接する一対の前記第1板状部に接続されている、静電吸着デバイス。
【請求項7】
請求項6に記載の静電吸着デバイスであって、
前記第1板状部及び前記第2板状部のうちの少なくとも一方は、前記構造体を平面視したときにおいて、波状に構成されている、静電吸着デバイス。
【請求項8】
請求項6に記載の静電吸着デバイスであって、
各前記第1板状部は、前記第1方向に延びるように設けられ、
各前記第2板状部は、第2方向に延びるように設けられ、
前記第2方向は、前記構造体の厚み方向に直交する平面に平行な方向であり、且つ、前記第1方向に交差する方向である、静電吸着デバイス。
【請求項9】
請求項6に記載の静電吸着デバイスであって、
前記第1板状部の弾性及び前記第2板状部の弾性が異なっている、静電吸着デバイス。
【請求項10】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の静電吸着デバイスであって、
前記湾曲部分は、前記第1方向に加えて、第2方向の一方側から他方側において湾曲しており、
前記第2方向は、前記構造体の厚み方向に直交する平面に平行な方向であり、且つ、前記第1方向及び前記第2方向は、互いに交差する方向である、静電吸着デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、静電吸着デバイス、反り矯正方法、取付方法に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、吸着される面が平面である基板(吸着対象物)を吸着保持する静電吸着デバイス(静電チャック)が開示されている。静電吸着デバイスは、電圧印加時に吸着対象物との間に働く静電力を利用して吸着対象物を吸着・解放するデバイスである。つまり、静電吸着デバイスは、電極によって自身と吸着対象物との間に電位差を発生させることで、吸着対象物を吸着可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-109827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
吸着対象物の吸着される面が平面ではない場合、特許文献1の静電吸着デバイスでは吸着対象物を適切に吸着することができないという懸念がある。
【0005】
本発明は、曲面適応性能(吸着対象物の吸着される面が曲面となっていても適切に吸着対象物を吸着可能とする性能)が高められた静電吸着デバイスを提供すること、並びに、これを用いた反り矯正方法及び取付方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、吸着対象物を静電吸着するように構成された静電吸着デバイスであって、構造体と、電極部材とを備え、前記構造体は、前記構造体の少なくとも一部が変形することで湾曲部分を形成可能に構成され、前記湾曲部分は、第1方向の一方側から他方側において湾曲しており、前記第1方向は、前記構造体の厚み方向に直交する平面に平行な方向であり、前記電極部材は、前記構造体に少なくとも一部が覆われるように設けられ、且つ、前記電極部材は、前記吸着対象物を静電吸着するための吸着面を有し、前記電極部材の前記吸着面は、前記構造体に前記湾曲部分が形成されている湾曲状態において、前記湾曲部分の湾曲に対応した位置に配置される、静電吸着デバイスが提供される。
【0007】
本発明によれば、電極部材が、湾曲部分を形成可能な構造体に少なくとも一部が覆われるように設けられており、そのため、電極部材が構造体に一体的に設けられることになる。これにより、構造体に湾曲部分が形成されると(構造体が湾曲状態になると)、これに対応して電極部材が移動し、電極部材の吸着面が、湾曲部分の湾曲に対応した位置に配置される。その結果、本発明では、電極部材の吸着面を、湾曲部分の湾曲に対応する、吸着対象物の曲面に沿う位置に配置可能になっており、曲面適応性能が高められている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1Aは、実施形態に係る静電吸着デバイス100の分解斜視図であり、図1Bは、図1Aに示す静電吸着デバイス100の斜視図である。図1A及び図1Bは、静電吸着デバイス100の吸着面側における斜視図である。
図2Aは、図1Aに示す構造体10を、静電吸着デバイス100の吸着面側から見た平面図である。図2Bは、図2Aに示す構造体10を、図2Aとは反対側から見た平面図である。図2Cは、図2Aに示す構造体10を矢印Aに対応する方向から見た側面図である。
図3Aは、図2Aに示す構造体10の構成要素を区別しやすいように、第1板状部2Aを実線で示し、第2板状部2Bを破線で模式的に示している。図3Aでは、説明の便宜上、第3板状部2Cの図示を省略している。図3Bは、図2Aに示す構造体10の構成要素である第3板状部2Cを抽出して示した図である。
図4Aは、図2Aに示す構造体10の斜視図であり、図4Bは、図4Aに示す領域Bの拡大図である。図4Cは、図2Aに示す構造体10の拡大図である。
図5Aは、1つの電極部材20を構造体10の略中央の位置に配置した状態の斜視図であり、図5Bは、図5Aに示す領域Bの拡大図である。
図6Aは、電極部材20の下面図(吸着面20A1の反対側から見た図)である。図6Bは、電極部材20の上面図(吸着面20A1側から見た図)である。図6Cは、電極部材20の正面図である。図6Dは、電極部材20の斜視図である。
図7は、静電吸着デバイス100が平面状態から湾曲状態へ移行したときに、電極部材20の吸着面の位置の移動を説明するための図である。図7において、説明の便宜上、静電吸着デバイス100は、破線で示し、仮想面Srを実線で示している。
図8Aは、静電吸着デバイス100を湾曲状態としたときにおける斜視図である。図8Bは、図8Aに示す静電吸着デバイス100の吸着面側の面の拡大図である。図8Cは、静電吸着デバイス100の吸着面側の反対側の面(図8Bに示す図の反対側の面)の拡大図である。
図9A~図9Cは、引張応力とポアソン比との関係を説明する図である。
図10Aは、試作した静電吸着デバイス100を吸着面側から見た平面図である。図10Bは、図10Aに示す静電吸着デバイス100の斜視図である。図10Cは、図10Aに示す静電吸着デバイスの構造体10の変形前の状態(平面状態)を示した拡大図であり、図10Dは、変形後の状態(湾曲状態)を示した拡大図である。図10Eは、図10Aに示す静電吸着デバイスの構造体10の変形後の状態(湾曲状態)を示した斜視図である。
図11Aは、図10Aに示す構造体10に水平方向の引張応力を印加する前の状態を示す図である。図11Bは、図11Aに示す構造体10に水平方向の引張応力を印加して水平方向に10mm伸ばした状態を示す図である。図11Cは、図11Bの状態から更に水平方向の引張応力を印加し、水平方向に20mm伸ばした状態を示す図である。
図12A及び図12Bは、図10Aに示す構造体10に曲げ応力を印加する前の状態を示す図である。図12Aと図12Bとでは、見る角度が異なっている。図12C及び図12Dは、図12Aに示す構造体10に曲げ応力を印加して構造体10に湾曲部分を形成し、その湾曲部分の仮想面(図7参照)の曲率半径をR200mmとした状態を示す図である。図12Cと図12Dとでは、見る角度が異なっている。図12E及び図12Fは、図12Bに示す構造体10を更に湾曲させて、湾曲部分の仮想面の曲率半径をR100mmとした状態を示す図である。図12Eと図12Fとでは、見る角度が異なっている。
図13A~図13Cは、図11A~図11Cにそれぞれ対応した図である。図13A~図13Cは、構造体10に電極部材20を配置しているが、図11A~図11Cでは、構造体10に電極部材20を配置していない。
図14A~図14Cは、図12A~図12Cにそれぞれ対応した図である。図14A~図14Cは、構造体10に電極部材20を配置しているが、図12A~図12Cでは、構造体10に電極部材20を配置していない。
図15は、静電吸着デバイス100で吸着したフィルムの様子を示す図である。
図16A及び図16Bは、オーセチック構造体の周縁辺の内法を一定にして曲げ変形を行う計算式を説明するための図である。
図17A及び図17Bは、構造体10の変形例1-1を説明するための模式図である。図17C及び図17Dは、構造体10の変形例1-2を説明するための模式図である。図17E及び図17Fは、構造体10の変形例1-3を説明するための模式図である。
図18A及び図18Bは、図17A及び図17Bに示す変形例1-1の構造が変形する様子を示す図である。図18C及び図18Dは、図17C及び図17Dに示す変形例1-2の構造が変形する様子を示す図である。図18E及び図18Fは、図17E及び図17Fに示す変形例1-3の構造が変形する様子を示す図である。
図19Aは、変形例1-2に対応する構造体10を示す斜視図である。図19Bは、図19Aに示す構造体10の平面図及び側面図を示している。図19Cは、図19Bに示す領域Aの拡大図である。
図20は、図19に示す構造体10を曲げ変形した様子を示している。
図21は、変形例1-4に係る構造体10を示す平面図である。
図22Aは、変形例に係る電極部材20の下面図(吸着面の反対側から見た図)である。図22Bは、図22Aに示す矢印B方向から見た側面図である。図22Cは、図22Aに示す矢印C方向から見た側面図である。図22Dは、変形例に係る電極部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
なお、図中において、付された寸法はあくまで実施形態や変形例の一例であり、その寸法に限定されるものではない。
【0010】
1.実施形態の構成の説明
図1A及び図1Bに示す実施形態に係る静電吸着デバイス100は、吸着対象物を静電吸着するように構成されている。特に、静電吸着デバイス100は、湾曲面を有する吸着対象物を静電吸着するときに好適である。なお、吸着対象物は、例えば、ウエハやフィルムである。実施形態では、吸着対象物が、ウエハやフィルムであるものとして説明するが、これに限定されるものではなく、その他の湾曲面を有する対象物の吸着に用いてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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