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公開番号2025020785
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124366
出願日2023-07-31
発明の名称符号化装置及びプログラム
出願人日本放送協会
代理人弁理士法人キュリーズ
主分類H04N 19/126 20140101AFI20250205BHJP(電気通信技術)
要約【課題】2パス符号化によって符号化制御を行う場合において符号化効率及び画質を改善する。
【解決手段】量子化パラメータ(QP)を用いた符号化処理を入力映像に対して行ってビットストリームを出力する符号化装置1は、暫定的な前記QPである第1QPを用いて符号化試行を行うことで、前記第1QPと消費ビット量との対応関係を各フレームについて導出する第1符号化手段1Aと、前記導出された対応関係に基づいて最適化された前記QPである第2QPを用いて、前記符号化処理を行う第2符号化手段1Bと、を備える。前記第1符号化手段は、前記符号化試行において、複数の符号化済みフレームの符号化結果に応じて、符号化対象のフレームに適用するQPオフセットを修正し、当該修正したQPオフセットをベースQPに加算して前記第1QPを算出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
量子化パラメータ(QP)を用いた符号化処理を入力映像に対して行ってビットストリームを出力する符号化装置であって、
暫定的な前記QPである第1QPを用いて符号化試行を行うことで、前記第1QPと消費ビット量との対応関係を各フレームについて導出する第1符号化手段と、
前記導出された対応関係に基づいて最適化された前記QPである第2QPを用いて、前記符号化処理を行う第2符号化手段と、を備え、
前記第1符号化手段は、前記符号化試行において、複数の符号化済みフレームの符号化結果に応じて、符号化対象のフレームに適用するQPオフセットを修正し、当該修正したQPオフセットをベースQPに加算して前記第1QPを算出する
符号化装置。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記第1符号化手段は、
前記複数の符号化済みフレームを含む符号化済みフレーム群のうち予め定められた2以上のフレームについて再構成画像の画質指標を算出し、前記2以上のフレームについて前記画質指標の差分を算出する算出手段と、
前記差分に応じて、符号化対象の現フレーム群に含まれる少なくとも1つのフレームに適用する前記修正QPオフセットを決定する決定手段と、を含む
請求項1に記載の符号化装置。
【請求項3】
前記算出手段は、前記符号化済みフレーム群に含まれるIフレームの前記画質指標と、前記符号化済みフレーム群に含まれる前記Iフレーム以外のフレームのうち所定フレームの前記画質指標と、の前記差分を算出する
請求項2に記載の符号化装置。
【請求項4】
前記所定フレームは、前記符号化済みフレーム群に含まれる前記Iフレーム以外のフレームのうち前記QPオフセットが最大のフレームである
請求項3に記載の符号化装置。
【請求項5】
前記決定手段は、前記現フレーム群のうち少なくともIフレームに適用する前記修正QPオフセットを決定する
請求項2乃至4のいずれか1項に記載の符号化装置。
【請求項6】
コンピュータを請求項1に記載の符号化装置として機能させる
プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、符号化装置及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
放送等の映像伝送サービスにおいて、利用可能な帯域(ビットレート)には制約がある。この制約下で画質を最大化するために、符号化制御技術が重要な役割を果たしている。一般的な符号化制御は、ビット量割り当て処理及びモード選択処理の2つから構成される。
【0003】
ビット量割り当て処理では、符号化装置は、目標ビットレートを超えないように、映像を構成する要素(GOP(Group Of Pictures)、フレーム、ブロック等)に対してビット量を割り当てる。モード選択処理では、符号化装置は、割り当てられたビット量を超えないように符号化モード(ブロック分割数、予測モード等)の選択を行う。これらの処理が適切に行われないと、ビットレート制約を達成していても画質が著しく劣化する。
【0004】
こうした課題を解決するために、ビット量割り当てを最適化する手法の研究が行われている。最新のソフトウェアエンコーダの1つであるVVenCでは、R-QPモデルと呼ばれる符号化制御を実装したことで、ビットレート制約下における符号化効率がVTM(VVC Test Model)に比べて大幅に改善している。なお、VVenCは、最新の符号化方式であるVVC(Versatile Video Coding)の国際標準化で使用されている参照ソフトウェアであるVTMを高速化したソフトウェアエンコーダである。R-QPモデルでは、量子化パラメータ(QP)がビットレート(R)の関数(R-QP式)で与えられる。この定式化により、目標ビットレートRを超えないQPを算出することが可能となる。
【0005】
VVenCに実装されたR-QPモデルでは、2パス符号化が行われる(例えば、非特許文献1参照)。以下、1、2パス目の符号化処理をそれぞれ第1符号化、第2符号化とも称する。第1符号化の結果は、第2符号化を最適化するための事前情報として利用される。
【0006】
具体的には、第1符号化では、固定QPモードで符号化し、フレームごとに消費ビット量と量子化パラメータとの対応関係を導出する。固定QPモードでは、符号化装置は、フレームごとに固定で設定されたQPオフセットをベースQPに加算して得た暫定のQP(仮のQPであり、以下、「第1QP」とも称する)を用いて、仮の符号化処理(符号化試行)を行う。QPオフセットは、符号化制御におけるフレーム単位のビット量割り当てと同様の機能を果たすため、QPオフセットを加算することで、QPオフセットを加算しない場合と比べて高画質化が実現できる。
【0007】
第2符号化では、符号化装置は、第1符号化の結果に基づいて各フレームにビット量が割り当てられ、最適化された最終的なQP(以下、「第2QP」とも称する)を用いて正規の符号化処理を行う。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
C. R. Helmrich, I. Zupancic, J. Brandenburg, V. George, A. Wieckowski and B. Bross, "Visually Optimized Two-Pass Rate Control for Video Coding Using the Low-Complexity XPSNR Model," 2021 International Conference on Visual Communications and Image Processing (VCIP), 2021, pp. 1-5, doi: 10.1109/VCIP53242.2021.9675364.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
VVenCの符号化制御のように、2パス符号化によって符号化制御を行う符号化装置は、第1符号化を固定QPモードで符号化するため、QPオフセットは入力映像によらず一定(固定)である。
【0010】
しかしながら、最適なQPオフセットは入力映像に依存するため、第1符号化から得られる消費ビット量の情報が、第2符号化のための事前情報として最適でない可能性がある。その結果、第2符号化におけるビット量割り当て処理が適切に行われず、映像によっては符号化効率が低下する。同様の理由で、不適切なビット量割り当てにより、フレーム間で割り当てビット量に大きな差が発生すると、フレーム間で画質が大きく変動し、主観的な画質が劣化する可能性もある。
(【0011】以降は省略されています)

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