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公開番号
2025020026
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-07
出願番号
2024117903
出願日
2024-07-23
発明の名称
複合酸化物及びその製造方法
出願人
三井金属鉱業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01D
53/94 20060101AFI20250131BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】本発明は、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物であって、OSCが向上した複合酸化物及び該複合酸化物の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物であって、COパルス法で測定されるCeO
2
1gあたりの400℃におけるOSC量が1470μmol/g以上である、前記複合酸化物を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物であって、
COパルス法で測定されるCeO
2
1gあたりの400℃におけるOSC量が1470μmol/g以上である、前記複合酸化物。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
以下の工程:
(1a)水と、セリウム塩と、ジルコニウム塩と、アルミニウム化合物粒子と、カチオン性又は非イオン性の水溶性高分子と、場合によりセリウム塩以外の希土類金属塩とを含む原料液を準備する工程;
(1b)前記原料液に沈殿剤を添加し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む沈殿物を形成させる工程;
(1c)前記原料液から前記沈殿物を分離し、前記沈殿物を含むケーキを得る工程;及び
(1d)前記ケーキを焼成し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物を製造する工程
を含む、複合酸化物の製造方法であって、
前記アルミニウム化合物粒子が、アルミナ粒子及びアルミナ水和物粒子から選択され、
動的光散乱法により測定される前記アルミニウム化合物粒子のメジアン径D
50
が1nm以上500nm以下である、前記製造方法。
【請求項3】
工程(1a)において、前記原料液中の前記アルミニウム化合物粒子の量に対する、前記原料液中の前記水溶性高分子の量の百分率が、0.1質量%以上である、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
以下の工程:
(2a)水と、セリウム塩と、ジルコニウム塩と、アルミニウム化合物粒子と、場合によりセリウム塩以外の希土類金属塩とを含む原料液を準備する工程;
(2b)前記原料液にカチオン性又は非イオン性の水溶性高分子及び沈殿剤を添加し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む沈殿物を形成させる工程;
(2c)前記原料液から前記沈殿物を分離し、前記沈殿物を含むケーキを得る工程;及び
(2d)前記ケーキを焼成し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物を製造する工程
を含む、複合酸化物の製造方法であって、
工程(2b)において、前記水溶性高分子を、前記沈殿物が形成される前に前記原料液に添加し、
前記アルミニウム化合物粒子が、アルミナ粒子及びアルミナ水和物粒子から選択され、
動的光散乱法により測定される前記アルミニウム化合物粒子のメジアン径D
50
が1nm以上500nm以下である、前記製造方法。
【請求項5】
工程(2b)において、前記原料液中の前記アルミニウム化合物粒子の量に対する、前記原料液に添加される前記水溶性高分子の量の百分率が、0.1質量%以上である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記カチオン性の水溶性高分子が、第4級アンモニウム基を含む繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の分子量が180以上である、請求項2~5のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記繰り返し単位の重量平均重合度が20以上である、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
以下の工程:
(3a)水と、セリウム塩と、ジルコニウム塩と、アルミニウム化合物粒子と、場合によりセリウム塩以外の希土類金属塩とを含む原料液を準備する工程;
(3b)前記原料液に沈殿剤を添加し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む沈殿物を形成させる工程;
(3c)前記原料液から前記沈殿物を分離し、前記沈殿物を含むケーキを得る工程;
(3d)前記ケーキとアニオン性又は非イオン性の水溶性高分子とを溶媒中で混合し、前記水溶性高分子を含むスラリーを得る工程;
(3e)前記スラリーを蒸発乾固させ、乾固物を得る工程;及び
(3f)前記乾固物を焼成し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物を製造する工程
を含む、複合酸化物の製造方法であって、
前記アルミニウム化合物粒子が、アルミナ粒子及びアルミナ水和物粒子から選択され、
動的光散乱法により測定される前記アルミニウム化合物粒子のメジアン径D
50
が1nm以上500nm以下である、前記製造方法。
【請求項9】
工程(3d)において、前記ケーキの固形分の量に対する、前記ケーキと混合される前記水溶性高分子の量の百分率が、5質量%以上である、請求項8に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合酸化物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車、バイク等の内燃機関から排出される排ガス中には、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の有害成分が含まれている。これらの有害成分を浄化して無害化する排ガス浄化用触媒として、HC及びCOを酸化して水及び二酸化炭素に変換するとともに、NOxを還元して窒素に変換する触媒活性を有する三元触媒が使用されている。
【0003】
排ガス中の酸素濃度の変動を緩和してHC、CO、NOx等を効率よく浄化するために、三元触媒の構成材料として、酸素貯蔵能(OSC:Oxygen Storage Capacity)を有する材料(以下「OSC材料」という場合がある。)が使用されている。
【0004】
セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物がOSC材料として知られている(例えば特許文献1)。
【0005】
特許文献1には、複合酸化物の作製において、動的光散乱法により測定されるメジアン径D
50
が1nm以上220nm以下であるアルミニウム化合物粒子を使用することにより、複合酸化物の耐熱性を向上させることができることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2022/137910号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年の排ガス浄化性能への要求の高まりから、OSC材料の性能の向上が求められている。
【0008】
本発明は、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物であって、OSC(特に、高温環境に曝露された後のOSC)が向上した複合酸化物及び該複合酸化物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の発明を提供する。
[1]セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物であって、
COパルス法で測定されるCeO
2
1gあたりの400℃におけるOSC量が1470μmol/g以上である、前記複合酸化物。
[2]以下の工程:
(1a)水と、セリウム塩と、ジルコニウム塩と、アルミニウム化合物粒子と、カチオン性又は非イオン性の水溶性高分子と、場合によりセリウム塩以外の希土類金属塩とを含む原料液を準備する工程;
(1b)前記原料液に沈殿剤を添加し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む沈殿物を形成させる工程;
(1c)前記原料液から前記沈殿物を分離し、前記沈殿物を含むケーキを得る工程;及び
(1d)前記ケーキを焼成し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物を製造する工程
を含む、複合酸化物の製造方法であって、
前記アルミニウム化合物粒子が、アルミナ粒子及びアルミナ水和物粒子から選択され、
動的光散乱法により測定される前記アルミニウム化合物粒子のメジアン径D
50
が1nm以上500nm以下である、前記製造方法。
[3]工程(1a)において、前記原料液中の前記アルミニウム化合物粒子の量に対する、前記原料液中の前記水溶性高分子の量の百分率が、0.1質量%以上である、[2]に記載の製造方法。
[4]以下の工程:
(2a)水と、セリウム塩と、ジルコニウム塩と、アルミニウム化合物粒子と、場合によりセリウム塩以外の希土類金属塩とを含む原料液を準備する工程;
(2b)前記原料液にカチオン性又は非イオン性の水溶性高分子及び沈殿剤を添加し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む沈殿物を形成させる工程;
(2c)前記原料液から前記沈殿物を分離し、前記沈殿物を含むケーキを得る工程;及び
(2d)前記ケーキを焼成し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物を製造する工程
を含む、複合酸化物の製造方法であって、
工程(2b)において、前記水溶性高分子を、前記沈殿物が形成される前に前記原料液に添加し、
前記アルミニウム化合物粒子が、アルミナ粒子及びアルミナ水和物粒子から選択され、
動的光散乱法により測定される前記アルミニウム化合物粒子のメジアン径D
50
が1nm以上500nm以下である、前記製造方法。
[5]工程(2b)において、前記原料液中の前記アルミニウム化合物粒子の量に対する、前記原料液に添加される前記水溶性高分子の量の百分率が、0.1質量%以上である、[4]に記載の製造方法。
[6]前記カチオン性の水溶性高分子が、第4級アンモニウム基を含む繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の分子量が180以上である、[2]~[5]のいずれか一項に記載の製造方法。
[7]前記繰り返し単位の重量平均重合度が20以上である、[6]に記載の製造方法。
[8]以下の工程:
(3a)水と、セリウム塩と、ジルコニウム塩と、アルミニウム化合物粒子と、場合によりセリウム塩以外の希土類金属塩とを含む原料液を準備する工程;
(3b)前記原料液に沈殿剤を添加し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む沈殿物を形成させる工程;
(3c)前記原料液から前記沈殿物を分離し、前記沈殿物を含むケーキを得る工程;
(3d)前記ケーキとアニオン性又は非イオン性の水溶性高分子とを溶媒中で混合し、前記水溶性高分子を含むスラリーを得る工程;
(3e)前記スラリーを蒸発乾固させ、乾固物を得る工程;及び
(3f)前記乾固物を焼成し、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物を製造する工程
を含む、複合酸化物の製造方法であって、
前記アルミニウム化合物粒子が、アルミナ粒子及びアルミナ水和物粒子から選択され、
動的光散乱法により測定される前記アルミニウム化合物粒子のメジアン径D
50
が1nm以上500nm以下である、前記製造方法。
[9]工程(3d)において、前記ケーキの固形分の量に対する、前記ケーキと混合される前記水溶性高分子の量の百分率が、5質量%以上である、[8]に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、セリウム元素と、ジルコニウム元素と、アルミニウム元素と、場合によりセリウム元素以外の希土類金属元素とを含む複合酸化物であって、OSC(特に、高温環境に曝露された後のOSC)が向上した複合酸化物及び該複合酸化物の製造方法が提供される。本明細書において、「高温」は、好ましくは800℃以上、さらに好ましくは900℃以上、さらに一層好ましくは1000℃以上の温度を意味する。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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