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公開番号
2025019833
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-07
出願番号
2023123674
出願日
2023-07-28
発明の名称
含ニッケル酸化鉱石の製錬方法
出願人
住友金属鉱山株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C22B
23/02 20060101AFI20250131BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】CO
2
発生量が低減され、かつニッケル回収率の高い含ニッケル酸化鉱石の製錬方法を提供する。
【解決手段】本発明は、含ニッケル酸化鉱石の製錬方法であって、含ニッケル酸化鉱石を含む原料に、還元剤として水素をH
2
/(H
2
+H
2
O+CO
2
+O
2
)≧0.9の関係を満たす割合で含むガスを供給して還元処理を行う工程と、還元処理により得られた還元物を熔融処理する工程と、熔融処理により得られた熔融物からスラグを分離し、ニッケルを含むメタルを回収する工程と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
含ニッケル酸化鉱石の製錬方法であって、
前記含ニッケル酸化鉱石を含む原料に、還元剤として水素をH
2
/(H
2
+H
2
O+CO
2
+O
2
)≧0.9の関係を満たす割合で含むガスを供給して還元処理を行う工程と、
前記還元処理により得られた還元物を熔融処理する工程と、
前記熔融処理により得られた熔融物からスラグを分離し、ニッケルを含むメタルを回収する工程と、を有する、
含ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記ガスの温度が600℃以上である、
請求項1に記載の含ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
【請求項3】
前記ガスを電気で加熱することによって該ガスの温度を600℃以上に調整する、
請求項2に記載の含ニッケル鉱石の製錬方法。
【請求項4】
前記還元処理では、前記含ニッケル酸化鉱石を含む原料に対して、前記ガスを下方から供給する、
請求項1に記載の含ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
【請求項5】
前記還元処理では、前記含ニッケル酸化鉱石を含む原料を上方から下方に向かって供給する、
請求項4に記載の含ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
【請求項6】
前記含ニッケル酸化鉱石は、鉄品位が5質量%以上30質量%以下である、
請求項1に記載の含ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
【請求項7】
前記含ニッケル酸化鉱石を含む原料をペレット化する工程をさらに有し、
ペレット化した原料を、前記還元処理を行う工程に供する、
請求項1に記載の含ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
【請求項8】
前記含ニッケル酸化鉱石を含む原料を、300℃以上1200℃以下の温度で熱処理する工程をさらに有し、
前記熱処理により得られた熱処理物である含ニッケル酸化鉱石を、前記還元処理を行う工程に供する、
請求項1に記載の含ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
【請求項9】
前記熔融処理における前記還元物を含む熔融処理物中のMgO/SiO
2
質量比が0.5以上0.7以下である、
請求項1に記載の含ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケルを含む酸化鉱石(含ニッケル酸化鉱石)の製錬方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
気候変動問題解決に向けて、2015年のCOP21で「パリ協定」が採択され、これにより産業革命前の世界平均気温に比べプラス2℃より低く保つべく各国が最大限の努力を講じることとなった。2021年には、IPCC(International Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)の第6次報告書にて、「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」と明記され、その後COP26では「世界の平均気温の上昇を産業革命前の世界平均気温に比べプラス1.5℃に抑える努力を追求することを決意する」ことが合意された。
【0003】
こうした国際的な動きの中、日本政府は2016年に「温暖化ガス排出量1990年度比で2030年26%削減、2050年80%削減」を目標として設定し、さらに2020年に「2050年に排出量実質ゼロ」、2021年に「2030年度に2013年度比46%削減」とする目標を新たに掲げ、日本国内においても温暖化ガス排出量削減の動きは加速している。
【0004】
非鉄製錬業においても目標値に沿った排出量削減と2050年のカーボンニュートラルプロセスへの転換が求められており、低エネルギーや化石燃料使用量が少ない新プロセスの開発が行われている。
【0005】
例えば、フェロニッケル製錬業においては、現在、エルケム法が主流となっている。エルケム法は、酸化ニッケルを含むサプロライト鉱石をロータリーキルン方式のドライヤーで予備乾燥し、さらにロータリーキルンにて徐々に昇温しながら結晶水まで脱水した後に、鉱石中では3価で存在している鉄を2価まで還元し、その後、電気炉にてほぼ全量のニッケルと一部の鉄をメタルに還元して合金として得るプロセスである。ところが、エルケム法では、ドライヤーで予備乾燥する工程、並びにロータリーキルンで還元する工程において、微粉炭や重油等の化石燃料のバーナーを使用しており、また、還元剤及び熱源として石炭を使用していることから、多量のCO
2
発生を伴う。なお、CO
2
発生量は、およそ22.4tCO
2
/tNiと示されている。
【0006】
このようなCO
2
発生量の低減策として考えられているのが、水素による還元である。ニッケル酸化物単独では、水素により容易に還元されてメタルになることが知られている。しかしながら、サプロライトやリモナイトという含ニッケル酸化鉱石中のニッケルの水素還元においては、還元度が10%~70%程度であり、エルケム法の95%以上という値より大幅に低い。これは、ニッケルがOlivine相((Mg,Fe)
2
SiO
4
)やMagnesiowustite相((Mg,Fe)O)中に広く分散し、かつ活量が低いことによる。そのため、単純に水素で還元するだけではニッケル回収率が低く、工業的に成立しない。
【0007】
水素還元時のニッケル回収率の向上策として、ナトリウム化合物添加法が提案されている。ところが、その化合物の添加量が莫大であり、薬剤コストが高すぎて工業的に成立しないという問題がある。
【0008】
特許文献1には、シャフト炉に装入された酸化鉄を還元することで還元鉄を製造する還元鉄の製造方法について開示されている。具体的には、水素ガスを90体積%以上含有する還元ガスと窒素ガスとを含み、かつ加熱された混合ガスをシャフト炉に吹き込むことによって酸化鉄を還元する方法が示されている。しかしながら、上述したように、ニッケルの水素還元においては、還元度が10%~70%程度と従来法であるエルケム法の95%以上に対して大幅に低い。含ニッケル酸化鉱石の製錬におけるCO
2
発生量削減への水素還元法の適用は困難性を有しており、水素還元法を適用してもニッケル回収率が高く、コストが工業的に見合う方法の開発が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開公報2021/230307号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、CO
2
発生量が低減され、かつニッケル回収率の高い含ニッケル酸化鉱石の製錬方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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