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公開番号2025018797
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023122802
出願日2023-07-27
発明の名称車輪用軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人矢野内外国特許事務所
主分類F16C 33/80 20060101AFI20250130BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】シールリップのシールランド部に対する接触面圧を低い状態に保持しつつ、密封装置の密封性と耐久性とを高めることができる車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】ハブフランジ3bの段差部3hは、シールランド部3d側の端部において、軸方向へ直線状に延び、シールランド部3dの外径側端と接続されるフランジ側直線部3haを有し、外輪2は、アウター側開口部2bと、外輪2のアウター側端面2gの内径側端から、アウター側開口部2bに向かう側へ直線状に延びる外輪側直線部2haとを有し、段差部3hとシールランド部3dとの境界Pは、外輪2のアウター側開口部2bよりも外径側、かつ外輪2のアウター側端面2gよりもインナー側に位置し、フランジ側直線部3haと外輪側直線部2haとは、平行に配置され、かつ径方向から見て少なくとも一部が重なっている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、
外周に前記外側軌道面と対向する一方の内側軌道面および車輪を取り付けるためのハブフランジを有するハブ輪と、前記ハブ輪に連結され、外周に前記外側軌道面と対向する他方の内側軌道面を有する軌道面形成部材と、から構成される内方部材と、
前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、
前記外方部材に嵌合され、前記外方部材と前記内方部材とによって形成された環状空間の軸方向一端側の開口端を塞ぐ密封装置と、を備える車輪用軸受装置であって、
前記ハブ輪は、前記密封装置が接触するシールランド部と、前記ハブフランジの前記シールランド部よりも外径側において、前記シールランド部よりも軸方向一側に位置するフランジ側面と、前記シールランド部と前記フランジ側面とを接続する段差部とを有し、
前記段差部は、前記シールランド部側の端部において、軸方向へ直線状に延び、前記シールランド部の外径側端と接続されるフランジ側直線部を有し、
前記外方部材は、前記密封装置が嵌合する嵌合部と、前記外方部材の軸方向一端面の内径側端から、前記嵌合部に向かう側へ直線状に延びる外方部材側直線部とを有し、
前記段差部と前記シールランド部との境界は、前記外方部材の前記嵌合部よりも外径側、かつ前記外方部材の前記軸方向一端面よりも軸方向他側に位置し、
前記フランジ側直線部と前記外方部材側直線部とは、平行に配置され、かつ径方向から見て少なくとも一部が重なっている車輪用軸受装置。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記フランジ側直線部および前記外方部材側直線部は、前記ハブ輪の回転軸心と平行である請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項3】
前記外方部材の前記軸方向一端面から、前記段差部と前記シールランド部との前記境界までの、軸方向長さは0.5mm以上、かつ5mm以下である請求項1または請求項2に記載の車輪用軸受装置。
【請求項4】
前記フランジ側直線部と前記外方部材側直線部との、径方向から見て重なっている部分の軸方向長さは、1mm以上である請求項1または請求項2に記載の車輪用軸受装置。
【請求項5】
前記フランジ側直線部と前記外方部材側直線部との、径方向における離間距離は0.4mm以上、かつ0.6mm以下である請求項1または請求項2に記載の車輪用軸受装置。
【請求項6】
軸方向一側の前記転動体と軸方向他側の前記転動体とのスパン中心を通り、軸方向と直交する方向に延びるスパン中心線と、前記ハブ輪の回転軸心との交点を中心とし、前記段差部と前記シールランド部との前記境界を通る円弧を第1円弧とし、
前記第1円弧の、前記段差部と前記シールランド部との前記境界から、前記外方部材の内周面までの長さmBと、
前記スパン中心線と前記回転軸心との交点を中心とし、前記外方部材の前記軸方向一端面の内径側端を通る円弧を第2円弧とし、
前記第2円弧の、前記外方部材の前記軸方向一端面の内径側端から、前記ハブ輪の前記段差部までの長さmAとは、
mA≦mB
の関係を満たす請求項1または請求項2に記載の車輪用軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は車輪用軸受装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の懸架装置において車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている。車輪用軸受装置には、外方部材と内方部材とによって形成された環状空間の開口端を塞ぎ、泥水等の異物の入り込みを防止する密閉装置が設けられている。
【0003】
密封装置は、例えば外方部材である外輪の内周に嵌合される芯金と、芯金に一体的に接合され、複数のシールリップを有するシール部材とを有しており、内方部材であるハブ輪は、外径側へ延びるハブフランジと、ハブフランジの基部に形成され、シール部材のシールリップが接触するシールランド部とを有している。
【0004】
このように、シールリップがハブ輪のシールランド部に接触する構成の密封装置を備えた車輪用軸受装置においては、シールランド部とハブフランジの側面との間に段部を形成し、外輪の内周に径方向において段部と対向する環状の凹部を形成して、ハブ輪の段部と外輪の凹部との間にラビリンスシールを形成することが行われている(特許文献1参照)。
【0005】
ハブ輪と外輪との間にラビリンスシールを形成することで、外部からの泥水が密封装置内に直接浸入することを抑制して、密封装置の密封性と耐久性とを高めることが可能となっている。
【0006】
また、密封装置の密封性は、密封装置におけるシールリップのシールランド部に対する接触面圧を高めることで向上させることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2009-150437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、近年においては、車両の電動化が進むことに伴って車輪用軸受装置の低トルク化の要求が高まっているため、車輪用軸受装置の回転トルクに影響を及ぼすシールリップのシールランド部に対する接触面圧は低い方が好ましい。
【0009】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、ハブ輪の段部と外輪の凹部との間に形成されるラビリンスの形状を適正な形状に設定することで、泥水等の異物の密封装置内への浸入をより抑制し、シールリップのシールランド部に対する接触面圧を低い状態に保持しつつ、密封装置の密封性と耐久性とを高めることができる車輪用軸受装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、車輪用軸受装置は、内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、外周に前記外側軌道面と対向する一方の内側軌道面および車輪を取り付けるためのハブフランジを有するハブ輪と、前記ハブ輪に連結され、外周に前記外側軌道面と対向する他方の内側軌道面を有する軌道面形成部材と、から構成される内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材に嵌合され、前記外方部材と前記内方部材とによって形成された環状空間の軸方向一端側の開口端を塞ぐ密封装置と、を備える車輪用軸受装置であって、前記ハブ輪は、前記密封装置が接触するシールランド部と、前記ハブフランジの前記シールランド部よりも外径側において、前記シールランド部よりも軸方向一側に位置するフランジ側面と、前記シールランド部と前記フランジ側面とを接続する段差部とを有し、前記段差部は、前記シールランド部側の端部において、軸方向へ直線状に延び、前記シールランド部の外径側端と接続されるフランジ側直線部を有し、前記外方部材は、前記密封装置が嵌合する嵌合部と、前記外方部材の軸方向一端面の内径側端から、前記嵌合部に向かう側へ直線状に延びる外方部材側直線部とを有し、前記段差部と前記シールランド部との境界は、前記外方部材の前記嵌合部よりも外径側、かつ前記外方部材の前記軸方向一端面よりも軸方向他側に位置し、前記フランジ側直線部と前記外方部材側直線部とは、平行に配置され、かつ径方向から見て少なくとも一部が重なっている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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