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公開番号
2025018151
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023121626
出願日
2023-07-26
発明の名称
冷却機構
出願人
株式会社ディスコ
代理人
弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類
F25B
1/00 20060101AFI20250130BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】現実的な工業用水の流量でも臨界圧力以下の運用が可能となるCO
2
冷媒の冷却機構を提供する。
【解決手段】冷却機構2の制御手段4は、第一の温度センサー36または第二の温度センサー38の値が設定温度になるように、CO
2
冷媒が臨界温度31.1℃および臨界圧力7.38MPaで特定される臨界点を超えない範囲で設定圧力値と設定温度とで規定される経路にしたがって可変膨張弁32の開度と圧縮機6の回転数とを制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
加工装置で使用する加工寄与液を冷却する冷却機構であって、
制御手段と、
CO
2
冷媒を圧縮する圧縮機と、
該圧縮機が圧縮した圧縮熱を帯びたCO
2
冷媒を冷却する水冷式ガスクーラと、
冷却されたCO
2
冷媒が送り込まれる内部熱交換器と、
該内部熱交換器から送り出されたCO
2
冷媒を気化させ気化熱を生成し加工装置で使用する加工寄与液を冷却する蒸発器と、
該圧縮機と該水冷式ガスクーラとを連結する第一の経路と、
該水冷式ガスクーラと該蒸発器とを連結する第二の経路と、
該蒸発器と該圧縮機とを連結する第三の経路と、
該水冷式ガスクーラに工業用水を導入し制水弁を備えた第四の経路と、
該第一の経路に連結する第一の連結部と該第二の経路に連結する第二の連結部とによって連結され可変バイパス弁を備えたバイパス経路と、を含み、
該内部熱交換器は、該蒸発器から送り出されたCO
2
冷媒が該水冷式ガスクーラから送り出されたCO
2
冷媒から熱を奪うように該第二の経路と該第三の経路とに跨り配設され、
該第二の経路には、冷却したCO
2
冷媒の流量を調整する可変膨張弁が該内部熱交換器と該第二の連結部との間に配設され、
該圧縮機と該可変膨張弁との間の該第一の経路と該第二の経路とのいずれかに該圧縮機によって圧縮されたCO
2
冷媒の圧力を計測する圧力センサーが配設され、
加工装置で使用する加工寄与液が該蒸発器から流出する温度を計測する第一の温度センサーと、
該蒸発器に流入する加工寄与液の温度を計測する第二の温度センサーと、
該水冷式ガスクーラに流入する工業用水の温度を計測する第三の温度センサーと、
該第二の経路において該内部熱交換器から送り出されるCO
2
冷媒の温度を計測する第四の温度センサーと、が配設され、
該制御手段は、該圧力センサーが検出すべき圧力値と、該第一の温度センサーが検出すべき第一の温度または該第二の温度センサーが検出すべき第二の温度と、該第四の温度センサーが検出すべき第四の温度と、を設定する設定部を備え、
該第一の温度センサーまたは該第二の温度センサーの値が該設定された温度になるように、CO
2
冷媒が臨界温度31.1℃および臨界圧力7.38MPaで特定される臨界点を超えない範囲で該設定された圧力値と温度とで規定される経路にしたがって該可変膨張弁の開度と該圧縮機の回転数とを制御する冷却機構。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
該制御手段は、加工装置で使用する加工寄与液の冷却量を減少させる場合、該可変膨張弁の開度を小さくして該蒸発器を流れるCO
2
冷媒の流量を減少させ、それに伴って該圧縮機が下限値に達しないように該バイパス経路の該可変バイパス弁の開度を大きくして該蒸発器に流れるCO
2
冷媒の流量を増大させる請求項1記載の冷却機構。
【請求項3】
該制御手段は、加工装置で使用する加工寄与液の冷却量を増大させる場合、該可変膨張弁の開度を大きくするとともに該圧縮機の回転数を増大させて該蒸発器を流れるCO
2
冷媒の流量を増大させ、それに伴って該蒸発器から送り出されるCO
2
冷媒に残存する液状CO
2
を該内部熱交換器において気化させ該圧縮機の負担を軽減する請求項1記載の冷却機構。
【請求項4】
該制御手段は、
該第三の温度センサーによって検出される工業用水の温度に基づいて該圧力センサーによって検出されるCO
2
冷媒の凝縮圧力を設定し、
該凝縮圧力から得られるCO
2
冷媒の凝縮温度と該圧縮機の回転数から該第四の温度センサーが検出すべき値を設定し、
該第四の温度センサーの検出値が該設定された値となるように該制水弁の開度を調整して該水冷式ガスクーラに導入する工業用水の流量を調整し、
該可変膨張弁の開度を小さくすることで該圧力センサーによって検出される値を大きくし、該可変膨張弁の開度を大きくすることで該圧力センサーによって検出される値を小さくして凝縮圧力を制御する請求項1記載の冷却機構。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工装置で使用する加工寄与液を冷却する冷却機構に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
IC、LSIなどの複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたウエーハは、裏面が研削装置によって研削され所定の厚みに形成された後、ダイシング装置、レーザー加工装置によって個々のデバイスチップに分割され、分割された各デバイスチップは携帯電話、パソコンなどの電気機器に利用される。
【0003】
ウエーハに加工を施している際に、研削装置またはダイシング装置を構成する加工具が装着されたスピンドルユニットが発熱して熱膨張すると、高精度な研削または切削ができなくなる。そのため、温度制御装置によって、スピンドルユニットの温度を一定するための制御が行われている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-40396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載されている温度制御装置は、CO
2
を冷媒として使用するタイプの装置であり、高い冷却効率を得ることができる。また、10℃以下の低い温度に発熱源を冷却することもできる。
【0006】
ところが、加工装置で使用する加工寄与液(たとえば、発熱源を冷却する循環水)の設定温度を低温にすると、圧縮機に流入するCO
2
冷媒の圧力が低下する。このような場合、圧縮機から流出するCO
2
冷媒の臨界圧力を超えて運用すると、圧縮機の流入と流出の圧力差が大きくなり、圧縮機に大きな負荷がかかる。そうすると、圧縮機の寿命が短くなるという問題や、圧縮機の消費電力が大きくなるという問題が生じる。
【0007】
そこで、臨界圧力を超えない範囲でCO
2
冷媒を圧縮することにより、圧縮機にかかる負荷を小さくすることが考えられる。これによって、圧縮機の寿命が長くなるとともに、圧縮機の消費電力の削減が可能になる。しかし、臨界圧力以下におけるCO
2
の凝縮温度は、一般的な工業用水の温度に近く、また、CO
2
は気体状態の密度が高い。したがって、工業用水の水量制御によってCO
2
冷媒を臨界圧力以下にとどめるのに必要な工業用水の流量は、現実的ではない膨大なものとなってしまう。
【0008】
本発明の課題は、現実的な工業用水の流量でも臨界圧力以下の運用が可能となるCO
2
冷媒の冷却機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、上記課題を解決する以下の冷却機構が提供される。すなわち、
「加工装置で使用する加工寄与液を冷却する冷却機構であって、
制御手段と、
CO
2
冷媒を圧縮する圧縮機と、
該圧縮機が圧縮した圧縮熱を帯びたCO
2
冷媒を冷却する水冷式ガスクーラと、
冷却されたCO
2
冷媒が送り込まれる内部熱交換器と、
該内部熱交換器から送り出されたCO
2
冷媒を気化させ気化熱を生成し加工装置で使用する加工寄与液を冷却する蒸発器と、
該圧縮機と該水冷式ガスクーラとを連結する第一の経路と、
該水冷式ガスクーラと該蒸発器とを連結する第二の経路と、
該蒸発器と該圧縮機とを連結する第三の経路と、
該水冷式ガスクーラに工業用水を導入し制水弁を備えた第四の経路と、
該第一の経路に連結する第一の連結部と該第二の経路に連結する第二の連結部とによって連結され可変バイパス弁を備えたバイパス経路と、を含み、
該内部熱交換器は、該蒸発器から送り出されたCO
2
冷媒が該水冷式ガスクーラから送り出されたCO
2
冷媒から熱を奪うように該第二の経路と該第三の経路とに跨り配設され、
該第二の経路には、冷却したCO
2
冷媒の流量を調整する可変膨張弁が該内部熱交換器と該第二の連結部との間に配設され、
該圧縮機と該可変膨張弁との間の該第一の経路と該第二の経路とのいずれかに該圧縮機によって圧縮されたCO
2
冷媒の圧力を計測する圧力センサーが配設され、
加工装置で使用する加工寄与液が該蒸発器から流出する温度を計測する第一の温度センサーと、
該蒸発器に流入する加工寄与液の温度を計測する第二の温度センサーと、
該水冷式ガスクーラに流入する工業用水の温度を計測する第三の温度センサーと、
該第二の経路において該内部熱交換器から送り出されるCO
2
冷媒の温度を計測する第四の温度センサーと、が配設され、
該制御手段は、該圧力センサーが検出すべき圧力値と、該第一の温度センサーが検出すべき第一の温度または該第二の温度センサーが検出すべき第二の温度と、該第四の温度センサーが検出すべき第四の温度と、を設定する設定部を備え、
該第一の温度センサーまたは該第二の温度センサーの値が該設定された温度になるように、CO
2
冷媒が臨界温度31.1℃および臨界圧力7.38MPaで特定される臨界点を超えない範囲で該設定された圧力値と温度とで規定される経路にしたがって該可変膨張弁の開度と該圧縮機の回転数とを制御する冷却機構」が提供される。
【0010】
好ましくは、該制御手段は、加工装置で使用する加工寄与液の冷却量を減少させる場合、該可変膨張弁の開度を小さくして該蒸発器を流れるCO
2
冷媒の流量を減少させ、それに伴って該圧縮機が下限値に達しないように該バイパス経路の該可変バイパス弁の開度を大きくして該蒸発器に流れるCO
2
冷媒の流量を増大させる。
(【0011】以降は省略されています)
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