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公開番号
2025017220
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2023120207
出願日
2023-07-24
発明の名称
非破壊評価装置及び画像処理方法
出願人
国立研究開発法人物質・材料研究機構
代理人
主分類
G01N
25/72 20060101AFI20250129BHJP(測定;試験)
要約
【課題】不均一な加熱や表面粗さの影響を低減する非破壊評価装置を提供する。
【解決手段】試料1を加熱する赤外線ヒーター2と、赤外線ヒーター2に加熱用の電力をオン/オフ制御して供給するパルス電源部4と、試料1をオン/オフ制御周期よりも短いフレーム間隔で撮像する赤外線カメラ3と、パルス電源部4のオン/オフ制御の開始タイミングを、赤外線カメラ3に通知する同期撮像部50と、を備えるロックインサーモグラフィシステムに用いられる非破壊評価装置5であって、オン期間撮像フレームとオフ期間撮像フレームについて、複数のオン/オフ制御周期について平均化処理する平均化画像処理部53と、平均化画像処理部53で平均化処理されたオン期間撮像フレームとオフ期間撮像フレームとを、オン/オフ制御の開始タイミングからの経過時間に応じて減算処理する画像減算処理部54とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
試料を加熱する赤外線ヒーターと、前記赤外線ヒーターに加熱用の電力をオン/オフ制御して供給するパルス電源部と、前記試料を前記オン/オフ制御周期よりも短いフレーム間隔で撮像する赤外線カメラと、前記パルス電源部のオン/オフ制御の開始タイミングを、前記赤外線カメラに通知する同期撮像部と、を備えるロックインサーモグラフィシステムに用いられる非破壊評価装置であって、
前記非破壊評価装置は、
前記オン/オフ制御のオン開始タイミングで前記赤外線カメラにより撮像された、オン期間内の撮像フレームを時系列で格納してあるオン期間撮像フレーム記録部と、
前記オン/オフ制御のオフ開始タイミングで前記赤外線カメラにより撮像された、オフ期間内の撮像フレームを時系列で格納してあるオフ期間撮像フレーム記録部と、
前記オン期間撮像フレーム記録部に記録されたオン期間撮像フレームと、前記オフ期間撮像フレーム記録部に記録されたオフ期間撮像フレームとを、複数の前記オン/オフ制御周期について平均化処理する平均化画像処理部と、
前記平均化画像処理部で平均化処理されたオン期間撮像フレームとオフ期間撮像フレームに対して、前記オン/オフ制御の開始タイミングからの経過時間に応じて減算処理する画像減算処理部と、
を備え、前記試料の前記減算処理された平均化処理済画像を用いて、前記試料の剥離欠陥を観察する非破壊評価装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記非破壊評価装置は、前記ロックインサーモグラフィシステムに接続されたコンピュータである請求項1に記載の非破壊評価装置。
【請求項3】
前記オン/オフ制御のデューティ比は、1:1である請求項1に記載の非破壊評価装置。
【請求項4】
前記オン/オフ制御のデューティ比が1:1でない場合は、前記オン/オフ制御におけるオン期間とオフ期間のうち、短い方を基準として、短い側の期間内で前記画像減算処理部内の減算処理を行う請求項1に記載の非破壊評価装置。
【請求項5】
前記オン/オフ制御周期は、前記赤外線カメラのフレーム間隔の10倍以上1000倍以下である請求項1に記載の非破壊評価装置。
【請求項6】
前記減算処理は、前記パルス電源部のオン/オフ制御の開始タイミングから順次前記フレーム間隔で撮像された前記試料の画像フレームに対して、前記経過時間に応じて減算処理される請求項1に記載の非破壊評価装置。
【請求項7】
試料を加熱する赤外線ヒーターと、前記赤外線ヒーターに加熱用の電力をオン/オフ制御して供給するパルス電源部と、前記試料を前記オン/オフ制御周期よりも短いフレーム間隔で撮像する赤外線カメラと、前記パルス電源部のオン/オフ制御の開始タイミングを、前記赤外線カメラに通知する同期撮像部と、を備えるロックインサーモグラフィシステムに用いられる非破壊評価装置の画像処理方法であって、
前記画像処理方法は、
前記オン/オフ制御のオン開始タイミングで前記赤外線カメラにより撮像された、オン期間内の撮像フレームを時系列で記録し、
前記オン/オフ制御のオフ開始タイミングで前記赤外線カメラにより撮像された、オフ期間内の撮像フレームを時系列で記録し、
前記記録されたオン期間撮像フレームと、前記記録されたオフ期間撮像フレームとを、複数の前記オン/オフ制御周期について平均化処理し、
前記平均化処理されたオン期間撮像フレームとオフ期間撮像フレームに対して、前記オン/オフ制御の開始タイミングからの経過時間に応じて減算処理し、
しかして、前記試料の前記減算処理された平均化処理済画像を用いて、前記試料の剥離欠陥を観察する非破壊評価装置の画像処理方法。
【請求項8】
前記減算処理は、前記パルス電源部のオン/オフ制御の開始タイミングから順次前記フレーム間隔で撮像された前記試料の画像フレームに対して、前記経過時間に応じて減算処理される請求項7に記載の非破壊評価装置の画像処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線サーモグラフィによる非破壊評価装置及び画像処理方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
材料の欠陥を検出する非破壊評価法として、渦電流探傷法、超音波法、サーモグラフィが一般的である。渦電流法や超音波法では、探針が試料の表面に近接する必要があり、欠陥の画像を得るための走査速度が遅い。サーモグラフィ法は、試料を加熱または冷却し、赤外線カメラを使用することで、材料の欠陥の画像を遠隔かつ迅速に取得することができる(特許文献1)。通常のサーモグラフィの温度分解能は100mK程度であり、材料の表面欠陥しか測定することができない。そこで、深部の欠陥を検出するために、ロックインサーモグラフィが開発された(特許文献2)。ロックインサーモグラフィの温度分解能は0.1mK以下である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-113473号公報
特表2016-534344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
金属粉体材料を用いて造形や表面処理する態様して、金属積層造形(Additive Manufacturing)や溶射法が知られている。積層造形で課題とされる項目の一つとして、造形体内部の欠陥が挙げられる。また溶射法では、適切な溶射条件とすることで被膜が緻密な組織となるが、多孔質の欠陥が残存しやすい。そこで、積層造形では、熱間静水圧加圧処理(HIP:Hot Isostatic Pressing)を積層造形の後工程として併用することで造形体内部の欠陥をつぶし、内部欠陥を起点に生じる疲労破壊を抑制することが可能となる。
【0005】
他方で、溶射法の一類型である、ウォームスプレー法により作製した、例えば耐熱合金被覆膜であるTi-6Al-4Vコーティングの微小欠陥を検出したいという用途がある。この用途では、例えば上述のサーモグラフィ法の一類型である、ロックインサーモグラフィでは0.1mKという非常に優れた温度分解能を有するため、0.7mm厚のTi-6Al-4Vコーティングの下で剥離欠陥を検出しようと試みた。意外なことであるが、ロックインサーモグラフィには、ある基準寸法以下の小さな剥離欠陥を検出することができないという課題があることを、本発明者は認識した。この耐熱合金被覆膜での小さな剥離欠陥に対して検出限界の存在することは、不均一な加熱や試料表面の粗さの影響によることが判明している。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決したもので、赤外線サーモグラフィによる非破壊評価装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、画像処理法を工夫することで、サーモグラフィ非破壊評価システムの性能を向上させて、耐熱合金被覆膜に存在する可能性がある、ある基準寸法以下の小さな剥離欠陥でも検出するようになるのではないかと考え、本発明を想到するに至った。即ち、
〔1〕本発明の非破壊評価装置は、例えば図1、図2に示すように、試料1を加熱する赤外線ヒーター2と、赤外線ヒーター2に加熱用の電力をオン/オフ制御して供給するパルス電源部4と、試料1を前記オン/オフ制御周期よりも短いフレーム間隔で撮像する赤外線カメラ3と、パルス電源部4のオン/オフ制御の開始タイミングを、赤外線カメラ3に通知する同期撮像部50と、を備えるロックインサーモグラフィシステムに用いられる非破壊評価装置5であって、非破壊評価装置5は、
前記オン/オフ制御のオン開始タイミングで赤外線カメラ3により撮像された、オン期間内の撮像フレームを時系列で格納してあるオン期間撮像フレーム記録部51と、
前記オン/オフ制御のオフ開始タイミングで赤外線カメラ3により撮像された、オフ期間内の撮像フレームを時系列で格納してあるオフ期間撮像フレーム記録部52と、
オン期間撮像フレーム記録部51に記録されたオン期間撮像フレームと、オフ期間撮像フレーム記録部52に記録されたオフ期間撮像フレームとを、複数のオン/オフ制御周期について平均化処理する平均化画像処理部53と、平均化画像処理部53で平均化処理されたオン期間撮像フレームとオフ期間撮像フレームとを、オン/オフ制御の開始タイミングからの経過時間に応じて減算処理する画像減算処理部54とを備え、試料1の前記減算処理された平均化処理済画像を用いて、試料1の剥離欠陥を観察するものである。
【0008】
〔2〕本発明の非破壊評価装置〔1〕において、好ましくは、前記非破壊評価装置は、前記ロックインサーモグラフィシステムに接続されたコンピュータであるとよい。
〔3〕本発明の非破壊評価装置〔1〕において、好ましくは、前記オン/オフ制御のデューティ比は、1:1であるとよい。
〔4〕本発明の非破壊評価装置〔1〕において、好ましくは、前記オン/オフ制御のデューティ比が1:1でない場合は、前記オン/オフ制御におけるオン期間とオフ期間のうち、短い方を基準として、短い側の期間内で前記単位サイクル内画像処理部内の減算処理を行うとよい。
〔5〕本発明の非破壊評価装置〔1〕において、好ましくは、前記オン/オフ制御周期は、赤外線カメラ3のフレーム間隔の10倍以上1000倍以下であるとよい。
〔6〕本発明の非破壊評価装置〔1〕において、好ましくは、前記減算処理は、前記パルス電源部のオン/オフ制御の開始タイミングから順次前記フレーム間隔で撮像された試料1の画像フレームに対して、前記経過時間に応じて減算処理されるとよい。
【0009】
〔7〕本発明の非破壊評価装置の画像処理方法は、例えば図3、図4に示すように、試料を加熱する赤外線ヒーター2と、赤外線ヒーター2に加熱用の電力をオン/オフ制御して供給するパルス電源部4と、試料1を前記オン/オフ制御周期よりも短いフレーム間隔で撮像する赤外線カメラ3と、パルス電源部4のオン/オフ制御の開始タイミングを、赤外線カメラ3に通知する同期撮像部50と、を備えるロックインサーモグラフィシステムに用いられる非破壊評価装置の画像処理方法であって、
前記画像処理方法は、前記オン/オフ制御のオン開始タイミングで赤外線カメラ3により撮像された、オン期間内の撮像フレームを時系列で記録し(S100)、前記オン/オフ制御のオフ開始タイミングで赤外線カメラ3により撮像された、オフ期間内の撮像フレームを時系列で記録し(S102)、前記記録されたオン期間撮像フレームと、前記記録されたオフ期間撮像フレームとを、複数の前記オン/オフ制御周期について平均化処理し(S104)、前記平均化処理されたオン期間撮像フレームとオフ期間撮像フレームとを、前記オン/オフ制御の開始タイミングからの経過時間に応じて減算処理し(S106)、しかして、試料1の前記減算処理された平均化処理済画像を用いて、試料1の剥離欠陥を観察する(S108)ものである。
〔8〕本発明の非破壊評価装置の画像処理方法〔7〕において、好ましくは、前記減算処理は、前記パルス電源部のオン/オフ制御の開始タイミングから順次前記フレーム間隔で撮像された試料1の画像フレームに対して、前記経過時間に応じて減算処理されるとよい。
【0010】
本発明の非破壊評価装置によれば、サーモグラフィ非破壊評価システムにおいて赤外線カメラで撮像した試料の画像について、パルス電源部4のオン/オフ制御の開始タイミングを用いて、オン期間撮像フレームとオフ期間撮像フレームとの間で減算した画像を用いることで、赤外線ヒーター2による試料の不均一な加熱や試料の表面粗さの影響を低減することができ、例えば試料の剥離欠陥を詳細に観察できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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