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公開番号
2025016843
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2023119580
出願日
2023-07-24
発明の名称
既設PC構造物のシース内空隙量推定方法およびグラウト再充填方法
出願人
学校法人東北学院
,
ピーエス・コンストラクション株式会社
代理人
弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類
G01F
17/00 20060101AFI20250129BHJP(測定;試験)
要約
【課題】より簡便な設備で、シース内の空隙量の測定を現地において精度良く行うことができるとともに、シース内の空隙部へのグラウト充填作業をグラウト材の無駄な消費を最小限に抑えつつ効率良く行うこのできる方法を提供する。
【解決手段】この方法は、既設PC構造物の表面よりシース内の空隙部に至る孔部を削孔し、シース内の空隙部内を減圧し、定常状態となった圧力を真空計により測定し、定常状態となったとき、前記シース内の空隙部と気体容積測定手段とを連通させて前記シース内の空隙部の気体容積をシース内の空隙量として測定し、予めキャリブレーションにより得られた補正係数算出用の計算式を用いて定常状態となった圧力に対する補正係数を算出し、この補正係数を用いてシース内の空隙量の測定値を補正する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
既設PC構造物のシース内の空隙部の容積を空隙量として推定する方法であり、
前記既設PC構造物の表面より前記シース内の空隙部に至る孔部を削孔し、
前記シース内の空隙部内を減圧し、定常状態となった圧力を真空計により測定し、
前記定常状態となったとき、前記シース内の空隙部と気体容積測定手段とを連通させて前記シース内の空隙部の気体容積を前記シース内の空隙量として測定し、
補正係数を用いて前記シース内の空隙量の測定値を補正する
既設PC構造物のシース内空隙量推定方法。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記補正係数は、
既知空隙量が異なる複数の疑似シースを用意し、
それぞれの前記疑似シースの容積を複数設定された圧力毎に前記気体容積測定手段を用いて測定し、
前記疑似シースの容積の圧力と、前記疑似シースの既知空隙量の値を前記圧力毎の測定値で除した値との関係を最小二乗法により一次式に近似した補正係数算出用の計算式を求めるキャリブレーションを予め行い、
前記キャリブレーションによって得られた前記補正係数算出用の計算式を用いて前記定常状態となった圧力から算出される
請求項1に記載の既設PC構造物のシース内の空隙量推定方法。
【請求項3】
前記気体容積測定手段は、前記シース内の空隙部と内部が連通可能なシリンダーと、前記シリンダーの内部の圧力の変化に応じて前記シリンダーの内部の空間の容積を可変するように前記シリンダーの内部で移動する栓と、を有し、前記栓の移動量が前記既設PC構造物のシース内の空隙部または前記疑似シース内の空隙部の気体容積の測定結果を示すように構成された、
請求項2に記載の既設PC構造物のシース内の空隙量推定方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法により得られた前記シース内の空隙量に相応する量のグラウトを前記既設PC構造物のシース内の空隙部に再充填する、グラウト再充填方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設PC構造物のシース内においてグラウトが充填されていない空隙部の空隙量を推定する方法及びその空隙部にグラウトを再充填する方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ポストテンション方式のプレストレストコンクリート構造物(PC構造物)では、シース内にPC鋼材を挿入した後に、PC鋼材の緊張、グラウトの注入を行うが、1980年代に建設された構造物に使用されたグラウト材はブリーディングを許容していたため、グラウトの桁端部付近にはシース内部に空隙が生じているケースがある。グラウトの充填不足部に凍結防止剤を含む水が侵入した場合には、PC鋼材が腐食・破断し、最終的には構造物の耐荷力が低下する可能性がある。
【0003】
グラウトの未充填部には、コンクリート表面からシース内の空隙部に至る孔部を削孔し、この孔部からグラウトを再注入する補修が行われている。その際、グラウト材の必要量を把握するために、施工前にグラウト未充填部の空隙量を把握することが望まれる。空隙量の把握が十分でないと材料が不足して注入作業を途中で中断せざるを得ず施工不能となったり、工期の遅れが生じたりすることがある。また、余剰材料が発生して不経済になることもある。
【0004】
シース内の空隙量測定方法に関する公知技術には、既設PC構造物に設けた孔部かシース内の空隙部に所定圧力で所定量の気体を流入又は流出させ、測定圧力を所定圧力で除した圧力比の時間変動に基づきシース内の空隙量(容量)を測定する方法(特許文献1)、
シース内の空隙部に気体を所定圧力で流入又は流出させ、流入開始後測定圧力が増大し始める低い圧力範囲での測定圧力の時間変動に基づきシース内の空隙量(容量)を求める方法(特許文献2)、
シース内の空隙部に流体を流動し、その流量、圧力を測定した結果から流動時間、圧力変動を測定し、これらのデータを基にシース内の空隙量(容量)を求める方法(特許文献3)、さらには、
減圧容器とシース内の空隙部とを開閉バルブを介して連通させ、減圧容器内の圧力と温度、減圧容器とシース内の空隙部とを連通する空気の圧力と温度を、開閉バルブの解放前後にわたり計測し、これらのデータを基にシース内の空隙量(容量)を求める方法(特許文献4)などが知られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-150734号公報(特許第4959541号)
特開2012-127970号公報(特許第5286427号)
特開2018-169239号公報(特許第6810422号)
特開2018―003464号公報(特許第5997864号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記公知技術は、いずれも圧力変動を時間情報とともに測定することで空隙量推定を行う方法であるため、パーソナルコンピュータ、データロガー、温度センサ、圧力計および真空計などの計器を現地に取りそろえた煩雑な環境下での計測となる。さらに上記公知技術は、計器によって継続的に得られた測定値に対して解析的な検討を通して空隙量を推定する方法であるため、現地で空隙量の測定結果を得るには時間的限界がある。
【0007】
以上のような事情を鑑み、本発明は、より簡便な設備で、シース内の空隙量の推定を現地において精度良く行うことができるとともに、シース内の空隙部へのグラウト充填作業をグラウト材の無駄な消費を最小限に抑えつつ効率良く行うことのできる既設PC構造物のシース内空隙量推定方法およびグラウト再充填方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決するために、本発明にかかる既設PC構造物のシース内空隙量推定方法は、既設PC構造物のシース内の空隙部の容積を空隙量として推定する方法であり、
前記既設PC構造物の表面より前記シース内の空隙部に至る孔部を削孔し、
前記シース内の空隙部内を減圧し、定常状態となった圧力を真空計により測定し、
前記定常状態となったとき、前記シース内の空隙部と気体容積測定手段とを連通させて前記シース内の空隙部の気体容積を前記シース内の空隙量として測定し、
補正係数を用いて前記シース内の空隙量の測定値を補正する。
【0009】
また、前記補正係数は、既知空隙量が異なる複数の疑似シースを用意し、それぞれの前記疑似シースの容積を複数設定された圧力毎に前記気体容積測定手段を用いて測定し、
前記疑似シースの容積の圧力と、前記疑似シースの既知空隙量の値を前記圧力毎の測定値で除した値との関係を最小二乗法により一次式に近似した前記補正係数算出用の計算式を求めるキャリブレーションを予め行い、前記キャリブレーションによって得られた前記補正係数算出用の計算式を用いて前記定常状態となった圧力から算出される。
【0010】
前記気体容積測定手段は、前記シース内の空隙部と内部が連通可能なシリンダーと、前記シリンダーの内部の圧力の変化に応じて前記シリンダーの内部の空間の容積を可変するように前記シリンダーの内部で移動する栓と、を有し、前記栓の移動量が前記既設PC構造物のシース内の空隙部または前記疑似シース内の空隙部の気体容積の測定結果を示すように構成されたものであってよい。
(【0011】以降は省略されています)
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