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公開番号
2025016754
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-04
出願番号
2024195136,2021034226
出願日
2024-11-07,2021-03-04
発明の名称
培養液の製造方法及び培養液製造装置、並びに培養液製造装置を含む栽培システム
出願人
株式会社フジタ
代理人
弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
主分類
A01G
31/00 20180101AFI20250128BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】水に重炭酸イオンが含まれる場合でも析出物が生成されることを防ぐことを目的とする。
【解決手段】重炭酸イオンと炭酸アンモニウムとを含む水を硝化して、水に含まれるアンモニア態窒素を硝酸態窒素へ変換し、重炭酸イオンを二酸化炭素に変換する第1の段階と、第1の段階を経た水に、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄、ホウ素、鉄、マンガン、亜鉛、モリブデン、ニッケル、および銅から選ばれた少なくとも1種の元素を含む肥料成分を添加する第2の段階と、を含む培養液の製造方法が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
重炭酸イオンと炭酸アンモニウムとを含む水を硝化して、前記水に含まれるアンモニア態窒素を硝酸態窒素へ変換し、重炭酸イオンを二酸化炭素に変換する第1の段階と、
前記第1の段階を経た水に、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄、ホウ素、鉄、マンガン、亜鉛、モリブデン、ニッケル、および銅から選ばれた少なくとも1種の元素を含む肥料成分を添加する第2の段階と、を含む培養液の製造方法。
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
前記水のpHを測定し、前記水のpH値が4.5未満に低下した場合、前記水に炭酸アンモニウム、および炭酸カリウムの炭酸塩の少なくとも一以上を添加して、前記水のpH値を4.5~6.5の範囲内に調整する、請求項1に記載の培養液の製造方法。
【請求項3】
前記硝化を硝化菌が行う、請求項1又は2に記載の培養液の製造方法。
【請求項4】
前記第1の段階を第1の処理槽で行い、前記第1の段階を経た水を第2の処理槽に供給し、前記第2の処理槽で前記第2の段階を行う、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の培養液の製造方法。
【請求項5】
重炭酸イオンと炭酸アンモニウムとを含む水を硝化して、前記水に含まれるアンモニア態窒素を硝酸態窒素へ変換し、重炭酸イオンを二酸化炭素に変換する前処理部と、
前記前処理部から供給された水に、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄、ホウ素、鉄、マンガン、亜鉛、モリブデン、ニッケル、および銅から選ばれた少なくとも1種の元素を含む肥料成分を添加する調整部と、を含む培養液製造装置。
【請求項6】
前記前処理部は、前記水のpH値を計測するpHセンサと、前記水に炭酸アンモニウムを添加する第1薬剤供給部と、を含む請求項5に記載の培養液製造装置。
【請求項7】
前記pHセンサの計測値が4.5未満であるとき、前記水のpH値が4.5以上6.5以下となるように、前記第1薬剤供給部から炭酸アンモニウムを添加する制御部を含む、請求項6に記載の培養液製造装置。
【請求項8】
前記前処理部は、前記水に炭酸塩を添加する第2薬剤供給部をさらに含む、請求項6に記載の培養液製造装置。
【請求項9】
前記前処理部は、前記水を攪拌する攪拌部及び前記水を曝気する曝気部の少なくとも一方又は両方を含む、請求項5乃至8のいずれか一項に記載の培養液製造装置。
【請求項10】
請求項5乃至9のいずれか一項に記載の培養液製造装置と、
植物を栽培する栽培槽と、
を含み、
前記栽培槽に前記調整部から培養液が供給される、ことを特徴とする栽培システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、重炭酸イオンを含む水から重炭酸イオンを除去する方法、その方法を含む窒素肥料、培養液の製造方法に関する。また、本発明の一実施形態は、重炭酸イオンを含む水を処理して培養液を製造する培養液製造装置、及びその培養液製造装置を含む栽培システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
植物の水耕栽培は、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄、ホウ素、鉄、マンガン、亜鉛、モリブデン、ニッケル、銅といった植物の育成に必須の元素を肥料として施用することが必要とされている。水耕栽培ではこれらの必須元素を含む化成肥料を水に溶かしたものを培養液として用いている。培養液の作製に使用される原水に重炭酸イオン(HCO
3
-
)が多く含まれる場合、培養液のpHを上昇させるため、煩雑なpH調整や頻繁な培養液の交換が必要となる。そこで、原水のpH値を調整するために前処理として硝酸やリン酸で中和して、重炭酸イオンの濃度を20~50ppm程度まで低下させておくと良いとされている(非特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
“VII 養液栽培における肥料と養液管理”、インターネット<http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-325/hiryou/documents/sehi16-dai3bu7.pdf>
“養液栽培の計算方法”、インターネット<https://www.kaneyama.co.jp/image/technical_data/technical_sheet_04.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水耕栽培において、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、水等に含まれる重炭酸イオンは、pH値を上昇させるばかりでなく、培養液に含まれるカルシウムイオン等の陽イオンと結合して析出し、培養液の水槽や水路の中での沈着、肥効率の低下、培養液の品質低下、開口部及び配管の目詰まりや閉塞、管理コストの増加の原因となるため前処理が必要とされている。
【0005】
従来技術のように、前処理として原水に硝酸やリン酸を添加した場合には、添加された硝酸やリン酸塩の分を差し引いて肥料成分の調製をしなければならず複雑な肥料計算が必要となる。
【0006】
このような問題に鑑み、本発明の一実施形態は、重炭酸イオンを含む水から重炭酸イオンを除去する方法を提供することを目的とする。また、本発明の一実施形態は、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム等の炭酸塩を培養液に使用する場合に、培養液の製造に用いる水に重炭酸イオンが含まれていても培養液中に析出物が生成されることを防ぎ、肥料調整の際に複雑な肥料計算を必要としない重炭酸イオンを含む水の処理方法および培養液の製造方法を提供することを目的の一つとする。また、本発明の一実施形態は、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム等の炭酸塩を培養液に使用する場合に、培養液を製造する水に重炭酸イオンが含まれている場合でも析出物が生成されることを防ぐことのできる培養液の製造装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム等の炭酸塩を培養液に使用する場合に、原水に重炭酸イオンが含まれていても析出物が生成されることを防ぎ、複雑な肥料計算を必要としない培養液の製造方法であって、重炭酸イオン(HCO
3
-
)及びアンモニアイオンを含む水を硝化させることで、アンモニア態窒素を硝酸態窒素へ変換し、重炭酸イオンを二酸化炭素に変換することを含む。
【0008】
本発明の一実施形態に係る重炭酸イオンを含む水の処理方法は、重炭酸イオン(HCO
3
-
)が含まれる水に炭酸アンモニウム((NH
4
)
2
CO
3
)を添加し、硝化させることで、アンモニア態窒素を硝酸態窒素へ変換し、重炭酸イオンを二酸化炭素に変換することを含む。
【0009】
本発明の一実施形態は、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム等の炭酸塩が添加された培養液、又は重炭酸イオンが含まれる水を硝化により処理した水(処理水)のpH値を測定し、培養液又は処理水のpH値が4.5未満に低下した場合、培養液又は処理水に、炭酸アンモニウム((NH
4
)
2
CO
3
)と、炭酸カリウム(K
2
CO
3
)、炭酸カルシウム(CaCO
3
)、および炭酸マグネシウム(MgCO
3
)等の炭酸塩との少なくとも一方を添加して、培養液又は処理水のpH値を4.5以上6.5以内の範囲内に調整することを含む。重炭酸イオン(HCO
3
-
)及び炭酸アンモニウム((NH
4
)
2
CO
3
)を含む水の硝化は硝化菌を用いて行うことができる。
【0010】
本発明の一実施形態に係る培養液の製造方法は、重炭酸イオン(HCO
3
-
)が含まれる水、又は炭酸カリウム(K
2
CO
3
)等の炭酸塩が添加された培養液に、炭酸アンモニウム((NH
4
)
2
CO
3
)を添加し、硝化させることで、重炭酸イオンが含まれる水又は炭酸塩が添加された培養液に含まれるアンモニア態窒素を硝酸態窒素へ変換し、重炭酸イオンを二酸化炭素に変換する第1の段階と、第1の段階を経た処理水に、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄、ホウ素、鉄、マンガン、亜鉛、モリブデン、ニッケル、および銅から選ばれた少なくとも1種の元素を含む肥料成分を添加する第2段階と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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