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公開番号
2025014704
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023117473
出願日
2023-07-19
発明の名称
防水装置および防水装置の生産方法
出願人
化成工業株式会社
代理人
弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類
H02G
9/06 20060101AFI20250123BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】防水装置の生産における工数を削減することが可能な、防水装置および防水装置の生産方法を提供すること。
【解決手段】地下ケーブルC10が挿入される管路P10の管路口P11に栓をして封止する防水装置100であって、地下ケーブルC10の外周面C11を取り巻いた取巻状態で管路口P11に挿入されるとともに、充填材F10が充填口133から充填されることで管路口P11の径方向に膨張するパッキン101を備え、パッキン101は、弾性体110Eからなる本体110と、本体110の中にインサートされた中子135とを備えるインサート成形品であり、充填口133が、本体110と、中子135との間の境界部に連通されているものである。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
地下ケーブルが挿入される管路の管路口に栓をして封止する防水装置であって、
前記地下ケーブルの外周面を取り巻いた取巻状態で前記管路口に挿入されるとともに、充填材が充填口から充填されることで前記管路口の径方向に膨張するパッキンを備え、
前記パッキンは、弾性体からなる本体と、前記本体の中にインサートされた中子とを備えるインサート成形品であり、
前記充填口が、前記本体と、前記中子との間の境界部に連通されている、
防水装置。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の防水装置であって、
前記境界部には前記充填材が入り込む隙間が存在する、
防水装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の防水装置であって、
前記中子が前記充填材に対して化学的に安定で、かつ、外力に対してしなやかにたわむ性質を有する板である、
防水装置。
【請求項4】
請求項3に記載の防水装置であって、
前記本体が、
前記取巻状態において前記地下ケーブルの側を向くウラ面と、
前記取巻状態において前記地下ケーブルの側とは反対側を向くオモテ面とを有し、
前記板は、一方の板面が前記オモテ面に沿って広がり、かつ他方の板面が前記ウラ面に沿って広がった状態に配設される、
防水装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の防水装置であって、
前記パッキンは、前記本体の中にインサートされた支持体を備え、
前記支持体は、前記中子と係合して前記本体に対する前記中子の位置を規制する、
防水装置。
【請求項6】
請求項2に記載の防水装置であって、
前記本体が、
前記取巻状態において前記地下ケーブルの側を向くウラ面と、
前記取巻状態において前記地下ケーブルの側とは反対側を向くオモテ面とを有し、
前記隙間は、
前記中子に対して前記オモテ面の側となる外方側隙間と、
前記中子に対して前記ウラ面の側となる内方側隙間とを含み、
前記充填口は、前記外方側隙間と、前記内方側隙間との双方に連通されている、
防水装置。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の防水装置を生産する方法であって、
前記中子を前記弾性体でインサート成形することで前記パッキンを形成するステップを有する、
防水装置の生産方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、防水装置および防水装置の生産方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、送電ケーブルや通信ケーブル等のケーブルを地下に配設する構造として、複数のハンドホール室の間を中空の管路で繋ぎ、この管路にケーブルを通した構造が知られている。ここで、管路は、地下への配設時やその他の地下工事の際に傷つくこともあり、そのときに生じる亀裂は地下水の管路内への浸入口となることがある。また、管路を繋げる継手の口であるエンドベルと、管路との間における隙間が地下水の管路内への浸入口となることもある。これらの場合、浸入した水が管路口を通ってハンドホール室内に入るおそれがある。これを防ぐため、管路においてハンドホール室に面する管路口には防水装置が取り付けられることがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、管路における管路口を密封するため、ケーブルと管路口の内周面との隙間に筒状の防水装置を嵌め込む技術が開示されている。ここで、防水装置は、ケーブルの外周側方から組付け可能なスリットを有するパッキン本体を備えている。そして、このパッキン本体には内部に中空室が設けられている。中空室に充填材が充填されると、パッキン本体の周壁が径方向に膨張されるため、管路口が密封される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-035421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、その中空室が設けられたパッキン本体を形成するために複数種類のゴム材を貼り合わせる必要がある。これに対し、防水装置用のパッキンを一体成形することで、防水装置の生産における工数を削減したいというニーズがあった。
【0006】
本開示は、防水装置の生産における工数を削減することが可能な、防水装置および防水装置の生産方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
まず、第1の開示に係る防水装置は、地下ケーブルが挿入される管路の管路口に栓をして封止する防水装置であって、前記地下ケーブルの外周面を取り巻いた取巻状態で前記管路口に挿入されるとともに、充填材が充填口から充填されることで前記管路口の径方向に膨張するパッキンを備え、前記パッキンは、弾性体からなる本体と、前記本体の中にインサートされた中子とを備えるインサート成形品であり、前記充填口が、前記本体と、前記中子との間の境界部に連通されているものである。
【0008】
第1の開示に係る防水装置によれば、パッキンは、本体と中子との間にある境界部への充填材の充填により膨張することができる。これにより、防水装置の生産においてパッキンに中空構造を設ける必要をなくして、その分の工数を削減することが可能な防水装置を提供することができる。
【0009】
ここで、第1の開示に係る防水装置は、後述する第2の開示に係る防水装置であっても良い。第2の開示に係る防水装置において、前記境界部には前記充填材が入り込む隙間が存在するものである。
【0010】
第2の開示に係る防水装置によれば、境界部の隙間に充填材が入り込んだ際の圧力により、本体と、中子とが剥離され易くなり、もって本体と、中子との間に充填材を充填させ易くすることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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