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公開番号
2025014127
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2021204664
出願日
2021-12-16
発明の名称
ガス拡散電極
出願人
日産化学株式会社
代理人
弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
主分類
C25B
11/032 20210101AFI20250123BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】
アンモニア電解合成における目的物のアンモニアとカソードに供給されるプロトンにより生成するアンモニウムイオンを、カソード及びカソード触媒層にて制御して、反応速度を向上させることを課題とする。
【解決手段】
カソード触媒層用材料の群から選択した材料を使用した、触媒層との一体型のガス拡散電極であり、カソード触媒層用材料の例としては、焼成体が挙げられる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
カソード触媒層用材料を含む触媒層及びカソード電極触媒から構成されるガス拡散電極。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
カソード触媒層用材料が、高分子電解質、及び、含窒素化合物成分と導電性を有する炭素材料とを含む混合物の焼成体からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のガス拡散電極。
【請求項3】
カソード触媒層用材料及びカソード電極触媒を含んだ触媒層向けインクを用いたカソード触媒層用材料を含む触媒層を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス拡散電極。
【請求項4】
カソード触媒層用材料及びカソード電極触媒を含んだ触媒層向けインクへの添加成分が、結着剤、導電性カーボン材料、及びイオン液体からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1~3のいずれか1項に記載のガス拡散電極。
【請求項5】
カソード触媒層用材料を含んだ触媒層向けインクを用いたカソード触媒層用材料を含む触媒層を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス拡散電極。
【請求項6】
カソード触媒層用材料を含んだ触媒層向けインクへの添加成分が、結着剤、導電性カーボン材料、及びイオン液体からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1、2又は5のいずれか1項に記載のガス拡散電極。
【請求項7】
ガス拡散電極の製造工程において、カソード触媒層用材料を含む触媒層の作製を行う工程を持つことを特徴とする請求項1~6に記載のガス拡散電極の製造方法。
【請求項8】
請求項1~6のいずれかに記載のガス拡散電極を備えることを特徴とする膜電極接合体。
【請求項9】
請求項8に記載の膜電極接合体を備えることを特徴とするアンモニアを電気化学的に合成するアンモニア製造装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解合成向けのガス拡散層と触媒層の一体型のガス拡散電極、並びに該ガス拡散電極を含む膜電極接合体及びアンモニアを電気化学的に合成する製造装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
今後、再生可能エネルギーの供給が世界的に拡大することが見込まれており、再生可能エネルギー由来のグリーンアンモニアが主流となるため、再生可能エネルギーの供給価格や製造方法の効率化により、グリーンアンモニアの供給価格が低減すると期待されている。これまでは、水電解技術により水を電気分解して水素を製造した後、ハーバー・ボッシュ法(=HB法と略す)でアンモニア製造を実施していたが、将来的には、水から直接アンモニアを製造する電解合成技術が従来の製造方法を簡略化する非連続な技術として求められている。
【0003】
窒素ガスと水を原料から、アンモニアを電気化学的に合成するアンモニア製造方法及びアンモニア製造装置が報告されており、製造装置の隔膜に陽イオン交換膜としてナフィオン(登録商標)が用いられている(特許文献1)。
【0004】
燃料電池の研究にて、アンモニアは水素中に低濃度で含まれると発電性能の低下に与える影響があることが報告されており、例えば、アンモニウムイオンが、アノード触媒層のナフィオン(登録商標)のスルホン酸基において、プロトンと置換され、プロトン伝導性が低下したことが、発電性能の低下の主な要因でことが、Uribeらにより報告されている(非特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許5966762号
【非特許文献】
【0006】
J.Electrochemical Soc., 2002年、149巻3号、A293~A296
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
アンモニアを電気化学的に合成するアンモニア製造方法において、窒素ガスと水を原料にする際、還元剤となる電子はアンモニア製造装置の電源より、プロトンは水より供給して反応を進行させる事が理想である。以下に、アンモニア電解合成反応を示す。アノードでは水の電気分解が進行し、O
2
と共にプロトン(H
+
)と電子(e
-
)が生成する(反応式1)。その際、プロトンは隔膜である電解質膜を通じてカソード側に伝導し、電子は外部回路へ伝導する。一方、カソードでは窒素、プロトン、及び電子による窒素還元反応が進行しアンモニアが生成する(反応式2)。
アノード: H
2
O → 1/2O
2
+2H
+
+2e
-
(反応式1)
カソード: N
2
+6H
+
+6e
-
→ 2NH
3
(反応式2)
【0008】
アンモニア電解合成を製造装置にて定電位電解を行う場合、アンモニアの反応速度の低下する事が多い。
【0009】
本発明は、アンモニア電解合成を製造装置にて定電位電解を行う場合に目的物のアンモ
ニアとカソードに供給されるプロトンにより生成するアンモニウムイオンを、カソード及びカソード触媒層にて制御して、反応速度を向上させ反応が停止しないようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らが検討を重ねた結果、アンモニアが生成するカソードやカソード触媒層にて、カソード触媒層用材料の群から選択した材料を使用して、新規の電解合成向けである、触媒層との一体型のガス拡散電極を用いることで、アンモニア生成の反応速度を向上できる事を見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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