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公開番号
2025012701
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023115744
出願日
2023-07-14
発明の名称
電解システム
出願人
東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人
弁理士法人サクラ国際特許事務所
主分類
C25B
15/029 20210101AFI20250117BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】電解反応による生成ガスの組成を制御する。
【解決手段】電解システムは、水蒸気と二酸化炭素ガスと水素ガスとを含有する第1の混合ガスを生成する供給部と、第1の混合ガスを用いた電解反応を行うことにより、水素ガスと一酸化炭素ガスとを含有する第2の混合ガスを生成する電解部と、第2の混合ガスに含まれる少なくとも一つのガスの比率を検出する検出部と、検出された比率に基づいて第2の混合ガスにおける一酸化炭素ガスに対する水素ガスの比を算出し、算出された比に応じて第1の混合ガスにおける二酸化炭素ガスに対する水蒸気の比を調整するように供給部を制御する制御部と、を具備する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水蒸気と二酸化炭素ガスと水素ガスとを含有する第1の混合ガスを生成する供給部と、
前記第1の混合ガスを用いた電解反応を行うことにより、水素ガスと一酸化炭素ガスとを含有する第2の混合ガスを生成する電解部と、
前記第2の混合ガスに含まれる少なくとも一つのガスの比率を検出する検出部と、
検出された前記比率に基づいて前記第2の混合ガスにおける前記一酸化炭素ガスに対する前記水素ガスの比を算出し、算出された前記比に応じて前記第1の混合ガスにおける前記二酸化炭素ガスに対する前記水蒸気の比を調整するように前記供給部を制御する制御部と、
を具備する、電解システム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記検出部は、前記第2の混合ガスに含まれる前記水素ガスおよび前記一酸化炭素ガスからなる群より選ばれる少なくとも一つのガスの比率を測定するガスクロマトグラフを有する、請求項1に記載の電解システム。
【請求項3】
前記検出部は、前記第2の混合ガスに含まれる水蒸気の比率を測定する露点計を有する、
請求項1に記載の電解システム。
【請求項4】
水蒸気と二酸化炭素ガスと水素ガスとを含有する第1の混合ガスを生成する供給部と、
前記第1の混合ガスを用いた電解反応を行うことにより、水素ガスと一酸化炭素ガスとを含有する第2の混合ガスを生成する電解部と、
前記電解部から排出されるとともに前記第2の混合ガスを含む流体から水を分離する気液分離器を有する収集部と、
分離された前記水の単位時間当たりの重量を測定する重量センサを有する検出部と、
測定された前記重量に基づいて前記第2の混合ガスにおける前記一酸化炭素ガスに対する前記水素ガスの比を算出し、算出された前記比に応じて前記第1の混合ガスにおける前記二酸化炭素ガスに対する前記水蒸気の比を調整するように前記供給部を制御する制御部と、
を具備する、電解システム。
【請求項5】
前記制御部は、算出された前記比が第1の基準値よりも低いときに前記第1の混合ガスにおける前記二酸化炭素ガスの比率を上げ、算出された前記比が第2の基準値よりも高いときに前記第1の混合ガスにおける前記二酸化炭素ガスの比率を下げるように、前記供給部を制御する、
請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の電解システム。
【請求項6】
前記検出部は、定期的に前記少なくとも一つのガスの比率を検出し、
前記制御部は、定期的に検出された前記少なくとも一つのガスの比率を示す複数のデータを蓄積し、前記複数のデータに基づいて前記第1の混合ガスにおける前記二酸化炭素ガスに対する前記水蒸気の比の最適値を推測し、推測された前記最適値に基づいて前記供給部を制御する、
請求項1に記載の電解システム。
【請求項7】
前記制御部は、検出された前記比率に基づいて前記第1の混合ガスにおける前記水素ガスの比率を算出し、算出された前記比率が基準値未満のときに前記第1の混合ガスにおける前記水素ガスの比率を上げるように、前記供給部を制御する、
請求項1に記載の電解システム。
【請求項8】
前記電解部は、固体酸化物電気化学セルを有する、
請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の電解システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電解システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
新エネルギーの一つとして、水素が挙げられる。この水素の利用分野として、水素と酸素を電気化学的に反応させることにより、化学エネルギーを電気エネルギーに変換する燃料電池が注目されている。燃料電池は高いエネルギー利用効率を有し、大規模分散電源、家庭用電源、移動用電源として開発が進められている。
【0003】
燃料電池は、温度域や使用する材料・燃料の種類に応じて、固体高分子型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、などに分けられるが、効率などの観点から、固体酸化物から成る電解質を使用して電気化学反応により電気エネルギーを得る固体酸化物形燃料電池(SOFC)が注目されている。また、水素の製造においては、水の電気分解反応があるが、高温で水蒸気の状態で電気分解する、高温水蒸気電解法(SOEC)の研究が進められている。SOECの動作原理はSOFCの逆反応であり、同様に、固体酸化物から成る電解質を使用する。
【0004】
近年、このSOECを用いて、水蒸気に加えて二酸化炭素(CO
2
)を同時に電解する共電解が、二酸化炭素削減や燃料生成が可能なことから注目されている。SOECを用いた共電解では、二酸化炭素と水蒸気を同時に電解することで、一酸化炭素(CO)と水素(H
2
)の混合ガス(syngas)を高効率に生成可能である。syngasはメタンを始めとする種々の燃料の原料となる有用なガスである。
【0005】
共電解によるsyngas生成の課題の一つは、混合ガスの組成を、用途によって異なる最適な一酸化炭素と水素の比率に任意に制御することである。一般に、生成ガスにおける水素に対する一酸化炭素の比(CO/H
2
)は、電解部に供給される混合ガスにおける水蒸気に対する二酸化炭素の比(CO
2
/H
2
O)や、電解温度などの運転条件によって変えることができるが、生成ガスにおける比(CO/H
2
)は、セルスタックの劣化具合や装置構成など、各種の影響を受けるため、一定の運転条件とするだけでは、所望の比(CO/H
2
)を得ることができず、また、当初は目的の組成が得られていても、運転時間の経過とともに変動していく可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6037385号公報
特開2019-192394号公報
特開2019-44238号公報
特開2021-17469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、電解反応による生成ガスの組成を制御することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の電解システムは、水蒸気と二酸化炭素ガスと水素ガスとを含有する第1の混合ガスを生成する供給部と、第1の混合ガスを用いた電解反応を行うことにより、水素ガスと一酸化炭素ガスとを含有する第2の混合ガスを生成する電解部と、第2の混合ガスに含まれる少なくとも一つのガスの比率を検出する検出部と、検出された比率に基づいて第2の混合ガスにおける一酸化炭素ガスに対する水素ガスの比を算出し、算出された比に応じて第1の混合ガスにおける二酸化炭素ガスに対する水蒸気の比を調整するように供給部を制御する制御部と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
電解システムの構成例を示すブロック図である。
供給部の構成例を示すブロック図である。
供給部の他の構成例を示すブロック図である。
電解部の構成例を示す図である。
生成混合ガスにおける水素ガスの比率および一酸化炭素ガスの比率との関係を示す図である。
電解システムの第1の変形例を示すブロック図である。
電解システムの第2の変形例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。以下に示す各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。
(【0011】以降は省略されています)
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