TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025069643
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179478
出願日2023-10-18
発明の名称電極構造体、ガス拡散層、および水電解装置
出願人株式会社SCREENホールディングス
代理人個人
主分類C25B 9/23 20210101AFI20250423BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】ガス拡散層の性能低下を軽減しつつ、触媒材料の使用量を低減することが可能な技術を提供する。
【解決手段】電極構造体であるセル4は、電解質膜41と、ガス拡散層43と、触媒層45とを備える。ガス拡散層43は、電解質膜41の一方側に配置されている。ガス拡散層43は、多孔質状である。触媒層45は、電解質膜41とガス拡散層43との間に配置されている。触媒層45は、触媒材料により形成されている。ガス拡散層43における、触媒材料が浸透した浸透部433の厚みは、1μm以下である。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
電極構造体であって、
電解質膜と、
前記電解質膜の一方側に配置された多孔質状のガス拡散層と、
前記電解質膜と前記ガス拡散層との間に配置され、触媒材料により形成された触媒層と、
を備え、
前記ガス拡散層における、前記触媒材料が浸透した浸透部の厚みは、1μm以下である、電極構造体。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
電極構造体であって、
電解質膜と、
前記電解質膜の一方側に配置された多孔質状のガス拡散層と、
前記電解質膜と前記ガス拡散層との間に配置され、触媒材料に形成された触媒層と、
を備え、
前記ガス拡散層における、前記触媒材料が浸透した浸透部の厚みは、前記触媒層の厚みの10分の1以下である、電極構造体。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電極構造体であって、
前記ガス拡散層は、前記触媒層側に、前記触媒材料の浸透を防止する浸透防止層を有する、電極構造体。
【請求項4】
多孔質状のガス拡散層であって、
触媒材料を含む触媒層が配される側に、触媒材料の浸透を防止する浸透防止剤を含む浸透防止層を備える、ガス拡散層。
【請求項5】
水を電気分解する水電解装置であって、
請求項1または請求項2に記載の電極構造体を備える、水電解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、電極構造体、ガス拡散層、および水電解装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
燃料電池や水電解装置などの分野では、膜電極接合体(MEA:Membrane and Electrode Assembly)が用いられている。MEAは、高い触媒活性を備えており、燃料電池や電解水素生成セル内において反応を促進し、高い電気生成効率を実現する。また、MEAは、エネルギー変換過程においてCO

を発生させないため、MEAを利用することにより、環境負荷を低減できる。
【0003】
MEAは、一般的に、高分子電解質膜(PEM:Polymer Electrolyte Membrane)の両面に、触媒層とガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)とが順に接した電極構造を有する。このような電極構造は、例えば、特許文献1に開示されている。なお、特許文献1には、平坦層を形成するためのペースト組成物を、ガス拡散層の導電性多孔質基材表面に塗布する際、ペースト組成物が浸透しないようにする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許5292729号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
MEAの製造方法としては、電解質膜に触媒層を設け、一対のガス拡散層で挟み込む方式と、触媒層が形成された一対のガス拡散層を電解質膜に貼り合わせる方式とが知られている。そして、触媒層を形成する方法としては、ダイ塗工方式、スプレー塗工方式、およびデカール方式などが知られている。スプレー塗工方式は、液体の触媒材料を噴霧して、基材上に塗膜を形成する方法である。デカール方式は、固体のフィルム状またはシート状の触媒材料を、基材に直接貼り付ける方法である。これらの方式は、一般的に、生産性の向上が困難である。一方、ダイ塗工方式は、液体の触媒材料をダイノズルから基材にダイレクトに塗工する方法であり、MEAの大量生産に適している。
【0006】
しかしながら、ガス拡散層に液状の触媒材料が付着した場合、触媒材料がガス拡散層に浸透してしまうおそれがあった。ガス拡散層に浸透する触媒材料が増大すると、ガス拡散効率などのガス拡散層の性能が低下する。また、触媒層の厚さを確保するため、触媒材料の使用量が増大するおそれがあった。
【0007】
本発明の目的は、ガス拡散層の性能低下を軽減しつつ、触媒材料の使用量を低減することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、第1態様は、電極構造体であって、電解質膜と、前記電解質膜の一方側に配置された多孔質状のガス拡散層と、前記電解質膜と前記ガス拡散層との間に配置され、触媒材料により形成された触媒層と、を備え、前記ガス拡散層における、前記触媒材料が浸透した浸透部の厚みは、1μm以下である、電極構造体。
【0009】
第2態様は、電極構造体であって、電解質膜と、前記電解質膜の一方側に配置された多孔質状のガス拡散層と、前記電解質膜と前記ガス拡散層との間に配置され、触媒材料に形成された触媒層と、を備え、前記ガス拡散層における、前記触媒材料が浸透した浸透部の厚みは、前記触媒層の厚みの10分の1以下である。
【0010】
第3態様は、第1態様または第2態様の電極構造体であって、前記ガス拡散層は、前記触媒層側に、前記触媒材料の浸透を防止する浸透防止層を有する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

大和ハウス工業株式会社
水素システム
1か月前
株式会社クオルテック
水素製造装置および水素製造方法
27日前
京セラ株式会社
エネルギーシステム
21日前
株式会社東芝
電解装置
1か月前
株式会社SCREENホールディングス
電極構造体
28日前
株式会社SCREENホールディングス
電極構造体
28日前
株式会社栗本鐵工所
金属材料
1か月前
株式会社SCREENホールディングス
電極構造体
28日前
オリオン機械株式会社
処理装置および燃料供給システム
今日
三菱マテリアル株式会社
接着構造体
1か月前
株式会社ワールドテック
水素飲料生成装置
1か月前
株式会社SCREENホールディングス
めっき装置
1か月前
日本特殊陶業株式会社
固体酸化物形電解セルの製造方法
29日前
日本特殊陶業株式会社
固体酸化物形電解セルの製造方法
29日前
三菱重工業株式会社
水素製造設備及び水素製造方法
14日前
株式会社アイシン
水素製造システム
16日前
三菱重工業株式会社
水素生成システム及びその制御方法
7日前
株式会社アイシン
水電解装置および方法
1か月前
東邦チタニウム株式会社
金属マグネシウムの製造方法
22日前
株式会社SCREENホールディングス
めっき装置およびめっき方法
1か月前
株式会社SCREENホールディングス
めっき装置およびめっき方法
27日前
株式会社SCREENホールディングス
めっき装置およびめっき方法
1か月前
株式会社日立製作所
水電解システム及び水電解制御方法
3日前
ミカドテクノス株式会社
表面処理装置及び被覆部材
23日前
株式会社SCREENホールディングス
電極構造体、ガス拡散層、および水電解装置
今日
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
電解還元装置及び電解還元方法
23日前
国立大学法人群馬大学
めっき成形体及びめっき成形体の製造方法
7日前
シチズン時計株式会社
電鋳物の製造方法及び時計の部品
29日前
トヨタ自動車株式会社
二酸化炭素還元用電極触媒
29日前
株式会社豊田自動織機
電極材料、及び電極材料の製造方法
9日前
株式会社アサカ理研
リチウム塩水溶液からリチウムを回収する方法
3日前
株式会社東芝
電気化学反応装置および電気化学反応装置の運転方法
1か月前
株式会社東芝
電解装置、電解システム、および電解装置の運転方法
1か月前
株式会社東芝
電気化学反応装置および電気化学反応装置の運転方法
29日前
株式会社日立製作所
水電解システムの制御方法及び水電解システム
15日前
東邦チタニウム株式会社
融体の層厚推定方法及び、スポンジチタンの製造方法
1日前
続きを見る