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公開番号2025086451
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2023200418
出願日2023-11-28
発明の名称半導体製造装置用ステンレス鋼部材およびその製造方法
出願人オロル株式会社,地方独立行政法人鳥取県産業技術センター
代理人個人
主分類C25D 11/34 20060101AFI20250602BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】金属不純物が少なく、保温性が高いクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材を提供する。
【解決手段】クロム酸化物皮膜の膜厚が190nm~280nmであり、かつ近赤外領域(波長750nm~2500nm)における表面反射率の最大値が60%以下であるクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材である。精密電解研磨工程とクロム酸化皮膜被覆工程とで製造する。精密電解研磨工程は、パルス電圧印加処理、ミクロ曝気処理、電解液噴流処理を含み、研磨後のステンレス鋼表面は、走査型プローブ顕微鏡で計測した凹凸差が30nm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電解研磨ステンレス鋼部材表面にクロム酸化物皮膜を被覆したクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材であって、
前記クロム酸化物皮膜の膜厚が190nm~280nmであり、かつ近赤外領域(波長750nm~2500nm)における表面反射率の最大値が60%以下であることを特徴とするクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記電解研磨ステンレス鋼部材表面は、走査型プローブ顕微鏡で計測した凹凸差が30nm以下であることを特徴とする請求項1に記載するクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材。
【請求項3】
クロム酸化物皮膜の膜厚が190nm~280nmであり、かつ近赤外領域(波長750nm~2500nm)における表面反射率の最大値が60%以下であるクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材の製造方法であって、
ステンレス鋼部材表面をリン酸及び少なくとも1種の有機スルホン酸のみからなるステンレス鋼用電解研磨液で電解研磨する電解研磨処理工程と、
電解研磨処理されたステンレス鋼部材を、25w/vol%クロム酸と50w/vol%硫酸の混合溶液からなる処理液に浸漬して、発色電位17mV~28mVでステンレス鋼部材表面にクロム酸化物皮膜をする形成する皮膜形成処理及びクロム酸とリン酸の混合溶液からなる処理液に浸漬して、クロム酸化物皮膜を硬化する硬化処理からなるクロム酸化皮膜被覆工程と、
からなるクロム酸化物皮膜の膜厚が190nm~280nmであり、かつ近赤外領域(波長750nm~2500nm)における表面反射率の最大値が60%以下であるクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材の製造方法。
【請求項4】
前記電解研磨処理工程が、パルス電圧印加処理、ミクロ曝気処理、電解液噴流処理を含むことを特徴とする請求項3に記載したクロム酸化物皮膜の膜厚が190nm~280nmであり、かつ近赤外領域(波長750nm~2500nm)における表面反射率の最大値が60%以下であるクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は、半導体製造装置用ステンレス鋼部材およびその製造方法に関する。特に、電解研磨方法により表面の平滑化処理を行ったステンレス鋼部材に湿式処理(ウエットプロセス)により形成した金属酸化物皮膜を被覆した半導体製造装置用ステンレス鋼部材およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造は、薄膜形成工程、リソグラフ工程、エッチング工程、平坦化工程等が繰り返される。これらの工程は、超真空状態あるいは減圧条件下で行われ、さまざまな半導体処理液が使用される。
近年、半導体設計ルールの微細化に伴って、半導体製造装置に使用される部材から発生する金属不純物や半導体処理液中に含まれる金属不純物をpptレベルで管理することが求められている。
また、半導体デバイス製造工程は、高温を維持する必要があるため、半導体製造装置には保温性が高い部材が求められている。
【0003】
特許文献1には、ステンレス鋼の表面を電解研磨処理した後、酸性雰囲気ガス中で酸化処理し、水素ガスにより表面の鉄酸化物を還元除去するステンレス鋼不働態膜形成方法、表面粗度(Rmax)0.1μm以下の不働態膜を表面に有するステンレス鋼不働態膜を表面に有する接流体部品が開示されている。
特許文献2には、オーステナイト系ステンレス鋼からなる母材表面に膜厚2~20nmの不働態層が形成されたオーステナイト系ステンレス鋼部材、半導体処理液との接液部を前記オーステナイト系ステンレス鋼部材で構成される装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、黒色化処理を施した際の熱吸収率が高くなるように電解研磨若しくは化学研磨処理を施し、インコ法若しくは電解発色法により黒色化処理されたインゴット製造装置が開示されている。
【0005】
特許文献4には、リン酸および少なくとも1種の有機スルホン酸のみからなる電解研磨液を用いることにより、電解研磨処理において被研磨金属近傍に形成される陽極液層(Jacquet層)の粘性を低減でき、アノード反応に伴う気泡が被研磨金属表面に滞留しにくくなり、結果として電解加工の進行が均一となり、加工精度が向上して、被処理金属であるステンレス鋼の表面平滑性が向上するステンレス鋼の電解研磨処理液、電解処理方法、電解処理したステンレス鋼に不働態膜を被覆したステンレス鋼の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
WO1992/021786
WO2019/167885
特開2005-247629号公報
特許第7029742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明は、半導体製造装置から発生する金属不純物や半導体処理液中に含まれる金属不純物をpptレベルで管理でき、かつ赤外線反射率が低く保温性が高いクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明の課題は、以下の態様により解決できる。具体的には、
【0009】
(態様1) 電解研磨ステンレス鋼部材表面にクロム酸化物皮膜を被覆したクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材であって、前記クロム酸化物皮膜の膜厚が190nm~280nmであり、かつ近赤外領域(波長750nm~2500nm)における表面反射率の最大値が60%以下であることを特徴とするクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材である。
クロム酸化物皮膜の膜厚を190nm~280nmとすることで、近赤外領域(波長750nm~2500nm)における表面反射率の最大値が60%以下とすることができるからである。
【0010】
(態様2) 前記電解研磨ステンレス鋼部材表面は、走査型プローブ顕微鏡で計測した凹凸差が30nm以下であることを特徴とする態様1に記載するクロム酸化物皮膜被覆ステンレス鋼部材である。
(【0011】以降は省略されています)

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