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公開番号2025082117
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195374
出願日2023-11-16
発明の名称ガス燃焼装置、溶融塩電解装置、溶融塩浴の温度調整方法及び、金属マグネシウムの製造方法
出願人東邦チタニウム株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C25C 7/00 20060101AFI20250521BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】溶融塩電解にて溶融塩浴の温度調整の自動化を図ることができるガス燃焼装置、溶融塩電解装置、溶融塩浴の温度調整方法及び、金属マグネシウムの製造方法を提供する。
【解決手段】この発明のガス燃焼装置31は、溶融塩電解槽1の溶融塩浴Bmの温度調整に用いられるものであって、燃料用ガスGf及び酸素含有ガスGоを混合して燃焼させる燃焼バーナー32と、前記燃焼バーナー32に燃料用ガスGf及び酸素含有ガスGоをそれぞれ供給するとともに、溶融塩浴Bmの温度に応じて、燃焼バーナー32への前記燃料用ガスGfの供給流量を変化させる配管ユニット33とを備えるものである。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
溶融塩電解槽の溶融塩浴の温度調整に用いられるガス燃焼装置であって、
燃料用ガス及び酸素含有ガスを混合して燃焼させる燃焼バーナーと、前記燃焼バーナーに燃料用ガス及び酸素含有ガスをそれぞれ供給するとともに、溶融塩浴の温度に応じて、燃焼バーナーへの前記燃料用ガスの供給流量を変化させる配管ユニットとを備えるガス燃焼装置。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記配管ユニットが、溶融塩浴の温度に応じて、酸素含有ガスの流量を変化させる酸素配管と、前記酸素配管での酸素含有ガスの流量に応じて、燃料用ガスの流量を変化させる燃料配管とを含む請求項1に記載のガス燃焼装置。
【請求項3】
前記酸素配管が、複数の配管経路と、前記配管経路に設けられ、溶融塩浴の温度に応じて、前記配管経路の使用経路数を増減させる開閉弁とを有する請求項2に記載のガス燃焼装置。
【請求項4】
前記燃料配管が、前記酸素配管の内圧に応じて絞り量が変化する絞り弁を有する請求項2に記載のガス燃焼装置。
【請求項5】
前記絞り弁が均圧弁である請求項4に記載のガス燃焼装置。
【請求項6】
前記燃焼バーナーを点火させるパイロットバーナーを備える請求項1に記載のガス燃焼装置。
【請求項7】
前記パイロットバーナーの温度を測定する温度センサと、前記温度センサの温度に応じて、前記燃焼バーナーへの燃料用ガスの供給を停止する安全弁とを備える請求項6に記載のガス燃焼装置。
【請求項8】
前記配管ユニットが、前記パイロットバーナーに燃料用ガスを供給する点火用燃料配管を含む請求項6に記載のガス燃焼装置。
【請求項9】
前記燃焼バーナーでの燃料用ガス及び酸素含有ガスの混合及び燃焼で発生する燃焼ガスを、溶融塩電解槽内に配置された熱交換器に送る燃焼ガス送り管を備える請求項1に記載のガス燃焼装置。
【請求項10】
溶融塩電解槽と、前記溶融塩電解槽内に配置された熱交換器と、前記熱交換器に送る燃焼ガスを発生させる請求項1~9のいずれか一項に記載のガス燃焼装置とを備える溶融塩電解装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、溶融塩電解槽の溶融塩浴の温度調整に用いられるガス燃焼装置、溶融塩電解装置、溶融塩浴の温度調整方法及び、金属マグネシウムの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
金属チタンを工業的に生産するに際しては、クロール法による四塩化チタンの還元で副次的に生成される塩化マグネシウムを、溶融塩電解により金属マグネシウムと塩素ガスとに分解することが行われる。溶融塩電解で得られる金属マグネシウムは、上記の四塩化チタンの還元に使用される。このようにしてマグネシウムの循環利用を実現している。なお、溶融塩電解で金属マグネシウムとともに得られる塩素ガスは、四塩化チタンの還元よりも前工程のチタン鉱石の塩化に用いることができる。
【0003】
溶融塩電解では、溶融塩電解槽内にて塩化マグネシウムを含む溶融塩を溜めて溶融塩浴とし、電極の陽極及び陰極間への電圧の印加により、溶融塩浴中で塩化マグネシウムを金属マグネシウムと塩素とに分解する。これにより得られる金属マグネシウムは、溶融塩との密度差によって溶融塩浴の浴面側に浮上した後に回収される。
【0004】
ところで、溶融塩電解の途中での溶融塩浴の温度低下は、溶融塩電解で生成した金属マグネシウムの固化に起因する短絡現象を引き起こすおそれがある。一方、溶融塩浴の温度上昇は、溶融塩電解で生成した金属マグネシウムと塩素ガスが反応し、塩化マグネシウムに戻る再反応を招き、このことが電流効率を低下させる。それらを抑制するため、溶融塩電解では、溶融塩浴の温度を適切に調整することが求められる。
【0005】
これに関連して、たとえば特許文献1には、「溶融塩浴中に浸漬した一つ以上の導管を有する熱交換器の入気ダクト内に燃焼バーナーと、冷却空気導入通路を併設し、浴温度が所定値以下となったとき、燃焼バーナーを作動させ、燃焼ガスを前記導管に送入して浴の加温を行ない、また浴温度が所定値以上となったとき、バーナーの作動を停止すると共に、バーナーの外周に設けた通路より冷却空気を前記各導管へ送入して浴の熱を運び去ることを特徴とする溶融塩電解槽の浴温度調節方法」で、「燃焼バーナーの作動・停止・冷却空気の送入・停止を、測定された浴温度に対応して自動的に操作される」ことが記載されている。
【0006】
特許文献2には、「溶融塩浴に浸漬される熱交換器を備える複数の電解槽が並列配置された金属製造装置において、前記熱交換器が、冷却流体供給装置と、前記冷却流体供給装置から連なる入気側ダクトと、前記入気側ダクトから連なる複数の導管と、前記複数の導管から連なり前記冷却流体供給装置に連なる排気側ダクトとを備え、前記入気側ダクト内に加熱用バーナーユニットを設けるとともに、前記入気側ダクトの内壁と前記加熱用バーナーユニットとの間に冷却用空気導入部を形成し、前記冷却流体供給装置を構成する送風モーターをインバータ制御したことを特徴とする金属製造装置」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平4-214889号公報
特開2005-089801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
溶融塩電解の間は、たとえば、溶融塩浴への塩化マグネシウムの補充や、電極への通電に伴う過剰なジュール熱その他の要因により、溶融塩浴の温度が上昇しやすくなるときがある。そのような場合、溶融塩浴を加熱するためのガス燃焼装置の火力を弱める必要があるが、従来は、ガス燃焼装置の火力の調整を、作業者が各種の条件を確認しながら人手による操作により行っていた。
【0009】
しかしながら、人手によるガス燃焼装置の火力調整は、労力がかかって人件費を増大させる他、その調整具合の優劣が、作業者各人の能力ないし経験に大きく依存することから、溶融塩電解の安定した操業管理を阻害することがあるという問題があった。
【0010】
この発明の目的は、溶融塩電解にて溶融塩浴の温度調整の自動化を図ることができるガス燃焼装置、溶融塩電解装置、溶融塩浴の温度調整方法及び、金属マグネシウムの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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