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公開番号
2025014898
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023117837
出願日
2023-07-19
発明の名称
電解処理装置および金属の電解処理方法
出願人
ニチコン株式会社
,
国立大学法人 東京大学
代理人
弁理士法人ATEN
主分類
C25B
11/091 20210101AFI20250123BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】電極に交流電圧を印加することにより金属を電解処理した際、電極を消耗しにくくする。
【解決手段】電解処理装置1は対向する一対の電極3を備える。一対の電極3は電極11および電極12を備える。電極11および電極12の少なくとも一方は、表面に貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物を有する第1電極部と、表面にバルブ金属を有する第2電極部とを有する。第1電極部と第2電極部が交流電源4の一方端子に接続された状態で、交流電源4から電極11および電極12に交流電圧または交流電流が印加される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
対向する一対の電極を備え、前記一対の電極に交流電源による交流電圧または交流電流を印加することにより、前記一対の電極の間に配置された金属を交流電解処理する電解処理装置であり、
前記一対の電極の少なくとも一方の電極の表面は、貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物を有する第1電極部と、バルブ金属を有する第2電極部とを備えることを特徴とする電解処理装置。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
前記一対の電極の少なくとも一方の電極は、貴金属酸化物、貴金属酸合物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物により複数箇所が被覆された金属板であり、
前記金属板はバルブ金属を含み、
前記貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物により被覆された部分が前記第1電極部であり、
前記金属板において前記貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物により被覆されていない部分が前記第2電極部であり、
複数の前記第1電極部が互いに離れて存在することを特徴とする請求項1に記載の電解処理装置。
【請求項3】
前記貴金属酸化物は、ロジウム、イリジウムおよびルテニウムの少なくとも一種を含む酸化物であることを特徴とする請求項1または2に記載の電解処理装置。
【請求項4】
前記バルブ金属は、チタン、タンタル、ニオブおよびタングステンの少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電解処理装置。
【請求項5】
対向する一対の電極に交流電源による交流電圧または交流電流を印加することにより、前記一対の電極の間に配置された金属を交流電解処理する金属の電解処理方法であり、
前記一対の電極の少なくとも一方の電極の表面は、貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物を有する第1電極部と、バルブ金属を有する第2電極部とを備え、
前記一対の電極に交流電圧または交流電流を印加することを特徴とする金属の電解処理方法。
【請求項6】
前記交流電解処理の周波数が20Hz以下であることを特徴とする請求項5に記載の金属の電解処理方法。
【請求項7】
前記貴金属酸化物は、ルテニウム、イリジウムおよびロジウムの少なくとも一種を含む酸化物であることを特徴とする請求項5に記載の金属の電解処理方法。
【請求項8】
前記バルブ金属は、チタン、タンタル、ニオブおよびタングステンの少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項5に記載の金属の電解処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属を交流電解処理する電解処理装置および金属の電解処理方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、電極に交流電圧または交流電流を印加することにより金属を交流電解処理するとき、電極としてグラファイトが広く用いられている。グラファイトは電解液に対する耐酸性、耐腐食性などを有するが、金属に比べ導電率が低いため、電極を厚くし、電極密度を高くすることにより導電率を高めている。また、グラファイトは金属に比べ脆く、形状の自由度が低い。
【0003】
上記を解決するため、特許文献1には、金属の交流電解処理に用いる電極として、ルテニウム、イリジウムまたはロジウムなどの酸化物を含む被覆を金属基体上に設けた電極が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭63-277799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された電極は、元々、直流電解のアノードとして開発されたものであり、この電極を交流電解に転用することを提案したものである。特許文献1に記載された電極を直流電解のカソードとして使用した場合、金属基体上の被覆が還元されることにより消耗する。そのため特許文献1に記載された電極を交流電解の電極として使用した場合、カソード時に金属基体上の被覆が還元されることにより電極が消耗する。また、交流電流の周波数が低いほど金属の電解処理が進みやすいが、周波数が低いほど電極が連続してカソードとなる時間が長くなるため消耗しやすい。
【0006】
本発明の目的は、電極に交流電圧または交流電流を印加することにより金属を電解処理した際、電極を消耗しにくくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書で開示される電解処理装置は、対向する一対の電極を備え、前記一対の電極に交流電源による交流電圧または交流電流を印加することにより、前記一対の電極の間に配置された金属を交流電解処理する電解処理装置であり、前記一対の電極の少なくとも一方の電極の表面は、貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物を有する第1電極部と、バルブ金属を有する第2電極部とを備える。
【0008】
本明細書で開示される金属の電解処理方法は、対向する一対の電極に交流電源による交流電圧または交流電流を印加することにより、前記一対の電極の間に配置された金属を交流電解処理する金属の電解処理方法であり、前記一対の電極の少なくとも一方の電極の表面は、貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物を有する第1電極部と、バルブ金属を有する第2電極部とを備え、前記一対の電極に交流電圧または交流電流を印加する。
【0009】
特許文献1に開示されたルテニウム、イリジウムまたはロジウムなどの貴金属の酸化物はアノードとして優れているが、カソードに用いた場合、還元反応などにより消耗する。これに対し本発明によれば、電極表面が、貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物を有する第1電極部に加え、電流を一方向に流すが逆方向に流しにくいバルブ金属を備える。この電極に交流電圧または交流電流が印加されると、アノード時は、酸化反応に強い貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物を有する第1電極部に電流が流れ、保護電極である第2電極部に電流が殆ど流れない。一方、カソード時は、還元反応に強い保護電極(第2電極部)に電流が分流し、保護電極(第2電極部)に電流が多く流れる。その結果、貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物を有する第1電極部に流れる電流が減るため、カソード時に貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物が消耗しにくい。つまり、カソード時に第2電極部が保護電極部として機能する。
上記により金属を交流電解処理した際、アノード時にもカソード時にも電極が消耗しにくいため、従来に比べ電極の寿命を長くすることができる。
【0010】
上記電解処理装置において、前記一対の電極の少なくとも一方の電極は、貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物により複数箇所が被覆された金属板であり、前記金属板はバルブ金属を含み、前記貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物により被覆された部分が前記第1電極部であり、前記金属板において前記貴金属酸化物、貴金属酸化物を含む化合物または貴金属酸化物を含む混合物により被覆されていない部分が前記第2電極部であり、複数の前記第1電極部が互いに離れて存在してもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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