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公開番号
2025030998
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023136924
出願日
2023-08-25
発明の名称
成膜装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C25D
17/00 20060101AFI20250228BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】パターニングマスクの表面に付着しためっき液中の金属イオンの結晶化を抑制し、金属イオンの結晶に起因するパターン不良を防止できる成膜装置を提供する。
【解決手段】成膜装置1は、陽極11と、陽極11と陰極である基材との間に配置された電解質膜13と、電解質膜13と対向して配置され、基材を載置する載置台15と、載置台15側に開口した開口部141が電解質膜13に塞がれ、陽極11及びめっき液Sを収容する液収容室14と、液収容室14を載置台15に接近又は離間させる収容室移動部22と、電解質膜13の下方に配置され、電解質膜13とともに液収容室14に取り付けられたパターニングマスク12と、載置台15に対して着脱自在に配置されるとともにパターニングマスク12を浸漬可能な洗浄容器17と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
陽極と、
前記陽極と陰極である基材との間に配置された電解質膜と、
前記電解質膜と対向して配置され、前記基材を載置する載置台と、
前記載置台側に開口した開口部が前記電解質膜に塞がれ、前記陽極及びめっき液を収容する液収容室と、
前記液収容室を前記載置台に接近又は離間させる収容室移動部と、
前記電解質膜の下方に配置され、前記電解質膜とともに前記液収容室に取り付けられたパターニングマスクと、
前記載置台に対して着脱自在に配置されるとともに、前記パターニングマスクを浸漬可能な洗浄容器と、
を備えることを特徴とする成膜装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜装置に関し、特に固相電析法に適した成膜装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
固相電析法は、金属イオンが含まれるめっき液と接触した電解質膜で基材を加圧した状態で、陽極と陰極である基材との間に電圧を印加し、電解質膜に含まれる金属イオンに由来した金属皮膜を基材の表面に成膜する方法である。固相電析法に適した成膜装置としては、陽極及びめっき液を収容し、基材側に開口した開口部が電解質膜に塞がれた液収容室と、液収容室と対向して配置され、基材を載置する載置台と、陽極と基材との間に電圧を印加する電源部とを備えるものが知られている。
【0003】
最近では、パターニングマスクを用いて、配線パターンに対応するエリアに金属皮膜を成膜することにより配線層を形成する成膜装置が開発されている。しかし、パターニングマスクを用いた成膜装置では、金属皮膜が形成された後に長時間放置すると、パターニングマスクに付着しためっき液中の金属イオンが、パターニングマスクの表面で結晶化し、未析出やパターン滲みなどの配線パターン不良を招いてしまう。例えばめっき液が硫酸銅を含む溶液である場合、成膜後に長時間放置すると、水分が揮発することに起因し、パターニングマスクの表面に付着しためっき液が濃縮する。そして、溶解度を超えると、パターニングマスクの表面で硫酸銅が結晶化する。結晶化した硫酸銅が異物となり、その箇所で金属未析出の問題が生じる。更に、パターニングマスクを基材に押圧する際に、結晶化した硫酸銅がパターニングマスクに食い込み、これによってパターニングマスクの浮きが発生してシール性が低下し、パターン滲みの発生につながる。
【0004】
このような問題を解決するために、例えば下記特許文献1に記載のように、水洗槽を利用してパターニングマスクを洗浄する方法が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-185122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1に記載の水洗槽をそのまま成膜装置に適用し難い問題があった。
【0007】
本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、パターニングマスクの表面に付着しためっき液中の金属イオンの結晶化を抑制し、金属イオンの結晶に起因するパターン不良を防止できる成膜装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る成膜装置は、陽極と、前記陽極と陰極である基材との間に配置された電解質膜と、前記電解質膜と対向して配置され、前記基材を載置する載置台と、前記載置台側に開口した開口部が前記電解質膜に塞がれ、前記陽極及びめっき液を収容する液収容室と、前記液収容室を前記載置台に接近又は離間させる収容室移動部と、前記電解質膜の下方に配置され、前記電解質膜とともに前記液収容室に取り付けられたパターニングマスクと、前記載置台に対して着脱自在に配置されるとともに、前記パターニングマスクを浸漬可能な洗浄容器と、を備えることを特徴としている。
【0009】
本発明に係る成膜装置では、載置台に対して着脱自在に配置されるとともにパターニングマスクを浸漬可能な洗浄容器を備えるので、例えば基材の成膜後に洗浄容器を載置面に配置し、液収容室に取り付けられたパターニングマスクを洗浄容器内の溶液に浸漬することにより、パターニングマスクの表面に付着しためっき液を洗浄することができる。その結果、パターニングマスクの表面に付着しためっき液中の金属イオンの結晶化を抑制し、金属イオンの結晶に起因するパターン不良を防止することができる。また、洗浄容器が載置台に対して着脱自在に配置されるので、基材の成膜時に、洗浄容器を載置台の載置面から外すことで、成膜の妨げを防止することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、パターニングマスクの表面に付着しためっき液中の金属イオンの結晶化を抑制し、金属イオンの結晶に起因するパターン不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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