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公開番号2025011172
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2024174292,2024138403
出願日2024-10-03,2022-10-31
発明の名称表示装置
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類B60K 35/50 20240101AFI20250116BHJP(車両一般)
要約【課題】上端付近まで車両側に固定された状態においても、カバー部材の破損を抑制する。
【解決手段】本発明は、カバー部材2と、表示パネル3と、車両に固定される底部材5とが順に積層され、底部材5は、板部、リブ、及び少なくとも2つの固定点を有し、特定の距離を意味するYHとYHcgとの比YH/YHcgが0.5以下であり、特定の基準点及び底部材5を通る特定の仮想線Dとし、nを2以上の整数とすると、仮想線D上には、カバー部材2を第1層として、底部材5を除いて、第n層までの部材が配置され、式(1)を満たす、車載用の表示装置。tはカバー部材の第1方向における厚み(mm)、Qは式(2)で求められる値。EDは底部材のヤング率(GPa)、Ecgはカバー部材のヤング率(GPa)、Enは前記第n層の部材のヤング率(GPa)である、等々。
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【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
カバー部材と、表示パネルと、車両に固定される底部材とが順に積層される車載用のインダッシュ型またはオンダッシュ型の表示装置であって、
前記カバー部材の厚み方向において、前記カバー部材から前記底部材に向かう方向を第1方向とした際に、
前記カバー部材は、前記第1方向とは反対側の第1主面、前記第1方向側の第2主面、前記第1主面と前記第2主面を接続する端面、及び前記第1主面と前記端面とが形成する角部を有し、
前記底部材は、板部、及び前記板部の前記第1方向側の主面から突出するリブを有し、前記第1方向側の主面に、前記車両に対して固定される少なくとも2つの固定点が形成され、
前記カバー部材の前記角部の、前記2点の固定点からの距離が等しくなる位置を等距離点とし、前記角部上において前記等距離点から所定距離範囲内となる位置を基準点とし、前記基準点及び前記底部材を通りつつ前記第1方向に対して30°以上45°以下傾斜する仮想線を、仮想線Dとし、nを2以上の整数とすると、前記仮想線D上には、前記カバー部材を第1層として、前記底部材を除いて、第n層までの部材が配置され、
次の式(1)を満たす、表示装置。
TIFF
2025011172000010.tif
7
170
式(1)において、
tは前記カバー部材の前記第1方向における厚み(mm)であり、
Qは、次の式(2)で求められる値である。
TIFF
2025011172000011.tif
7
170
式(2)において、


は前記底部材のヤング率(GPa)であり、

cg
は前記カバー部材のヤング率(GPa)であり、


は前記第n層の部材のヤング率(GPa)であり、


は前記第n層の部材の、前記仮想線Dを通る領域の前記第1方向における厚み(mm)であり、


は次の式(3)で求められる値である。
TIFF
2025011172000012.tif
17
170
式(3)において、
aは、前記底部材の前記板部の前記第1方向における厚み(mm)であり、


は、前記底部材の前記リブのうち、前記仮想線Dが通る前記板部上の点に最も近い第1リブの幅(mm)であり、


は、前記第1リブと、前記仮想線Dが通る前記板部上の点を通り前記第1リブの中心線に垂直な線の延びる方向に位置する第2リブとの距離(mm)であり、
hは、前記第1リブ及び前記第2リブの前記第1方向における厚み(mm)であり、
bは、次の式(4)で表される。
TIFF
2025011172000013.tif
13
170
式(4)におけるa、w

、w

及びhは前記式(3)と同様である。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
カバー部材と、表示パネルと、車両に固定される底部材とが順に積層される車載用のインダッシュ型またはオンダッシュ型の表示装置であって、
前記カバー部材の厚み方向において、前記カバー部材から前記底部材に向かう方向を第1方向とした際に、
前記カバー部材は、前記第1方向とは反対側の第1主面、前記第1方向側の第2主面、前記第1主面と前記第2主面を接続する端面、及び前記第1主面と前記端面とが形成する角部を有し、
前記底部材は、板部、及び前記板部の前記第1方向側の主面から突出するリブを有し、前記第1方向側の主面に、前記車両に対して固定される1つの固定点が形成され、
前記カバー部材の前記角部の、前記固定点からの距離が最短となる位置を等距離点とし、前記角部上において前記等距離点から所定距離範囲内となる位置を基準点とし、前記基準点及び前記底部材を通りつつ前記第1方向に対して30°以上45°以下傾斜する仮想線を、仮想線Dとし、nを2以上の整数とすると、前記仮想線D上には、前記カバー部材を第1層として前記底部材を除いた場合に、第n層までの部材が配置され、
次の式(1)を満たす、表示装置。
TIFF
2025011172000014.tif
7
170
式(1)において、
tは前記カバー部材の前記第1方向における厚み(mm)であり、
Qは、次の式(2)で求められる値である。
TIFF
2025011172000015.tif
7
170
式(2)において、


は前記底部材のヤング率(GPa)であり、

cg
は前記カバー部材のヤング率(GPa)であり、


は前記第n層の部材のヤング率(GPa)であり、


は前記第n層の部材の、前記仮想線Dを通る領域の前記第1方向における厚み(mm)であり、


は次の式(3)で求められる値である。
TIFF
2025011172000016.tif
17
170
式(3)において、
aは、前記底部材の前記板部の前記第1方向における厚み(mm)であり、


は、前記底部材の前記リブのうち、前記仮想線Dが通る前記板部上の点に最も近い第1リブの幅(mm)であり、


は、前記第1リブと、前記仮想線Dが通る前記板部上の点を通り前記第1リブの中心線に垂直な線の延びる方向に位置する第2リブとの距離(mm)であり、
hは、前記第1リブ及び前記第2リブの前記第1方向における厚み(mm)であり、
bは、次の式(4)で表される。
TIFF
2025011172000017.tif
13
170
式(4)におけるa、w

、w

及びhは前記式(3)と同様である。
【請求項3】
前記仮想線D上に存在する前記カバー部材と前記底部材との間の部材の少なくとも1つは、基部と、前記基部の前記第1方向と反対方向側の表面から突出するリブとを有し、
前記基部と前記基部から突出する前記リブとを有する前記部材のうちで最も前記第1方向と反対方向側にある部材の、最も前記基準点に近いリブ同士の距離をLとした場合に、次の式(5)で求められるQ’の値が、次の式(1)’をさらに満たす、請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
TIFF
2025011172000018.tif
15
170
【請求項4】
前記式(5)で求められるQ’は、1.5以上である、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記底部材は、ブラケットを用いて、前記車両に固定される、請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記式(2)で求められるQは、1.5以上である、請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記カバー部材は、圧縮応力層の厚さが10μm以上ある強化ガラスであり、
前記カバー部材の厚さが、0.5mm以上2.5mm以下であり、
前記カバー部材のヤング率が、60GPa以上90GPa以下であり、
前記表示パネルのヤング率が、2GPa以上90GPa以下であり、
前記底部材のヤング率が、40GPa以上250GPa以下である、請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項8】
前記仮想線Dが通る前記カバー部材の基準点に、直径165mm、質量6.8kgのインパクタを衝突時のエネルギーが152Jとなるように衝突させるヘッドインパクト試験において、前記インパクタの減速度が、50G以上150G以下である、請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項9】
前記底部材は、前記車両のダッシュボードに固定される、請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項10】
前記カバー部材は、圧縮応力層の厚さが10μm以上あり、表面圧縮応力が500MPa以上、1200MPa以下である、請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
運転時に必要な情報等を表示する車載用の表示装置として、表示パネルと、表示パネルをカバーするカバー部材とを有するものがある。このような表示装置においては、衝撃を受けた場合にもカバー部材の破損を抑制することが求められている。例えば特許文献1には、カバー部材の端部衝撃性を向上可能な車載用の表示装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2016/027812号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車載用の表示装置は、車両側への固定位置に応じて、カバー部材への衝撃の伝わり方が変わる。そのため例えば、表示装置の上端付近まで車両側に固定された状態においても、カバー部材の破損を抑制することが求められている。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、上端付近まで車両側に固定された状態においても、カバー部材の破損を抑制可能な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するための、本実施形態に係る表示装置は以下のとおりである。
カバー部材と、表示パネルと、車両に固定される底部材とが順に積層される車載用の表示装置であって、前記カバー部材の厚み方向において、前記カバー部材から前記底部材に向かう方向を第1方向とした際に、前記カバー部材は、前記第1方向とは反対側の第1主面、前記第1方向側の第2主面、前記第1主面と前記第2主面を接続する端面、及び前記第1主面と前記端面とが形成する角部を有し、前記底部材は、板部、及び前記板部の前記第1方向側の主面から突出するリブを有し、前記第1方向側の主面に、前記車両に対して固定される少なくとも2つの固定点が形成され、前記固定点のうち2点の中間点を通り、前記2点の固定点どうしを結ぶ線に対して垂直な仮想面を仮想面Rとし、前記カバー部材の主面と前記仮想面Rとの交差線の長さを距離YH
cg
とし、前記表示パネルの主面と前記仮想面Rとの交差線のうち、上端から前記中間点に対応する点までの長さを距離YHとした場合に、前記距離YHと前記距離YH
cg
との比YH/YH
cg
が、0.5以下であり、前記カバー部材の前記角部の、前記2点の固定点からの距離が等しくなる位置を等距離点とし、前記角部上において前記等距離点から所定距離範囲内となる位置を基準点とし、前記基準点及び前記底部材を通りつつ前記第1方向に対して30°以上45°以下傾斜する仮想線を、仮想線Dとし、nを2以上の整数とすると、前記仮想線D上には、前記カバー部材を第1層として、前記底部材を除いて、第n層までの部材が配置され、次の式(1)を満たす表示装置。
式(1)において、tは前記カバー部材の前記第1方向における厚み(mm)であり、Qは、次の式(2)で求められる値である。
式(2)において、E

は前記底部材のヤング率(GPa)であり、E
cg
は前記カバー部材のヤング率(GPa)であり、E

は前記第n層の部材のヤング率(GPa)であり、t

は前記第n層の部材の、前記仮想線Dを通る領域の前記第1方向における厚み(mm)であり、t

は次の式(3)で求められる値である。
式(3)において、aは、前記底部材の前記板部の前記第1方向における厚み(mm)であり、w

は、前記底部材の前記リブのうち、前記仮想線Dが通る前記板部上の点に最も近い第1リブの幅(mm)であり、w

は、前記第1リブと、前記仮想線Dが通る前記板部上の点を通り前記第1リブの中心線に垂直な線の延びる方向に位置する第2リブとの距離(mm)であり、hは、前記リブの前記第1方向における厚み(mm)であり、bは、次の式(4)で表される。
式(4)におけるa、w

、w

及びhは前記式(3)と同様である。
【0007】
TIFF
2025011172000002.tif
50
170
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、別の実施形態に係る表示装置は以下のとおりである。
カバー部材と、表示パネルと、車両に固定される底部材とが順に積層される車載用の表示装置であって、前記カバー部材の厚み方向において、前記カバー部材から前記底部材に向かう方向を第1方向とした際に、前記カバー部材は、前記第1方向とは反対側の第1主面、前記第1方向側の第2主面、前記第1主面と前記第2主面を接続する端面、及び前記第1主面と前記端面とが形成する角部を有し、前記底部材は、板部、及び前記板部の前記第1方向側の主面から突出するリブを有し、前記第1方向側の主面に、前記車両に対して固定される1つの固定点が形成され、前記固定点を通り、前記固定点における前記カバー部材の厚み方向と鉛直方向とを含む仮想面を仮想面Rとし、前記カバー部材の主面と前記仮想面Rとの交差線の長さを距離YH
cg
とし、前記表示パネルの主面と前記仮想面Rとの交差線のうち、上端から前記固定点に対応する点までの長さを距離YHとした場合に、前記距離YHと前記距離YH
cg
との比YH/YH
cg
が、0.5以下であり、前記カバー部材の前記角部の、前記固定点からの距離が最短となる位置を等距離点とし、前記角部上において前記等距離点から所定距離範囲内となる位置を基準点とし、前記基準点及び前記底部材を通りつつ前記第1方向に対して30°以上45°以下傾斜する仮想線を、仮想線Dとし、nを2以上の整数とすると、前記仮想線D上には、前記カバー部材を第1層として前記底部材を除いた場合に、第n層までの部材が配置され、次の式(1)を満たす表示装置。
式(1)において、tは前記カバー部材の前記第1方向における厚み(mm)であり、Qは、次の式(2)で求められる値である。
式(2)において、E

は前記底部材のヤング率(GPa)であり、E
cg
は前記カバー部材のヤング率(GPa)であり、E

は前記第n層の部材のヤング率(GPa)であり、t

は前記第n層の部材の、前記仮想線Dを通る領域の前記第1方向における厚み(mm)であり、t

は次の式(3)で求められる値である。
式(3)において、aは、前記底部材の前記板部の前記第1方向における厚み(mm)であり、w

は、前記底部材の前記リブのうち、前記仮想線Dが通る前記板部上の点に最も近い第1リブの幅(mm)であり、w

は、前記第1リブと、前記仮想線Dが通る前記板部上の点を通り前記第1リブの中心線に垂直な線の延びる方向に位置する第2リブとの距離(mm)であり、hは、前記第1リブ及び前記第2リブの前記第1方向における厚み(mm)であり、bは、次の式(4)で表される。
式(4)におけるa、w

、w

及びhは前記式(3)と同様である。
【0009】
TIFF
2025011172000003.tif
50
170
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、表示装置の上端付近まで車両側に固定された状態においても、カバー部材の破損を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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