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公開番号2025010859
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2023113126
出願日2023-07-10
発明の名称樹脂シート用プロピレン系重合体組成物、樹脂シート、および、容器
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類C08L 23/10 20060101AFI20250116BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】剛性に比較的優れたシートを得ることが可能な樹脂シート用プロピレン系重合体組成物、該プロピレン系重合体組成物を用いた樹脂シート、および、容器を提供する。
【解決手段】本発明に係る樹脂シート用プロピレン系重合体組成物は、プロピレンに由来する構造単位を90質量%以上含む、長鎖分岐構造を有しないプロピレン系重合体(A)と、長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体(B)と、β晶核剤と、を含有し、前記プロピレン系重合体(A)の含有量および前記プロピレン系重合体(B)の含有量の合計100質量%に対して、前記プロピレン系重合体(A)の含有量が70質量%以上であり、前記プロピレン系重合体(B)の含有量が0.1質量%以上30質量%以下であり、前記β晶核剤の含有量が1ppm以上10,000ppm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
プロピレンに由来する構造単位を９０質量％以上含む、長鎖分岐構造を有しないプロピレン系重合体（Ａ）と、
長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体（Ｂ）と、
β晶核剤と、を含有し、
前記プロピレン系重合体（Ａ）の含有量および前記プロピレン系重合体（Ｂ）の含有量の合計１００質量％に対して、
前記プロピレン系重合体（Ａ）の含有量が７０質量％以上であり、
前記プロピレン系重合体（Ｂ）の含有量が０．１質量％以上３０質量％以下であり、
前記β晶核剤の含有量が１ｐｐｍ以上１０，０００ｐｐｍ以下である、樹脂シート用プロピレン系重合体組成物。
続きを表示（約 740 文字）【請求項２】
示差走査熱量（ＤＳＣ）測定による融解ピークにおける融解面積の割合が９４％となる温度における伸長粘度が最大となるＨｅｎｃｋｙ歪みが３．２１以上４．２１以下である、樹脂シート用プロピレン系重合体組成物。
【請求項３】
１６５℃での歪硬化度が１．３以上である、請求項１に記載の樹脂シート用プロピレン系重合体組成物。
【請求項４】
前記プロピレン系重合体（Ａ）のメルトフローレートが、０．０１ｇ／１０分以上３０ｇ／１０分以下である、請求項１に記載の樹脂シート用プロピレン系重合体組成物。
【請求項５】
前記プロピレン系重合体（Ｂ）のメルトフローレートが、０．０１ｇ／１０分以上３０ｇ／１０分以下である、請求項１に記載の樹脂シート用プロピレン系重合体組成物。
【請求項６】
前記プロピレン系重合体（Ｂ）の平均収縮因子ｇ′
ａｖｅ
が、０．１０以上０．９５以下である、請求項１に記載の樹脂シート用プロピレン系重合体組成物。
【請求項７】
前記プロピレン系重合体（Ｂ）の含有量が、前記プロピレン系重合体（Ａ）の含有量および前記プロピレン系重合体（Ｂ）の含有量の合計１００質量％に対して、０．１質量％以上１０質量％以下である、請求項１に記載の樹脂シート用プロピレン系重合体組成物。
【請求項８】
請求項１～７のいずれか一項に記載のプロピレン系重合体組成物からなる樹脂シート。
【請求項９】
前記樹脂シートの厚さが、５０μｍ以上である、請求項８に記載の樹脂シート。
【請求項１０】
請求項８に記載の樹脂シートを備えた容器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、樹脂シート用プロピレン系重合体組成物、樹脂シート、および、容器に関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
食品等の容器は、通常、熱可塑性樹脂組成物を成形して、製造されている。特に、ポリプロピレン系重合体組成物を成形して得られる容器は、軽量であるにもかかわらず、耐熱性、強度が高く、吸湿性もないことから、食品等の容器として多用されている。
【０００３】
斯かる容器は、例えば、プロピレン系重合体組成物から形成されるシートを熱成形することにより得られる。このようなシートを得るための樹脂組成物として、例えば、特許文献１には、プロピレン系重合体を含む熱成形シート用の樹脂組成物が記載されており、該樹脂組成物は、長鎖分岐を有し、２３０℃の溶融張力（ＭＴ）が３～３０ｇ、２３０℃のＭＦＲが０．２～１５ｇ／１０分、２５℃キシレン可溶成分量が５重量％未満であるプロピレン系重合体（Ａ）３～１００重量％と、プロピレン系重合体（Ｂ）０～９７重量％の合計量１００重量部に対し、１９０℃のＭＦＲが５ｇ／１０分以下、密度が０．９２０～０．９７０ｇ／ｃｍ
３
、高密度ポリエチレンであるエチレン系重合体（Ｃ）１０～３００重量部を含有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１８－２０３８５９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
近年、プラスチック使用量の削減のため、樹脂組成物から形成されるシートの薄肉化が検討されており、このような薄肉化されたシートには、剛性の向上が求められている。
【０００６】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、剛性に比較的優れたシートを得ることが可能な樹脂シート用プロピレン系重合体組成物、該プロピレン系重合体組成物を用いた樹脂シート、および、容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明に係る樹脂シート用プロピレン系重合体組成物は、プロピレンに由来する構造単位を９０質量％以上含む、長鎖分岐構造を有しないプロピレン系重合体（Ａ）と、長鎖分岐構造を有するプロピレン系重合体（Ｂ）と、β晶核剤と、を含有し、前記プロピレン系重合体（Ａ）の含有量および前記プロピレン系重合体（Ｂ）の含有量の合計１００質量％に対して、前記プロピレン系重合体（Ａ）の含有量が７０質量％以上であり、前記プロピレン系重合体（Ｂ）の含有量が０．１質量％以上３０質量％以下であり、前記β晶核剤の含有量が１ｐｐｍ以上１０，０００ｐｐｍ以下である。
【０００８】
本発明に係る樹脂シート用プロピレン系重合体組成物は、示差走査熱量（ＤＳＣ）測定による融解ピークにおける融解面積の割合が９４％となる温度における伸長粘度が最大となるＨｅｎｃｋｙ歪みが３．２１以上４．２１以下である。
【０００９】
本発明に係る樹脂シートは、上述のプロピレン系重合体組成物からなる。
【００１０】
本発明に係る容器は、上述の樹脂シートを備える。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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