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公開番号2025009887
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024090170
出願日2024-06-03
発明の名称多層X線検出器及びX線システム
出願人シーメンス ヘルシニアーズ アクチェンゲゼルシャフト,Siemens Healthineers AG
代理人弁理士法人山口・竹本知的財産事務所,個人,個人,個人
主分類G01T 1/20 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約【課題】デュアルエネルギーX線源の手段によるX線画像の充分なスペクトル分離に加えて、X線検出の改良された量子効率を可能にする多層X線検出器を提供する。
【解決手段】センサ層はX線投影方向において互いに後ろに配置され、第1のセンサ層10は第1の発光スペクトルのX線量子を第1の信号に変換するように設計され、第2のセンサ層11は第2の発光スペクトルのX線量子を第2の信号に変換するように設計され、2つのセンサ層の間に配置された中間空間14と、複数の材料組成および/またはコーティングを有する少なくとも2つのフィルタ領域16を有する、屈曲可能として設計された少なくとも1つの層ベルト15と、第1のフィルタ領域16または第2のフィルタ領域17のいずれかを中間空間14にもたらすことができる輸送機構を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも第1のセンサ層(10)および第2のセンサ層(11)であって、前記センサ層(10、11)の一方がX線投影方向(13)において他方の背後に配置され、前記第1のセンサ層(10)は第1のスペクトルのX線量子を第1の信号に変換するように設計され、前記第2のセンサ層(11)は第2のスペクトルのX線量子を第2の信号に変換するように設計された、少なくとも第1のセンサ層(10)および第2のセンサ層(11)と、
前記2つのセンサ層(10、11)の間に配置される中間空間(14)と、
曲げ可能に設計された少なくとも1つの層ベルト(15)であって、複数の材料組成および/またはコーティングを有する少なくとも2つのフィルタ領域(16;17)、または、第1のフィルタ領域(16)または第2のフィルタ領域(17)の、いずれかを前記中間空間(14)に搬送することができる搬送機構と、を有する少なくとも1つの層ベルト(15)と、
を含む多層X線検出器(19)。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記層ベルト(15)が、前記第1のフィルタ領域(16)において第1のX線透過率を有する第1のスペクトルフィルタ材料と、前記第2のフィルタ領域(17)において第2のX線透過率を有する第2のスペクトルフィルタ材料と、を有し、
前記第1及び第2のX線吸収係数が異なる、
請求項1に記載の多層X線検出器。
【請求項3】
前記第1のX線透過率が、50keVの光子エネルギーに基づいて25%未満である、請求項2に記載の多層X線検出器。
【請求項4】
前記第1のフィルタ材料は、銅、タンタル、鉛、アルミニウム、錫、真鍮、または鉄のうちの少なくとも1つの元素を含む、請求項2または3に記載の多層X線検出器。
【請求項5】
前記第2のX線透過率が、50keVの光子エネルギーに基づいて60%超、特に90%超である、請求項2~4のいずれか1項に記載の多層X線検出器。
【請求項6】
前記層ベルト(15)は、巻き上げおよび/または巻き出しが可能であるように設計されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の多層X線検出器。
【請求項7】
前記搬送機構はローラ(18)を有し、前記ローラを介して、前記層ベルト(15)は、前記第1のフィルタ領域(16)または前記第2のフィルタ領域(17)のいずれかが前記中間空間内に搬送されるように移動可能に設計される、請求項1から6のいずれか1項に記載の多層X線検出器。
【請求項8】
前記層ベルト(15)および前記搬送機構は、コンベヤベルトとして、特に電動コンベヤベルトとして設計される、請求項1から7のいずれか1項に記載の多層X線検出器。
【請求項9】
前記第1のセンサ層(10)は、第1の厚さの第1のシンチレータ材料と、第1の読み出し回路とを有し、前記第1の読み出し回路は前記第1のシンチレータ材料によって前記第1のスペクトルのX線量子から生成される光子を検出し、そこから第1の信号を生成するように設計され、
前記第2のセンサ層(11)は、第2の厚さの第2のシンチレータ材料と、第2の読み出し回路とを有し、前記第2の読み出し回路は前記第2のシンチレータ材料によって前記第2のスペクトルのX線量子から生成される光子を検出し、そこから第2の信号を生成するように設計される、
請求項1から8のいずれか1項に記載の多層X線検出器。
【請求項10】
複数の材料組成および/またはコーティングを有する少なくとも2つのフィルタ領域(16.2;17.2)を有する、曲げ可能に設計された第2の層ベルト(15.2)と、
前記第2の層ベルト(15.2)の前記フィルタ領域(16.2;17.2)のうちの1つを前記中間空間(14)に入れることができる輸送機構と、
を有する、請求項1から9のいずれか1項に記載の多層X線検出器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の多層X線検出器、及び請求項12に記載の多層X線検出器を有するX線システムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
現代のX線技術では、デュアルエネルギーX線管、すなわち2つの異なる放出スペクトルを放出することができるX線管が使用される。発光スペクトルの1つは一般に高エネルギーであり、もう1つはいくぶん低エネルギーである。とりわけ、2つのセンサ層間の明確なエネルギー差が重要である。例えば、軟組織の割合はこのようにして生成することができる2つの複数のX線画像から減算することができ、したがって、骨密度を測定することができる。全身組織の材料組成も計算することができる。
【0003】
デュアルエネルギーX線管に加えて、デュアルエネルギーX線検出器も、対応する信号を読み出すことができるようにするために必要である。このような公知のデュアルエネルギーX線検出器9(図1参照)は一般に、X線投影方向13において一方が他方の後方に位置する2つのシンチレータベースのセンサ層を有する。記録中、最初に、第1のセンサ層10、次いで、第2のセンサ層11は、投影方向13に沿ってX線ビームによって貫通される。デュアルエネルギー記録のための十分なスペクトル分離を達成するために、2つのセンサ層(例えば、1mm厚の銅フィルタ層12)の間にフィルタ層が典型的に存在する。このような多層X線検出器は,
例えば、シュテール、フレドリックら、「パフォーマンスキャラクタリゼーションオブプロトタイプ二層コーンビームコンピュータ断層撮影システム」、(メディカルフィジックス Vol. 48, 11(2021), 6740-6754頁)から知られている。
【0004】
多層X線検出器の欠点は、フィルタ層の高い吸収がX線検出の量子効率を低下させることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、デュアルエネルギーX線源の手段によるX線画像の充分なスペクトル分離に加えて、X線検出の改良された量子効率を可能にする多層X線検出器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は本発明によれば、請求項1に記載の多層X線検出器と、請求項12に記載の多層X線検出器を有するX線システムとによって達成される。本発明の有利な実施形態は、それぞれ関連する従属請求項の主題である。
【0007】
本発明による多層X線検出器は少なくとも第1および第2のセンサ層を備え、このセンサ層はX線投影方向において他方の後方に配置され、第1のセンサ層は第1のスペクトル(例えば、X線放射スペクトル)のX線量子を第1の信号に変換するように設計され、第2のセンサ層は第2のスペクトル(例えば、X線放射スペクトル)のX線量子を第2の信号に変換するように設計され、2つのセンサ層の間に配置された中間空間と、複数の材料組成および/またはコーティングを有する少なくとも2つのフィルタ領域を有する、屈曲可能として設計された少なくとも1つの層ベルトと、第1のフィルタ領域または第2のフィルタ領域のいずれかを中間空間にもたらすことができる輸送機構とを備える。
【0008】
層ベルトは特に可撓性であり、層ベルト自体または可能なコーティングを損傷することなく、曲げ、折り曲げ、または巻き取ることができる。フィルタ領域は大きな表面積を有するように設計することができ、特に、フィルタ領域は、第2のセンサ層の表面積にほぼ対応する表面積を有するので、必要に応じて、中間空間全体をフィルタ領域のうちの1つによって覆うことができる。層ベルト自体は一般に、第2のセンサ層(少なくとも2つのフィルタ領域)の面積の少なくとも2倍を有することが好ましく、また、著しく大きくてもよい(例えば、フィルタ領域または3つ以上のフィルタ領域の間の中立領域)。層ベルトは、中間空間の領域において、層ベルトの表面法線がX線投影方向と平行になるように配置されることが好ましい。
【0009】
搬送機構により、必要に応じて、それぞれの材料組成を有する第1のフィルタ領域または第2のフィルタ領域のいずれか、したがってフィルタ効果を、2つのセンサ層の間の中間空間にもたらすことができる。このようにして、ユーザは現在のアプリケーションにどのフィルタリングを必要とするかを選択することができ、それを迅速かつ容易に設定することができる。進行中の手順の間でさえ、2つのフィルタ領域の間の迅速な切り替えが、例えば数秒以内に行われ得る。X線検出器は、X線記録に関して少なくとも2つのスペクトルのスペクトル分離に関して高度の柔軟性を提供する。フィルタ領域は、可能な限り均一な組成またはフィルタ効果を有する。
【0010】
このような層状ベルトの使用はフィルタ効果の高い信頼性も保証し、得られるX線画像におけるアーチファクトのリスクは低い。
(【0011】以降は省略されています)

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