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公開番号2025009734
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023215934
出願日2023-12-21
発明の名称不純物を低減した水酸化マグネシウムを製造する方法、及び水酸化カルシウムの不純物を低減する方法
出願人セトラスホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C01F 5/22 20060101AFI20250109BHJP(無機化学)
要約【課題】不純物を低減した水酸化マグネシウムを簡易に製造することができる、石灰石を用いて、不純物を低減した水酸化マグネシウムを製造する方法を提供する。
【解決手段】本第1の開示は、石灰石を用いて、不純物を低減した水酸化マグネシウムを製造する方法に関する。本第1の開示に係る方法は、水酸化カルシウムスラリー形成工程と、固液分離工程と、水酸化マグネシウムスラリー形成工程とを含む。上記水酸化カルシウムスラリー形成工程では、前記石灰石に由来する酸化カルシウムと、水とを混合し、前記石灰石に由来する水酸化カルシウムの水溶液と、前記石灰石に由来する固形の前記不純物とを含むスラリーを形成する。上記固液分離工程では、前記スラリーを、前記固形の不純物と、前記水酸化カルシウムの水溶液とに固液分離する。上記水酸化マグネシウムスラリー形成工程では、前記水酸化カルシウムの水溶液と、水溶性マグネシウム化合物とを反応させ、水酸化マグネシウムのスラリーを形成する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
石灰石を用いて、不純物を低減した水酸化マグネシウムを製造する方法であって、
前記石灰石に由来する酸化カルシウムと、水とを混合し、前記石灰石に由来する水酸化カルシウムの水溶液と、前記石灰石に由来する固形の前記不純物とを含むスラリーを形成する水酸化カルシウムスラリー形成工程、
前記スラリーを、前記固形の不純物と、前記水酸化カルシウムの水溶液とに固液分離する固液分離工程、
前記水酸化カルシウムの水溶液と、水溶性マグネシウム化合物とを反応させ、水酸化マグネシウムのスラリーを形成する水酸化マグネシウムスラリー形成工程、
を含むことを特徴とする、方法。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記固液分離工程において分離された前記水酸化カルシウムの水溶液は、50ppm以下のFeを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水酸化カルシウムスラリー形成工程における前記スラリーは、水酸化カルシウムの粒子を含み、
前記固液分離工程において、新たな水を供給して、前記水酸化カルシウムの粒子の少なくとも一部を、前記水酸化カルシウムの水溶液として回収する、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記固液分離工程及び前記水酸化マグネシウムスラリー形成工程の少なくとも一方において、前記水酸化カルシウムの水溶液中の二酸化炭素の濃度を1.0ppm以下に維持する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記固液分離工程及び前記水酸化マグネシウムスラリー形成工程の少なくとも一方において、前記水酸化カルシウムの水溶液を不活性ガス雰囲気中に保持する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記水酸化マグネシウムスラリー形成工程の少なくとも一部と、前記固液分離工程の少なくとも一部とを同時に実施する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記水酸化マグネシウムスラリー形成工程の後、前記水酸化マグネシウムのスラリーから水酸化マグネシウムの粉末を形成する粉末形成工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記水酸化マグネシウムの粉末は、50ppm以下のFeを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記水酸化マグネシウムの粉末は、0.60質量%以下のCaCO
3
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記水酸化マグネシウムの粉末は、0.20ppm以下のCdを含む、請求項7に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、石灰石を用いて、不純物を低減した水酸化マグネシウムを製造する方法、及び石灰石から形成された水酸化カルシウムの不純物を低減する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
水酸化マグネシウムを製造する方法が、種々、検討されている。
例えば、特許文献1には、不純物を含有した水酸化マグネシウムと、水に可溶性のカルシウム塩を含む水溶液及び炭酸ガスとを反応せしめ、マグネシウム塩の水溶液と炭酸カルシウムの沈殿を生成せしめ、かかる沈殿中に前記不純物を移行せしめてこれらを濾別し、次いでマグネシウム塩の水溶液とアンモニアとを反応せしめて水酸化マグネシウムスラリーとアンモニウム塩の水溶液を得、かかる水酸化マグネシウムスラリーを濾別し、高純度水酸化マグネシウムとアンモニウム塩,過剰アンモニア及び未反応マグネシウ塩を含む水溶液を得ることを特徴とする高純度水酸化マグネシウムの製造方法が開示されている。
【0003】
特許文献1の明細書には、「従来、水酸化マグネシウムは海水を原料とし、これに石灰乳を反応せしめて得られていた。しかしながら、このような水酸化マグネシウム中には、石灰乳等から混入する硼酸分、シリカやアルミナ分、鉄分、カルシウム分等が比較的多量に混入し、このままでは前記高級品の用途には不向きである」ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭60-155529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に係る方法では、水酸化マグネシウムを形成した後、複数の試薬を用いるとともに、複数の工程を経て高純度の水酸化マグネシウムを製造するものである。従って、特許文献1に係る方法は、簡易に実施できるものではなく、持続可能な開発目標(SDGs)の達成の観点から好ましいとは必ずしもいえないものであった。
従って、本開示は、不純物を低減した水酸化マグネシウムを簡易に製造することができる、石灰石を用いて、不純物を低減した水酸化マグネシウムを製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、以下の各態様を含む。
(第1の開示)
本第1の開示は、石灰石を用いて、不純物を低減した水酸化マグネシウムを製造する方法に関する。本第1の開示に係る方法は、水酸化カルシウムスラリー形成工程を含む。上記水酸化カルシウムスラリー形成工程では、上記石灰石に由来する酸化カルシウムと、水とを混合し、上記石灰石に由来する水酸化カルシウムの水溶液と、上記石灰石に由来する固形の上記不純物とを含むスラリーを形成する。
【0007】
本第1の開示に係る方法は、固液分離工程を含む。上記固液分離工程では、上記スラリーを、上記固形の不純物と、上記水酸化カルシウムの水溶液とに固液分離する。本第1の開示に係る方法は、水酸化マグネシウムスラリー形成工程を含む。上記水酸化マグネシウムスラリー形成工程では、上記水酸化カルシウムの水溶液と、水溶性マグネシウム化合物とを反応させ、水酸化マグネシウムのスラリーを形成する。
【0008】
(第2の開示)
本第2の開示では、第1の開示において、上記水酸化カルシウムの上記水溶液は、50ppm以下のFeを含む。
(第3の開示)
本第3の開示では、第1の開示又は第2の開示において、上記水酸化カルシウムスラリー形成工程における上記スラリーは、水酸化カルシウムの粒子を含む。また、本第3の開示では、上記固液分離工程において、新たな水を供給して、上記水酸化カルシウムの粒子の少なくとも一部を、上記水酸化カルシウムの水溶液として回収する。
【0009】
(第4の開示)
本第4の開示では、第1の開示から第3の開示において、上記固液分離工程及び前記水酸化マグネシウムスラリー形成工程の少なくとも一方において、上記水酸化カルシウムの水溶液中の二酸化炭素の濃度を1.0ppm以下に維持する。
(第5の開示)
本第5の開示では、第4の開示において、上記固液分離工程及び上記水酸化マグネシウムスラリー形成工程の少なくとも一方において、上記水酸化カルシウムの水溶液を不活性ガス雰囲気中に保持する。
【0010】
(第6の開示)
本第6の開示では、第1の開示から第5の開示のいずれかにおいて、上記水酸化マグネシウムスラリー形成工程の少なくとも一部と、上記固液分離工程の少なくとも一部とを同時に実施する。
(第7の開示)
本第7の開示に係る方法は、第1の開示から第6の開示のいずれかにおいて、上記水酸化マグネシウムスラリー形成工程の後に、粉末形成工程を含む。上記粉末形成工程では、上記水酸化マグネシウムのスラリーから上記水酸化マグネシウムの粉末を形成する。
(第8の開示)
本第8の開示では、第7の開示において、上記水酸化マグネシウムの粉末は、50ppm以下のFeを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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