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公開番号2025002984
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023103403
出願日2023-06-23
発明の名称車両用窓ガラス
出願人AGC株式会社,リケンテクノス株式会社
代理人個人
主分類B60J 1/00 20060101AFI20241226BHJP(車両一般)
要約【課題】特に冬場の悪路走行時における異音の発生を効果的に抑制できる車両用窓ガラスを提供すること。
【解決手段】車両に取り付けられる車両用窓ガラス10であって、ガラス板1と、前記ガラス板の周縁部に設けられた樹脂枠体と、を備え、前記樹脂枠体は、前記ガラス板の周縁部に接して配置される樹脂枠体本体部2aと、前記樹脂枠体本体部から車両本体側に突出する突起部2bとを備え、前記突起部は、塩化ビニル系樹脂組成物からなり、前記塩化ビニル系樹脂組成物は、可塑剤を35.0質量%以上、38.0質量%以下含み、前記塩化ビニル系樹脂組成物の温度0℃での硬度は、63以上、75以下であり、前記可塑剤は、ジ-(2-プロピルヘプチル)フタレートおよびジイソノニルアジペートから選ばれる少なくとも1種を含む、車両用窓ガラス。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両に取り付けられる車両用窓ガラスであって、
ガラス板と、
前記ガラス板の周縁部に設けられた樹脂枠体と、を備え、
前記樹脂枠体は、前記ガラス板の周縁部に接して配置される樹脂枠体本体部と、前記樹脂枠体本体部から車両本体側に突出する突起部とを備え、
前記突起部は、塩化ビニル系樹脂組成物からなり、
前記塩化ビニル系樹脂組成物は、可塑剤を35.0質量%以上、38.0質量%以下含み、
前記塩化ビニル系樹脂組成物の温度0℃での硬度は、63以上、75以下であり、
前記可塑剤は、ジ-(2-プロピルヘプチル)フタレートおよびジイソノニルアジペートから選ばれる少なくとも1種を含む、車両用窓ガラス。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記可塑剤が、ジ-(2-プロピルヘプチル)フタレートと、ジイソノニルアジペートとを、75:25~0:100の質量割合で含む、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
【請求項3】
前記可塑剤が、ジイソノニルアジペートのみからなる、請求項2に記載の車両用窓ガラス。
【請求項4】
前記塩化ビニル系樹脂組成物の温度0℃での硬度が、70以上、75以下である、請求項1または2に記載の車両用窓ガラス。
【請求項5】
温度3℃での前記塩化ビニル系樹脂組成物と、前記車両のボデー用の塗料が塗布された物品との摩擦により生じる音の周波数1000~8000Hzにおける音圧が、70dB以下である、請求項1または2に記載の車両用窓ガラス。
【請求項6】
前記音の周波数2000~8000Hzにおける音圧が、70dB以下である、請求項5に記載の車両用窓ガラス。
【請求項7】
前記音の周波数1000~8000Hzにおける音圧が、67dB以下である、請求項5に記載の車両用窓ガラス。
【請求項8】
前記樹脂枠体本体部と、前記突起部とが、同一材料で構成される、請求項1または2に記載の車両用窓ガラス。
【請求項9】
前記樹脂枠体本体部と、前記突起部とが、一体成形品である、請求項8に記載の車両用窓ガラス。
【請求項10】
前記樹脂枠体本体部と、前記突起部とが、異なる材料で構成される、請求項1または2に記載の車両用窓ガラス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用窓ガラスに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ガラスメーカから出荷される車両用窓ガラスの一製品として、ガラス板に予めポリ塩化ビニル等の樹脂製のモール(樹脂枠体)を取り付けた樹脂枠体付きガラス板が製品化されている。このような樹脂枠体付きガラス板は、例えば自動車のフロントベンチガラスやリアクォーターガラス等の固定窓に用いられる。
【0003】
特許文献1には、車両用窓ガラス用のガラス板と、車両本体との隙間を埋める樹脂枠体に、塩化ビニル系樹脂(PVC)を用いた車両用窓ガラスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4835983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
樹脂枠体に塩化ビニル系樹脂を用いた車両用窓ガラスを装着した車両にて、冬場に走行を行うと、耳障りな異音が生ずることがあり、悪路(難路)の場合はその傾向が顕著であった。
【0006】
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、特に冬場の悪路走行時における異音の発生を効果的に抑制できる車両用窓ガラスの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る車両用窓ガラスは、車両に取り付けられる車両用窓ガラスであって、ガラス板と、前記ガラス板の周縁部に設けられた樹脂枠体と、を備え、前記樹脂枠体は、前記ガラス板の周縁部に接して配置される樹脂枠体本体部と、前記樹脂枠体本体部から車両本体側に突出する突起部とを備え、前記突起部は、塩化ビニル系樹脂組成物からなり、前記塩化ビニル系樹脂組成物は、可塑剤を35.0質量%以上、38.0質量%以下含み、前記塩化ビニル系樹脂組成物の温度0℃での硬度は、63以上、75以下であり、前記可塑剤は、ジ-(2-プロピルヘプチル)フタレートおよびジイソノニルアジペートから選ばれる少なくとも1種を含む。
前記車両用窓ガラスにおいて、前記可塑剤が、ジ-(2-プロピルヘプチル)フタレートと、ジイソノニルアジペートとを、75:25~0:100の質量割合で含んでいてもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記可塑剤が、ジイソノニルアジペートのみからなっていてもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記塩化ビニル系樹脂組成物の温度0℃での硬度が、70以上、75以下であってもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、温度3℃での前記塩化ビニル系樹脂組成物と、前記車両のボデー用の塗料が塗布された物品との摩擦により生じる音の周波数1000~8000Hzにおける音圧が、70dB以下であってもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記音の周波数2000~8000Hzにおける音圧が、70dB以下であってもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記音の周波数1000~8000Hzにおける音圧が、67dB以下であってもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記樹脂枠体本体部と、前記突起部とが、同一材料で構成されてもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記樹脂枠体本体部と、前記突起部とが、一体成形品であってもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記樹脂枠体本体部と、前記突起部とが、異なる材料で構成されてもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記樹脂枠体本体部と、前記突起部とが、二色成形品であってもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記ガラス板と、前記樹脂枠体本体部とが、一体成形品であってもよい。
上記いずれかの車両用窓ガラスにおいて、前記突起部が、前記樹脂枠体本体部に接着手段により取り付けられていてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、特に冬場の悪路走行時における異音の発生を効果的に抑制できる車両用窓ガラスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示に係る車両用窓ガラスの一実施形態を説明するための図である。
車両本体に非装着時の図1に示す車両用窓ガラスのA-A線における概略断面図である。
車両本体に装着時の図1に示す車両用窓ガラスのA-A線における概略断面図である。
例1~例3、例13および例14における特定の音の周波数20~20,000Hzに対する音圧の測定結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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