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公開番号2025002021
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023101917
出願日2023-06-21
発明の名称銅板部材及びその密着曲げ加工方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人,個人
主分類B21D 19/08 20060101AFI20241226BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約【課題】銅板部材に対して密着曲げ加工を施すにあたり、曲げ部の外面側において良好な外観を得る。
【解決手段】板厚が0.3mm以下の銅板部材を密着曲げ加工する方法が、銅板部材の折返し片を曲げ部において銅板部材の本体部に対して180度折り返し、折返し片を本体部に密着させる180度曲げ工程を備える。板厚をt、180度曲げ工程後の曲げ部の外面側の半径である外側曲げ半径をR180、外側曲げ半径の板厚に対する比R180/tが、銅板部材の加工硬化係数に基づいて銅板部材の材質ごとに定まる閾値以上である。銅板部材の加工硬化係数をnとしたとき、閾値が、加工硬化係数nに関する一次式:A×n+Bに従って定まる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
板厚が0.3mm以下の銅板部材を密着曲げ加工する方法であって、
前記銅板部材の折返し片を曲げ部において前記銅板部材の本体部に対して180度折り返し、前記折返し片を前記本体部に密着させる180度曲げ工程を備え、
前記板厚をt、前記180度曲げ工程後の前記曲げ部の外面側の半径である外側曲げ半径をR
180
としたとき、
前記外側曲げ半径の前記板厚に対する半径板厚比R
180
/tが、加工硬化係数に基づいて前記銅板部材の材質ごとに定まる閾値以上であって、
前記銅板部材の前記加工硬化係数をnとしたとき、
前記閾値が、前記加工硬化係数nに関する一次式:A×n+Bに従って定まる、
銅板部材の密着曲げ方法。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記加工硬化係数が大きいほど、前記閾値が小さい、
請求項1に記載の銅板部材の密着曲げ方法。
【請求項3】
前記半径板厚比及び前記加工硬化係数が、次式:R
180
/t≧-0.77n+1.15を満たす、
請求項1に記載の銅板部材の密着曲げ方法。
【請求項4】
前記180度曲げ工程の前に、前記折返し片を前記曲げ部において前記本体部に対して90度折り曲げる90度曲げ工程と、
前記90度曲げ工程の前、及び/又は、前記90度曲げ工程と前記180度曲げ工程との間に、前記折返し片を前記曲げ部において前記本体部に対して所要の角度折り曲げる1以上の曲げ工程と、
を更に備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の銅板部材の密着曲げ方法。
【請求項5】
前記銅板部材が、ニッケル-シリコン系銅合金製である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の銅板部材の密着曲げ方法。
【請求項6】
板厚が0.3mm以下の銅板部材の本体部と、
前記本体部に対して曲げ部において180度折り返され、前記本体部に密着する折返し片と、
を備え、
前記板厚をt、前記曲げ部の外面側の半径である外側曲げ半径をR
180
としたとき、
前記外側曲げ半径の前記板厚に対する半径板厚比R
180
/tが0.90~1.20の範囲であって、加工硬化係数に基づいて前記銅板部材の材質ごとに定まる閾値以上であり、
前記銅板部材の前記加工硬化係数をnとしたとき、
前記閾値が、前記加工硬化係数nに関する一次式:A×n+Bに従って定まる、
銅板部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銅板部材、及び銅板部材の密着曲げ加工方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ヘム部を有するアルミニウム合金板を開示している。ヘム部の先端には、密着曲げしてなる密着部が設けられている。鋼板とアルミニウム合金板とを同じ用途に使用する場合には、アルミニウム合金板の板厚の方が大きくなるが、密着曲げの採用によって外観のシャープさを鋼板と同等に維持できるとしている。なお、密着部の表面の荒れやヒビへの対策として、曲げ加工性に優れた6000系が好適なアルミニウム合金の一例として選択されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-042061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、銅板部材に対して密着曲げ加工を施す場合に、外観を良好に保つための知見は得られていない。
【0005】
本発明は、銅板部材に対して密着曲げ加工を施すにあたり、曲げ部の外面側において良好な外観を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、板厚が0.3mm以下の銅板部材を密着曲げ加工する方法であって、前記銅板部材の折返し片を曲げ部において前記銅板部材の本体部に対して180度折り返し、前記折返し片を前記本体部に密着させる180度曲げ工程を備え、前記板厚をt、前記180度曲げ工程後の前記曲げ部の外面側の半径である外側曲げ半径をR
180
としたとき、前記外側曲げ半径の前記板厚に対する半径板厚比R
180
/tが、加工硬化係数に基づいて前記銅板部材の材質ごとに定まる閾値以上であって、前記銅板部材の前記加工硬化係数をnとしたとき、前記閾値が、前記加工硬化係数nに関する一次式:A×n+Bに従って定まる、銅板部材の密着曲げ方法を提供する。
【0007】
ここで、加工硬化係数は、ひずみ硬化指数又はn値とも呼ばれ、降伏点以上の塑性域(均一塑性変形領域)における真応力と塑性ひずみとの関係を近似させたときに得られる指数として定義される。上記構成によれば、加工硬化係数に基づいて閾値が定められる。加工硬化係数は、合金の組成によって異なり、また、同一組成の合金であっても質別(調質方法の区別)によっても異なる。
【0008】
上記構成によれば、密着曲げ加工の対象である銅板部材の組成及び質別を決めれば、当該材質に応じた加工硬化係数に基づいて閾値を定めることができる。外側曲げ半径の板厚に対する半径板厚比がこの閾値以上となるようにして、銅板部材に対して密着曲げ加工が施される。このように、板厚半径比を材質に応じた規定値以上にすることで、曲げ部におけるひずみの一極集中を効果的に防止できる。組成及び質別の違いに対応して、曲げ部の割れやしわを抑制でき、曲げ部の外面側において良好な外観を得ることができる。閾値を一次式に従って容易に定めることができるため、銅板部材の設計の簡便化に資する。
【0009】
前記加工硬化係数が大きいほど、前記閾値が小さくてもよい。
【0010】
上記構成によれば、加工硬化係数が大きい材質ほど、曲げ部におけるひずみが局所的に集中しにくい。このような材質を使用するときには、閾値が適切に小さく設定され、良好な外見を得るための設計領域が適切に拡大する。
上記構成によれば、
(【0011】以降は省略されています)

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