TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025001560
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-08
出願番号
2023101209
出願日
2023-06-20
発明の名称
セメント含有造粒物の製造方法
出願人
栗田工業株式会社
,
光洋機械産業株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
B28C
5/12 20060101AFI20241225BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約
【課題】コンクリート等のセメント含有組成物を有効利用して、良好に造粒された造粒物を安全に製造することができる、セメント含有造粒物の製造方法を提供する。
【解決手段】容器及び前記容器内で回転して前記容器に対して相対的に回転運動する撹拌羽根を有する撹拌装置の中に、セメント及び水を含有するセメント含有組成物を入れ、さらに前記撹拌装置の中に吸水性樹脂を入れかつ硬化促進剤は入れずに、前記撹拌羽根を回転させて前記セメント含有組成物及び前記吸水性樹脂を撹拌させてセメント含有造粒物を得る、セメント含有造粒物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
容器及び前記容器内で回転して前記容器に対して相対的に回転運動する撹拌羽根を有する撹拌装置の中に、セメント及び水を含有するセメント含有組成物を入れ、さらに前記撹拌装置の中に吸水性樹脂を入れかつ硬化促進剤は入れずに、前記撹拌羽根を回転させて前記セメント含有組成物及び前記吸水性樹脂を撹拌させてセメント含有造粒物を得る、セメント含有造粒物の製造方法。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
前記セメント含有組成物は、コンクリート、モルタル、及びセメントスラリーからなる群から選択される1種又は2種以上である、請求項1に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
【請求項3】
前記コンクリートは、コンクリート製造工場で排出される脱水ケーキであるか、又は使用されずに残ったコンクリートである、請求項2に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
【請求項4】
前記撹拌装置の中に、前記吸水性樹脂を包装体に収納することなくそのまま入れる、請求項1~3のいずれか1項に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
【請求項5】
前記セメント含有組成物の固形分100質量部に対する前記吸水性樹脂の添加量は0.3質量部以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
【請求項6】
前記撹拌装置は、強制二軸型ミキサー又はパン型ミキサーである、請求項1~3のいずれか1項に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
【請求項7】
前記セメント含有造粒物の粒径は30mm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
【請求項8】
前記吸水性樹脂はポリ(メタ)アクリル酸系重合体である、請求項1~3のいずれか1項に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
【請求項9】
前記セメント含有組成物を前記撹拌装置に入れ、さらに前記撹拌羽根を回転させた後に、前記吸水性樹脂を入れる、請求項1~3のいずれか1項に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント含有造粒物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
セメント及び水を含有するセメント含有組成物は、さらに混合する材料によって、コンクリート(セメント、粗骨材、細骨材、水)、モルタル(セメント、細骨材、水)、又はセメントスラリーもしくはセメントペースト(セメント、水)に区別される。これらセメント含有組成物には、さらに混和剤又は混和材も材料として混合されることがある。
【0003】
建設現場等、様々な場所で、用途に応じ、セメント含有組成物は使用されている。
しかし、例えば使用されずに残ったコンクリート(所謂、残コン、戻りコン)は、フレッシュな生コンクリート(所謂、生コン)と同じ品質で未使用であるにもかかわらず、廃棄されている。また、生コン製造工場などの濁水処理設備で排出される脱水ケーキも、セメントや細骨材で構成されており、コンクリート等と成分が同じであるにもかかわらず、廃棄されている。
したがって、これらの廃棄物を再びコンリート材料として再利用することは、バージン材料の使用量削減による環境負荷低減につながるとともに、廃棄物の削減にも貢献することにもなる。
【0004】
特許文献1には、廃棄するコンクリート(残コン、戻りコン)に対し、生コン取り扱い装置洗浄時の沈澱分級した固形物、セメントの急結促進剤、高吸水性ポリマーを混合し、粒状に硬化させる技術が記載されている。また、特許文献1には、急結促進剤は硬化促進剤ともいわれると記載されている。
特許文献2には、残コンに水溶紙で袋状にした梱包材に封入した粉末状又は顆粒状の吸水性高分子体を添加する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-149611号公報
実用新案登録第3147832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術によると、廃棄する生コンクリートを粒状化するために、装置を洗浄した際の洗浄水を沈澱分級する設備が必要となってしまう。
また、特許文献1では、生コンクリートに対して硬化促進剤(急結促進剤)及び高吸水性ポリマーを添加し、油圧ショベルで撹拌しているため、撹拌が不十分となり、均質な造粒物を得ることができない可能性が高い。
また、特許文献1には、吸水性ポリマーとして、イオン性吸水性ポリマー、中性吸水性ポリマーを使用しても良いと記載されているが、その添加量は記載されていない。
特許文献1には、硬化促進剤(急結促進剤)1~5kgを対象物1m
3
に対して添加すると記載されているが、例示されるアルミン酸カルシウムは急結性が高く、油圧ショベルに付着するとコンクリート等が除去しづらくなる。アルミン酸ナトリウムは劇物に指定されており取り扱いが危険である。更に、硬化促進剤(急結促進剤)(アルミン酸ナトリウムなど)を使用すると、短時間でセメント等が硬化する為、短時間で成形する必要があり、均質な品質の造粒物を作ることが難しくなる。
【0007】
特許文献2の技術によると、水溶性袋に吸水性高分子体を封入して残コンに投入した場合、残コン全体に均一に吸水性高分子体を分散させることが難しく、水溶性袋を投入した残コンの水分に対し、部分的に大量の吸水性高分子体が投入されることになる。吸水性高分子体は吸水すると膨潤するが、少量の水を大量の吸水性高分子体で取り合った場合、複数の吸水性高分子体の粒子自体が大きなゴム状の塊を形成してしまい、撹拌しても残コン全体に均一に混合することが困難となってしまう。
また、特許文献2では、アジテータ車(重力式ミキサー)によって残コンと吸水性高分子体とを撹拌しているため、この点においても残コンと吸水性高分子体の撹拌が不十分となる。また、アジテータ車のドラムは入口と出口が同じ上部の開放口だけになるため、新たなコンクリート製造時に、前の処理で用いた薬剤がコンタミするおそれがある。また、残コンは廃棄物であること、コンクリートの配合は一律ではなく目標とする強度や流動性に応じて変化させることから、性状は一定ではない。水溶性袋単位での吸水性高分子体の添加は、吸水性高分子体の過不足を調整することが困難であり、得られる処理物の品質が一定にならない課題を抱えている。
【0008】
本発明は、コンクリート等のセメント含有組成物を有効利用して、良好に造粒された造粒物を安全に製造することができる、セメント含有造粒物の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の〔1〕~〔9〕を提供する。
〔1〕容器及び前記容器内で回転して前記容器に対して相対的に回転運動する撹拌羽根を有する撹拌装置の中に、セメント及び水を含有するセメント含有組成物を入れ、さらに前記撹拌装置の中に吸水性樹脂を入れかつ硬化促進剤(急結促進剤)は入れずに、前記撹拌羽根を回転させて前記セメント含有組成物及び前記吸水性樹脂を撹拌させてセメント含有造粒物を得る、セメント含有造粒物の製造方法。
〔2〕前記セメント含有組成物は、コンクリート、モルタル、及びセメントスラリーからなる群から選択される1種又は2種以上である、上記〔1〕に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
〔3〕前記コンクリートは、コンクリート製造工場で排出される脱水ケーキであるか、又は使用されずに残ったコンクリートである、上記〔2〕に記載のセメント含有造粒物の製造方法。
〔4〕前記撹拌装置の中に、前記吸水性樹脂を包装体に収納することなくそのまま入れる、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のセメント含有造粒物の製造方法。
〔5〕前記セメント含有組成物の固形分100質量部に対する前記吸水性樹脂の添加量は0.3質量部以上である、上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のセメント含有造粒物の製造方法。
〔6〕前記撹拌装置は、強制二軸型ミキサー又はパン型ミキサーである、上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のセメント含有造粒物の製造方法。
〔7〕前記セメント含有造粒物の粒径は30mm以下である、上記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載のセメント含有造粒物の製造方法。
〔8〕前記吸水性樹脂はポリ(メタ)アクリル酸系重合体である、上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のセメント含有造粒物の製造方法。
〔9〕前記セメント含有組成物を前記撹拌装置に入れ、さらに前記撹拌羽根を回転させた後に、前記吸水性樹脂を入れる、上記〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のセメント含有造粒物の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コンクリート等のセメント含有組成物を有効利用して、良好に造粒された造粒物を安全に製造することができる、セメント含有造粒物の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
栗田工業株式会社
排水処理方法
7日前
栗田工業株式会社
超純水製造装置
1か月前
栗田工業株式会社
冷却塔システム
13日前
栗田工業株式会社
逆浸透膜処理方法
6日前
栗田工業株式会社
逆浸透膜処理方法
6日前
栗田工業株式会社
製紙工程用洗浄剤
13日前
栗田工業株式会社
乾燥畜糞の製造方法
26日前
栗田工業株式会社
マクロスティッキー処理剤
13日前
栗田工業株式会社
セメント含有造粒物の製造方法
1か月前
栗田工業株式会社
ベルトコンベアの発停感知方法
1か月前
栗田工業株式会社
排ガス処理設備排水の処理装置
28日前
栗田工業株式会社
酸性ガス処理剤及び酸性ガス処理方法
6日前
栗田工業株式会社
密閉冷却水系のpH制御方法及び装置
20日前
栗田工業株式会社
純水製造システムおよび純水製造方法
26日前
栗田工業株式会社
排水負荷の推定方法および排水処理方法
7日前
栗田工業株式会社
冷却塔の状態評価方法および冷却塔システム
1か月前
栗田工業株式会社
紙製造におけるマクロスティッキー量の推定方法
13日前
栗田工業株式会社
有機物含有水の処理方法および有機物含有水処理装置
5日前
栗田工業株式会社
逆浸透膜におけるバイオファウリングを抑制する方法
19日前
栗田工業株式会社
過酸化水素濃度測定システム及び過酸化水素濃度測定方法
5日前
栗田工業株式会社
ベルトプレス脱水機の脱水ケーキの含水率予測方法及び汚泥の脱水処理方法
1か月前
栗田工業株式会社
純水製造システムおよび純水製造方法
23日前
栗田工業株式会社
酸性化合物による腐食又は汚れを低減または防止する方法
15日前
個人
杭切断装置
4か月前
株式会社トクヤマ
脱泡槽
11か月前
峰岸株式会社
ドリルビット
20日前
株式会社大林組
形成方法
6か月前
株式会社丸高工業
湿式穿孔工具
6日前
株式会社大林組
形成方法
1か月前
マックストン株式会社
パネル用型枠
9か月前
ジャパンライフ株式会社
段差形成治具
3か月前
株式会社大林組
構造物形成方法
4か月前
太平洋マテリアル株式会社
モルタル調製方法
5か月前
株式会社コンセック
ワイヤーソー装置
2か月前
株式会社大林組
形成方法及び形成装置
13日前
株式会社エアテックジャパン
粗面加工工具
4か月前
続きを見る
他の特許を見る