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公開番号
2024180026
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023099433
出願日
2023-06-16
発明の名称
電気化学セルおよび電気化学セルスタック
出願人
東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C25B
9/63 20210101AFI20241219BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】リーク電流を低減することができるとともに圧力損失を低減することができる電気化学セルを提供する。
【解決手段】実施の形態による電気化学セルの電極板外枠および流路板外枠は、それぞれ積層方向に連通したアノード入口連通孔およびアノード出口連通孔を有している。流路板外枠は、アノード入口連通孔とアノード流路とを連通するアノード入口流路と、アノード出口連通孔とアノード流路とを連通するアノード出口流路と、を有している。アノード入口流路およびアノード出口流路は、アノード入口流路およびアノード出口流路に同一流体を同一流量で流した場合にアノード入口流路の圧力損失がアノード出口流路の圧力損失よりも大きくなるように形成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
電極板本体と、電極板本体の外側に配置された電極板外枠と、を含む電極板と、
前記電極板に積層された流路板であって、流路板本体と、流路板本体の外側に配置された流路板外枠と、を含む流路板と、を備え、
前記電極板本体は、隔膜と、前記隔膜の一方の主面に配置されたアノード電極と、前記隔膜の他方の主面に配置されたカソード電極と、を含み、
前記流路板本体は、前記アノード電極に供給されるアノード流体が流通するアノード流路と、前記カソード電極に供給されるカソード流体が流通するカソード流路と、を含み、
前記電極板外枠および前記流路板外枠は、それぞれ積層方向に連通したアノード入口連通孔およびアノード出口連通孔を有し、
前記流路板外枠は、前記アノード入口連通孔と前記アノード流路とを連通するアノード入口流路と、前記アノード出口連通孔と前記アノード流路とを連通するアノード出口流路と、を有し、
前記アノード入口流路および前記アノード出口流路は、前記アノード入口流路および前記アノード出口流路に同一流体を同一流量で流した場合に前記アノード入口流路の圧力損失が前記アノード出口流路の圧力損失よりも大きくなるように形成されている、
電気化学セル。
続きを表示(約 600 文字)
【請求項2】
前記アノード入口流路の流路長は、前記アノード出口流路の流路長よりも長い、
請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項3】
前記アノード入口流路は、サーペンタイン型流路であり、
前記アノード出口流路は、平行流型流路である、
請求項1または2に記載の電気化学セル。
【請求項4】
前記アノード入口流路の流路断面積は、前記アノード出口流路の流路断面積よりも小さい、
請求項1または2に記載の電気化学セル。
【請求項5】
前記アノード入口流路は、凹状に形成されたアノード入口流路溝を含み、
前記アノード出口流路は、凹状に形成されたアノード出口流路溝を含み、
前記アノード入口流路溝の深さは、前記アノード出口流路溝の深さよりも浅い、
請求項4に記載の電気化学セル。
【請求項6】
前記アノード入口流路は、1つのアノード入口流路凹部で構成され、
前記アノード出口流路は、1つのアノード出口流路凹部で構成され、
前記アノード入口流路凹部の最小流路長が、前記アノード出口流路凹部の最小流路長よりも長い、
請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項7】
互いに積層された請求項1または2に記載の複数の電気化学セルを備えた、電気化学セルスタック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、電気化学セルおよび電気化学セルスタックに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
電気化学セルは、電解質膜等の隔膜を挟んで配置されたアノード電極およびカソード電極を含む電極板と、電極板に隣接した流路板と、を備えている。電気化学セルを積層することにより、電極板と流路板が交互に積層された電気化学セルスタックが構成される。流路板は、導電性の物質で構成されているため、複数の電極板が電気的に直列に接続されている。流路板は、アノード流体を流すためのアノード流路と、カソード流体を流すためのカソード流路と、を有しており、アノード流路がアノード電極に対向し、カソード流路がカソード電極に対向している。
【0003】
電気化学反応を発生させる際には、アノード電極およびカソード電極の少なくとも一方に、液体、気体または液体と気体の混合体である流体が供給される。この状態で、アノード電極とカソード電極の間に外部から電位差を付与して電流を流すと、イオン化した物質が隔膜を通過し、電気化学反応を発生させることができる。アノード電極およびカソード電極からは、液体、気体または液体と気体の混合体である流体がそれぞれ排出される。
【0004】
このような電気化学セルは、例えば、水電解または二酸化炭素電解に用いられる。水電解では、アノード電極に水(H
2
O)が供給され、カソード電極から水素(H
2
)が取り出される。二酸化炭素電解では、アノード電極に水(H
2
O)が供給され、カソード電極に二酸化炭素ガス(CO
2
)が供給される。カソード電極から一酸化炭素ガス(CO)が取り出される。アノード流体またはカソード流体には、電気化学反応を促進する目的で、反応に必要な液体に少量のイオン性物質を溶解させた電解質溶液が用いられる場合もある。
【0005】
ところで、アノード流体またはカソード流体(以下、アノード流体等と記す)が主に液体である場合、アノード流体等は導電率を有している。例えば、アノード流体等に純水を用いても不純物が混入するため、アノード流体等の導電率をゼロにすることは困難である。このため、異なる流路板の間でアノード流体等を通って電流が流れ得る。この場合、電気化学反応のために使用すべき電流の一部がリーク電流として消費される。アノード流体等に電解質溶液を用いる場合には、導電率が更に増大し、リーク電流も増大し得る。アノード流体等が主に気体であっても、含有されている物質の一部が凝縮して構造物の壁面等に付着した場合には、同様にリーク電流が発生し得る。
【0006】
アノード電極およびカソード電極の外側には電極板外枠が配置されるとともに、アノード流路およびカソード流路の外側には流路板外枠が配置されている。電極板外枠および流路板外枠には、電気化学セルの外部からアノード流体を供給するための連通孔と、カソード流体を供給するための連通孔が設けられている。連通孔からそれぞれ供給されたアノード流体およびカソード流体は、流路板外枠に形成された流路を通って、アノード流路およびカソード流路にそれぞれ供給される。また、電極板外枠および流路板外枠には、電気化学セルから外部にアノード流体を排出するための連通孔と、カソード流体を排出するための連通孔も設けられている。
【0007】
電極板外枠の少なくとも一部および流路板外枠の少なくとも一部は、電気絶縁性の材料で構成されている。このことにより、電極板外枠および流路板外枠は、アノード流体等から電気的に絶縁されている。このため、アノード流体等を流れるリーク電流を低減することができる。
【0008】
しかしながら、電極板外枠および流路板外枠をアノード流体等から電気的に絶縁したとしても、アノード流体等として液体の水(H
2
O)または電解質溶液を用いる場合には、その液体の導電率に応じて液体内を流れるリーク電流が依然として発生し得る。
【0009】
一方、アノード流体等の圧力損失の問題もある。より具体的には、アノード流体等の流路の周囲には、シール部が設けられており、アノード流体等が外部に流出することを防止している。しかしながら、圧力損失が増大すると、シール部から外部に流出する可能性が考えられる。また、電極板に供給されるアノード流体等の圧力が増大すると、電気化学セルの寿命が短くなるという問題も考えられる。また、セル流体を電極板に供給するためのポンプまたはファンなどの補機の動力が増大するという問題も考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特許第6385788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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