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公開番号2024176792
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095596
出願日2023-06-09
発明の名称穿孔装薬ナビゲーション装置及び穿孔装薬ナビゲーション方法
出願人マック株式会社
代理人弁理士法人永井国際特許事務所
主分類E21B 44/00 20060101AFI20241212BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】
岩盤強度に応じて柔軟に、かつ適確に穿孔位置、火薬の装薬量を設定できる穿孔ナビゲーション装置及び穿孔装薬ナビゲーション方法を提供する。
【解決手段】
穿孔機と、前記穿孔機の位置及び姿勢を変更可能な穿孔装置を用いて、切羽への穿孔作業を支援する穿孔ナビゲーション装置を使用して穿孔を行う方法であって、当該切羽における穿孔エネルギー値に基づく複数の穿孔対象についての、岩盤強度のコンター図作成処理手段からの当該切羽の岩盤強度のコンター図情報を、当該切羽のナビゲーション操作画面上に重ね合わせて表示するとともに、オペレータは、当該切羽における、残りの穿孔領域の少なくとも一部の複数の穿孔位置についての穿孔に際し、前記コンター図情報を参照して穿孔装薬作業を行う。
【選択図】図6

特許請求の範囲【請求項1】
穿孔機と、前記穿孔機の位置及び姿勢を変更可能な穿孔装置を用いて行われる、切羽への穿孔作業を支援する穿孔装薬ナビゲーション装置であって、
前記穿孔装置に対して設けられた、穿孔に要する穿孔エネルギー値の穿孔エネルギー要素取得手段と、
前記穿孔エネルギー要素取得手段から取得した要素情報に基づき穿孔エネルギー値を演算する穿孔エネルギー値の演算処理手段と、
当該穿孔位置における、前記穿孔エネルギー値の演算処理手段からの前記穿孔エネルギー値に基づく当該岩盤強度の岩盤強度演算処理手段と、
当該切羽のナビゲーション操作画面とを備え、
前記穿孔エネルギー値に基づく穿孔対象の前記岩盤強度のコンター図作成処理手段が設けられ、
当該切羽における穿孔エネルギー値に基づく一つ又は複数の穿孔対象についての、前記岩盤強度のコンター図作成処理手段からの当該切羽の岩盤強度のコンター図情報が、
前記当該切羽のナビゲーション操作画面上に重ね合わせて表示する表示手段を有している、
ことを特徴とする穿孔装薬ナビゲーション装置。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記穿孔エネルギー値の演算処理手段が、打撃エネルギー、打撃数、穿孔速度、孔断面積、ビット着岩面伝達効率及びロッド伝達効率を含む情報を演算処理するものである請求項1記載の穿孔装薬ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記ナビゲーション操作画面が、前記当該切羽における前記穿孔エネルギー値に基づく適正装薬量を表示するものである請求項1記載の穿孔装薬ナビゲーション装置。
【請求項4】
前記ナビゲーション操作画面が、当該切羽における穿孔エネルギー値に基づいて、計画穿孔位置を前記ナビゲーション操作画面に表示するものである請求項1記載の穿孔装薬ナビゲーション装置。
【請求項5】
穿孔機と、前記穿孔機の位置及び姿勢を変更可能な穿孔装置を用いて、切羽への穿孔作業を支援する穿孔ナビゲーション装置を使用して穿孔を行う方法であって、
前記穿孔ナビゲーション装置は、
前記穿孔装置に対して設けられた、穿孔に要する穿孔エネルギー値の穿孔エネルギー要素取得手段と、
前記穿孔エネルギー要素取得手段から取得した要素情報に基づき穿孔エネルギー値を演算する穿孔エネルギー値の演算処理手段と、
当該穿孔位置における、前記穿孔エネルギー値の演算処理手段からの前記穿孔エネルギー値に基づく当該岩盤強度の岩盤強度演算処理手段と、
当該切羽のナビゲーション操作画面と、
前記穿孔エネルギー値に基づく穿孔対象の前記岩盤強度のコンター図作成処理手段と、を備え、
当該切羽における穿孔エネルギー値に基づく複数の穿孔対象についての、前記岩盤強度のコンター図作成処理手段からの当該切羽の岩盤強度のコンター図情報を、前記当該切羽のナビゲーション操作画面上に重ね合わせて表示するとともに、
オペレータは、当該切羽における、残りの穿孔領域の少なくとも一部の複数の穿孔位置についての穿孔に際し、前記コンター図情報を参照して穿孔作業を行う、
ことを特徴とする穿孔装薬ナビゲーション方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、穿孔装薬ナビゲーション装置及び穿孔装薬ナビゲーション方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
発破工法においては、一般に火薬の装薬量の適正化が問題となっており、適正な装薬量により発破を行うことは余掘りの低減にも効果を有する。また、トンネルの品質を確保しながら安全に施工するには、切羽前方の地質を適切に評価しながら掘削を進めることが重要となる。
従来、穿孔ナビゲーション装置としては、移動可能な台車と、穿孔機と、穿孔機の位置及び姿勢を変更可能とするブーム等を備えた掘削装置の適用を支援するものがある。
【0003】
また、切羽における穿孔位置および角度を、より適切にオペレータに知らしめることを目的とした穿孔ナビゲーション装置(特許文献1)が知られている。この特許文献1に係る発明によると、台車の位置、姿勢、及び向きをトータルステーションTSによる測量により計測し、さらにブーム駆動部に設けられた角度センサ及び距離センサからの情報を加えて、穿孔機の位置及び姿勢を取得することが開示されている。
【0004】
さらに、切羽の岩盤強度を取得する岩盤強度取得部で得られた強度から、対象となっている切羽の岩盤強度を推定する現在強度推定部、穿孔機の位置及び姿勢から予測される装薬孔の位置を算出する装薬孔位置算出部等を備える穿孔ナビゲーション装置(特許文献2)が知られている。
しかしながら、特許文献2における切羽の岩盤強度の推定は、1つ前の穿孔切羽の岩盤強度から現在穿孔対象となっている切羽の岩盤の強度を推定するものであり、岩盤強度の場所による変化が大きい場合には1つ前の切羽での岩盤強度との差が大きい場合があり、精度的に問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6345991号公報
特許第6352684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の技術においては、穿孔データ等に基づいてコンター図が作成される場合でも、穿孔を行いながら、得られる穿孔エネルギー、岩盤強度のデータ、適正な装薬量を随時ナビゲーション画面にリアルタイム表示するものではなかった。
また、穿孔位置等の穿孔条件の決定には岩盤強度は考慮されないか、されたとしても1つ前の切羽において取得された前切羽穿孔時の岩盤強度から推定するものであった。
実際に穿孔している切羽の岩盤状態は、前工程における切羽の岩盤状態とは異なる。特に岩盤強度の連続性が低い場合には、前作業時に取得された岩盤強度からの推定値は、実際のものとはかけ離れたものとなる可能性がある。このような状況下では、必要な装薬量、適切な穿孔位置を決定することは期待しにくい。
また、実際に作業している切羽の強度等を即応して把握していないので、岩盤の脆弱部を早期に発見することが難しく、安全上問題があった。
【0007】
したがって、本発明の主たる課題は、岩盤強度に応じて柔軟に、かつ適確に穿孔位置を設定できる穿孔装薬ナビゲーション装置及び穿孔装薬ナビゲーション方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の態様は下記のとおりである。
(第1の態様)
穿孔機と、前記穿孔機の位置及び姿勢を変更可能な穿孔装置を用いて行われる、切羽への穿孔作業を支援する穿孔装薬ナビゲーション装置であって、
前記穿孔装置に対して設けられた、穿孔に要する穿孔エネルギー値の穿孔エネルギー要素取得手段と、
前記穿孔エネルギー要素取得手段から取得した要素情報に基づき穿孔エネルギー値を演算する穿孔エネルギー値の演算処理手段と、
当該穿孔位置における、前記穿孔エネルギー値の演算処理手段からの前記穿孔エネルギー値に基づく当該岩盤強度の岩盤強度演算処理手段と、
当該切羽のナビゲーション操作画面とを備え、
前記穿孔エネルギー値に基づく穿孔対象の前記岩盤強度のコンター図作成処理手段が設けられ、
当該切羽における穿孔エネルギー値に基づく一つ又は複数の穿孔対象についての、前記岩盤強度のコンター図作成処理手段からの当該切羽の岩盤強度のコンター図情報が、
前記当該切羽のナビゲーション操作画面上に重ね合わせて表示する表示手段を有している、
ことを特徴とする穿孔装薬ナビゲーション装置。
【0009】
(第2の態様)
穿孔機と、前記穿孔機の位置及び姿勢を変更可能な穿孔装置を用いて、切羽への穿孔装薬作業を支援する穿孔装薬ナビゲーション装置を使用して穿孔を行う方法であって、
前記穿孔装薬ナビゲーション装置は、
前記穿孔装置に対して設けられた、穿孔に要する穿孔エネルギー値の穿孔エネルギー要素取得手段と、
前記穿孔エネルギー要素取得手段から取得した要素情報に基づき穿孔エネルギー値を演算する穿孔エネルギー値の演算処理手段と、
当該穿孔位置における、前記穿孔エネルギー値の演算処理手段からの前記穿孔エネルギー値に基づく当該岩盤強度の岩盤強度演算処理手段と、
当該切羽のナビゲーション操作画面と、
前記穿孔エネルギー値に基づく穿孔対象の前記岩盤強度のコンター図作成処理手段と、を備え、
当該切羽における穿孔エネルギー値に基づく複数の穿孔対象についての、前記岩盤強度のコンター図作成処理手段からの当該切羽の岩盤強度のコンター図情報を、前記当該切羽のナビゲーション操作画面上に重ね合わせて表示するとともに、
オペレータは、当該切羽における、残りの穿孔領域の少なくとも一部の複数の穿孔位置についての穿孔に際し、前記コンター図情報を参照して穿孔作業を行う、
ことを特徴とする穿孔ナビゲーション方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、穿孔エネルギー値に基づいた穿孔対象の岩盤強度のコンター図のリアルタイム表示を、ナビゲーション操作画面11に重ね合わせ、穿孔作業を行うことが可能となる。これにより、正確で柔軟な施工が可能となり、岩盤強度に応じた装薬量の算出、岩盤強度に応じた穿孔位置の選択など、効率的な穿孔が可能となる。また、岩盤脆弱部を早期に発見することが可能となり、落盤などによる災害の防止効果も向上する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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