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公開番号
2024176374
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023094864
出願日
2023-06-08
発明の名称
半導体装置
出願人
株式会社デンソー
,
トヨタ自動車株式会社
,
株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人
弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類
H01L
23/373 20060101AFI20241212BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】半導体素子をグラファイトに搭載して放熱を行う半導体装置において、熱抵抗を低下させる。
【解決手段】チップ状の半導体素子10と、半導体装置が配置される一面31を有し、該一面に沿う一方向をc軸方向とする異方性グラファイト30と、を備え、第1接合層20を介して異方性グラファイト30の一面31上に半導体素子10を接合する。また、異方性グラファイト30を挟んで半導体素子10と反対側にセラミック基板70を配置する。そして、異方性グラファイト30とセラミック基板70との間に、金属製の板状部材で構成された金属板50を配置する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体装置であって、
チップ状の半導体素子(10)と、
前記半導体素子が配置される一面(31)を有し、該一面に沿う一方向をc軸方向とする異方性グラファイト(30)と、
前記異方性グラファイトの前記一面上に前記半導体素子を接合する第1接合層(20)と、
前記異方性グラファイトを挟んで前記半導体素子と反対側に配置され、前記異方性グラファイトを絶縁する板状の絶縁性部材(70)と、
前記異方性グラファイトと前記絶縁性部材との間に配置された金属製の板状部材で構成された金属板(50)と、
前記異方性グラファイトと前記金属板とを接合する第2接合層(40)と、
前記金属板と前記絶縁性部材とを接合する第3接合層(60)と、を有している半導体装置。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記金属板の厚みは、0.2mm以上かつ3.0mm以下とされている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記金属板の厚みは、1.0mm以上かつ2.0mm以下とされている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記金属板の厚みは、1.5±0.1mmとされている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記金属板は、前記絶縁性部材よりも熱伝導率が高い金属材料で構成されている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記金属板を第1金属板(50)として、
前記異方性グラファイトの前記一面の上に配置された第2金属板(90)と、
前記第2金属板を前記異方性グラファイトと接合させる第4接合層(100)と、を有し、
前記半導体素子は、前記第2金属板の上に前記第1接合層を介して接合されている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記異方性グラファイトのうち前記一面の法線方向に沿う側面(32)のうち少なくとも該異方性グラファイトにおけるc軸に沿う面を覆う被覆金属板(110)と、
前記被覆金属板を前記異方性グラファイトと接合させる側面接合層(120)と、を有している、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の半導体装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体素子を異方性グラファイトに搭載して放熱を行う半導体装置に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、半導体素子を異方性グラファイト複合体に搭載した半導体パッケージが提案されている。異方性グラファイト複合体は、四角形板状の異方性グラファイトと接合用の金属層と絶縁性の無機材質層を複合化することで構成されている。板状の異方性グラファイトの上に半導体素子が接合され、異方性グラファイトに対して半導体素子と反対側に無機材質層を配置することで絶縁性を確保しつつ、無機材質層に冷却器を接合することで半導体パッケージを構成している。異方性グラファイトと無機材質層との間は、めっきもしくは金属系ろう材で構成される8μm~50μm程度の薄い金属層で接合されている。
【0003】
このような構造において、異方性グラファイトの表面における一辺およびそれに直交する他の辺それぞれに沿う方向をX軸とY軸とし、X軸およびY軸に直交する異方性グラファイトの厚み方向をZ軸としている。そして、異方性グラファイトの結晶配向をZ軸方向としている。また、四角形チップ状の半導体素子の一辺をX軸方向に向け、それに直交する他の辺をY軸方向に向けて、半導体素子を異方性グラファイト表面上に配置することで、放熱性を高くしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-100006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の半導体パッケージでは、異方性グラファイトの結晶配向をZ軸方向に向けているが、X軸方向とZ軸方向への熱伝導は良好に行われるものの、Y軸方向への熱伝導が良好に行えない。そして、異方性グラファイトと無機材質層との間を薄い金属層で接合しただけの構造では、異方性グラファイト内においてY軸方向へ熱を伝える効果が低く、半導体素子が発した熱を逃がすことができない。このため、半導体パッケージの熱抵抗を下げることができない。
【0006】
本開示は、半導体素子をグラファイトに搭載して放熱を行う半導体装置において、熱抵抗を低下させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つの観点における半導体装置は、
チップ状の半導体素子(10)と、
前記半導体装置が配置される一面(31)を有し、該一面に沿う一方向をc軸方向とする異方性グラファイト(30)と、
前記異方性グラファイトの前記一面上に前記半導体素子を接合する第1接合層(20)と、
前記異方性グラファイトを挟んで前記半導体素子と反対側に配置され、前記異方性グラファイトを絶縁する板状の絶縁性部材(70)と、
前記異方性グラファイトと前記絶縁性部材との間に配置された金属製の板状部材で構成された金属板(50)と、
前記異方性グラファイトと前記金属板とを接合する第2接合層(40)と、
前記金属板と前記絶縁性部材とを接合する第3接合層(60)と、を有している。
【0008】
このように、異方性グラファイトと絶縁性部材との間に金属板を備えるようにしている。これにより、金属板を経由して異方性グラファイトにおける外縁側に熱を伝えることができる。したがって、半導体装置の熱抵抗を下げることが可能となる。
【0009】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態にかかる半導体装置の断面図である。
図1に示す半導体装置の斜視図である。
参考構造として示した半導体装置の断面図である。
図3に示す参考構造の半導体装置における熱の伝わり方のシミュレーション結果を示した図である。
図1に示す第1実施形態の半導体装置における熱の伝わり方のシミュレーション結果を示した図である。
金属板の厚さと半導体装置の熱抵抗[℃/W]との関係を示した図である。
第2実施形態にかかる半導体装置の断面図である。
第3実施形態にかかる半導体装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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