TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024176117
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023094379
出願日
2023-06-07
発明の名称
高エネルギー効率・高清浄環境システム
出願人
個人
,
シーズテック株式会社
,
株式会社石橋建築事務所
,
飛栄建設株式会社
,
有限会社近代設備設計事務所
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A01G
18/69 20180101AFI20241212BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】クローズドエアシステムとしてのCO
2
プッシュプル農業システムの要素技術を確立することができる高エネルギー効率・高清浄環境システムを提供する。
【解決手段】ガス交換ユニットと、ファンフィルターユニットとを備え、前記ガス交換ユニットは、外界との間で気流としてのガス交換のない孤立閉鎖系を構成する部屋または閉空間の気体と、前記外界の気体との間の少なくとも一部に配置され、前記部屋または閉空間の気体と前記外界の気体との濃度勾配によって気体分子を交換しダスト微粒子を実質的に通さないガス交換膜を有し、前記ファンフィルターユニットは、前記部屋または閉空間に配置され、前記部屋または閉空間の浮遊粒子数、ガス分子濃度、内外出入熱流の3つのパラメータに対し、前記3つのパラメータに内在または付随する拡散過程を制御して、前記部屋または閉空間にて人類への有用生物を育てる、高エネルギー効率・高清浄環境システム。
【選択図】図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
ガス交換ユニットと、ファンフィルターユニットとを備え、
前記ガス交換ユニットは、外界との間で気流としてのガス交換のない孤立閉鎖系を構成する部屋または閉空間の気体と、前記外界の気体との間の少なくとも一部に配置され、前記部屋または閉空間の気体と前記外界の気体との濃度勾配によって気体分子を交換しダスト微粒子を実質的に通さないガス交換膜を有し、
前記ファンフィルターユニットは、前記部屋または閉空間に配置され、
前記部屋または閉空間の浮遊粒子数、ガス分子濃度、内外出入熱流の3つのパラメータに対し、前記3つのパラメータに内在または付随する拡散過程を制御して、前記部屋または閉空間にて人類への有用生物を育てる、高エネルギー効率・高清浄環境システム。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記部屋または閉空間の体積をV、前記ガス交換膜における着目する気体のガス分子拡散係数をD
i
、(i=1,..N)、前記ガス交換膜の厚みをLとした時、上記体積Vと前記ガス交換膜の面積Aとを、{(V/A)/(D/L)}でスケーリングさせて設計が行われ、
前記部屋または閉空間における着目する気体の消費または発生消費レートをBi、前記外界と平衡状態にあり前記部屋または閉空間で当該着目する気体の消費または発生の無いときの当該着目する気体の体積をV
i
、前記部屋または閉空間内における当該着目する気体の目標濃度をη
i
としたとき、前記ガス交換膜の面積Aが下記の式(3)を満足するように設定される、請求項1に記載の高エネルギー効率・高清浄環境システム。
TIFF
2024176117000077.tif
17
170
【請求項3】
複数のガス交換ユニットと、複数のファンフィルターユニットとを備え、
前記複数のガス交換ユニットは、外界との間で気流としてのガス交換のない孤立閉鎖系を構成する複数の部屋または閉空間の気体と、前記外界の気体との間の少なくとも一部に配置され、前記複数の部屋または閉空間の気体と前記外界の気体との濃度勾配によって気体分子を交換しダスト微粒子を実質的に通さない複数の第1のガス交換膜を有し、
前記複数のファンフィルターユニットは、前記複数の部屋または閉空間に配置され、
CO
2
を排出する生物種(CO
2
-pusher)が存在する前記複数の部屋または閉空間内の空気と、CO
2
を吸収する生物種(CO
2
-puller)が存在する前記複数の部屋または閉空間内の空気とが、前記複数の部屋または閉空間の気体と前記外界の気体との濃度勾配によって気体分子を交換しダスト微粒子を実質的に通さない少なくとも1つの第2のガス交換膜を介して隣接しており、
前記複数の部屋または閉空間の浮遊粒子数、ガス分子濃度、内外出入熱流の3つのパラメータに対し、前記3つのパラメータに内在または付随する拡散過程を制御して、前記複数の部屋または閉空間にて人類への有用生物を育てる、高エネルギー効率・高清浄環境システム。
【請求項4】
前記部屋または閉空間の内部気体を前記ガス交換膜の表面に沿う第1方向に流す送風機と、前記外界の気体を前記ガス交換膜の表面に沿う第2方向に流す送風機とを有するガス交換ユニットを備え、前記ガス交換ユニットにおいて前記第1方向に流れる気体と前記第2方向に流れる気体とが略反平行である対向流を形成し、着目する気体の当該ガス交換ユニット中の拡散係数をD,気体流方向のガス交換膜長さをl、集積されたガス交換膜の面間隔をd、気体の流速をv、ガス交換膜の厚みをLとした時に、次の式(37)を満たす、請求項1又は3に記載の高エネルギー効率・高清浄環境システム。
TIFF
2024176117000078.tif
13
170
【請求項5】
前記CO
2
-pusherが菌類であり、前記CO
2
-pullerが光合成体である、請求項3に記載の高エネルギー効率・高清浄環境システム。
【請求項6】
前記CO
2
-pusherが動物であり、前記CO
2
-pullerが光合成体である、請求項3に記載の高エネルギー効率・高清浄環境システム。
【請求項7】
前記CO
2
-pusherがヒトであり、前記CO
2
-pullerが光合成体である請求項3に記載の高エネルギー効率・高清浄環境システム。
【請求項8】
前記CO
2
-pullerが光合成体であり、
前記光合成体が存在する部屋または閉空間の壁の少なくとも一部に2次元受光・発電分離型(2DPRCS)太陽光発電が設けられている、請求項3に記載の高エネルギー効率・高清浄環境システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高エネルギー効率・高清浄環境システムに関し、特に居住空間・食物生産をCO
2
の授受によって連結するクローズドエアフローシステムとしての高エネルギー効率・高清浄環境システムに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
現代社会は、SDGsなどの観点から、農薬などを使わずとも無菌環境を実現できるスマート農業を必要としている。スマート農業の進化・発展により、人間の活動、社会生活に限りない恩恵を与えることができる。
【0003】
キノコ栽培においては、i)二酸化炭素(CO
2
)の効果的排出と、ii)キノコの病害菌からの守りが重要課題となっており、この2つの独立した要請を両立できるスマート農業技術開発が必要とされている(即ち、ここではCO
2
はpush outすべきものである)。
【0004】
他方、施設園芸においては二酸化炭素の施用によって収量が大幅に向上する(即ち、ここではCO
2
はpull inすべきものである)ことが広く知られているが、このCO
2
は灯油燃焼方式、LPG燃焼方式、液化炭酸ガス方式等で供給されており、必ずしも環境にやさしいサステナブルなものとは言い難い。即ち、二酸化炭素の発生を逆手に取る意欲的な取り組みも必ずしもゼロエミッションにはつながっていない。
【0005】
本発明者は、クローズドエアシステムによる清浄環境を実現しており(特許文献1~3)、今回これを農業分野に応用することで、殺菌や除菌などの防除の必要性を限りなく小さくすることにより、農薬などの使用を極力避け、かつ、酸素・二酸化炭素のガス交換により、キノコなどの菌類にとっての過剰な二酸化炭素を排出するとともに、この二酸化炭素を野菜や果実栽培室に供給するシステムを構築し、その結果二酸化炭素のプッシュプル環境技術という新たなソリューションを提案する。これにより、これまで農業とは相いれなかった大都市はもとより、海中(深海)や宇宙空間での農業へと展開することが可能となる。本発明のクローズドエアシステムは閉空間との相性が良いので、近年問題となっている空き家やいわゆるシャッター街における空室などの有効利用を通じて、地域の活性化へとつなげることができる。
【0006】
特に、近年キノコ栽培も盛んになっているが、十分な注意を払わないと死亡事故が発生する事案が報告されている(非特許文献1)。特に、カナダとタイにおけるキノコ栽培工場での死亡事例は、掛かる事故が先進国か否かによらず発生し得る危険な状況であり、ニーズは極めて大きいことを示している。
【0007】
バイオマス産業推進においては、焼却炉より発生する二酸化炭素を利用したハウス野菜の成長促進の現状や課題に関し意見交換を行った。発生する二酸化炭素量の桁のレベルで差があるため、ゼロエミッションに向けた安定したシステム動作はまだ道遠しである。
有機農業や無農薬農業は得てして“草ぼうぼう”となってしまうなど理想と現実のギャップをはじめ)農業が抱える課題がある。農薬をできるだけ使わないことの必要性と同時にその困難さが存在する。また、ヒトの食料資源として動植物を育てる観点からすると、上記の植物に関するもの(農業)に加えて、動物に関しても大きな課題が存在する。例えば、家禽類における鳥インフルエンザの発生時においては、有効な撲滅法は、発生地点の5~10km範囲のニワトリ等を直ちに摘発淘汰することであるとされている(非特許文献2)。これは経済的な負担という観点のみならず、生命の尊厳を守るという観点から、人間への悪影響を未然に防ぐためとはいえ、大いなる悲劇であるといわざるを得ない。同様のことは、例えば、口蹄疫の発生時における豚や牛に関する対応においても課題として挙げられる。口蹄疫は、感染動物の全て組織、分泌物、糞便が感染源となり、病原体が付着した塵により空気感染もする。水疱が破裂した際に出たウイルスや糞便中のウイルスが塵と共に風に乗るなどして陸上では65km、海上では250km以上移動することもあるとされている(非特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
米国特許第10677483号明細書
国際公開第2014/0084086号
特許第6292563号公報
【非特許文献】
【0009】
Bangkok Post,PRASIT TANGPRASERT,2021年7月11日,インターネット<https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2146967/3-founddead-in-mushroom-cultivation-nursery>
鳥インフルエンザ、2023年5月27日,インターネット<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B3%A5%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B6>
口蹄疫、2023年5月27日,インターネット<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A3%E8%B9%84%E7%96%AB>
温度と光合成、2023年4月28日,インターネット<http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab-www/hikosaka_lab/hikosaka/temp-short.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
この発明が解決しようとする課題は、高効率のエネルギー・環境一体化システムを実現することである。QOL向上やSDGsの達成、特に、食料の安定した需給を支えるスマート農業を実現するという全人類的目標に向けて、閉空間において、1.(空気中の浮遊粒子数[塵埃・菌数]の制御による)高清浄度、2.([酸素、二酸化炭素など空気中の]ガス分子濃度の制御による)高空気質、及び、3.(室内外出入熱流の制御による)高効率熱マネジメントという3本柱(3項目)の実現を行う。エネルギー・環境システムの高効率化において、まず環境面に関して、旧来の気流による換気に代わる新しい効率的な換気である拡散換気システムを構築し、これに基づいて、クローズドエアシステムとしてのCO
2
プッシュプル農業システムの要素技術を確立することができる空気清浄システムを提供することである。CO
2
発生体の一例としてキノコを選択し、野菜・果実栽培の結合について実行し、試験プラントの動作実証を行う。
クローズドエアシステムとしてのCO
2
プッシュプル農業システムのCO
2
発生体の他の一例として、養鶏や養豚を選択する場合の要素技術を確立することもできる。更に、クローズドエアシステムCO
2
プッシュプル農業システムは、その成り立ちから、スタンドアローンの閉鎖系システムとの相性が良いので、究極の閉鎖空間である宇宙での農業の産業化の一番乗りを果たすための要素技術の同定を行い、狭い国土の日本だからこそ宇宙農業の実現を可能とする画期的な高エネルギー効率・高清浄環境システムを提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
植裁物への水やり装置
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
4日前
井関農機株式会社
作業車両
26日前
井関農機株式会社
コンバイン
4日前
松山株式会社
収穫機
25日前
井関農機株式会社
作業車両
4日前
みのる産業株式会社
移植機
22日前
株式会社大貴
動物用トイレ
25日前
みのる産業株式会社
移植機
22日前
井関農機株式会社
作業車両
4日前
井関農機株式会社
コンバイン
4日前
個人
均平作業用信号変換装置
5日前
個人
害獣生体捕獲狭域収容システム
8日前
個人
マルチシート等の敷設器具
4日前
株式会社竹中工務店
プランター
19日前
三菱マヒンドラ農機株式会社
作業車両
26日前
三菱マヒンドラ農機株式会社
作業車両
25日前
キユーピー株式会社
含水流動状組成物
18日前
株式会社シマノ
釣糸ガイド及び釣竿
4日前
株式会社クボタ
作業車
18日前
株式会社クボタ
収穫機
19日前
株式会社大阪製薬
薬剤揮散具
18日前
株式会社クボタ
作業機
5日前
株式会社クボタ
収穫機
19日前
井関農機株式会社
コンバイン
1か月前
井関農機株式会社
植物工場の生産流通システム
25日前
みのる産業株式会社
苗箱および移植装置
22日前
宇都宮測量株式会社
携帯型鳥獣類除け装置
19日前
株式会社吉野工業所
除虫用餌剤容器
26日前
個人
除草および田植え方法、除草具、田植機
4日前
村田金箔株式会社
ルアー
11日前
株式会社テムザック
農作業装置
4日前
アイエスエンジニアリング株式会社
人工魚礁
11日前
アルスコーポレーション株式会社
電動鋏
4日前
大日本印刷株式会社
植物育成装置
18日前
大日本印刷株式会社
植物育成装置
18日前
続きを見る
他の特許を見る