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公開番号2024171738
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023088913
出願日2023-05-30
発明の名称差圧伝送器
出願人横河電機株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G01L 13/02 20060101AFI20241205BHJP(測定;試験)
要約【課題】シリコンダイアフラムを過大圧から保護しつつ、計測誤差の減少、装置の小型化、および装置の軽量化を図ることができる差圧伝送器を得ること。
【解決手段】差圧伝送器1は、第1の面41aと第1の面41aの裏面となる第2の面41bとを有するシリコンダイアフラム41が中央に形成されたシリコンセンサチップ4と、第1の面41aとの間に第1の空間21aを形成してシリコンセンサチップ4を第1の面41a側から支持する台座3と、シリコンセンサチップ4と台座3とが収容された収容空間21が形成された収容体2と、を備える。収容空間21には、第2の面41bと対向する当接面25cが形成されており、当接面25cは、シリコンダイアフラム41が第2の面41b側に凸となる変形をした場合に第2の面41bに当接する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1の面と前記第1の面の裏面となる第2の面とを有するシリコンダイアフラムが中央部に形成されたシリコンセンサチップと、
前記第1の面との間に第1の空間を形成して前記シリコンセンサチップを前記第1の面側から支持するとともに、前記第1の空間に連通する連通路が形成された台座と、
前記シリコンセンサチップと前記台座とが収容された収容空間が形成された収容体と、を備え、
前記収容空間は、前記シリコンセンサチップおよび前記台座によって前記第1の空間と、前記第2の面との間に形成された第2の空間と、に区画されており、
前記収容体には、前記連通路につながる第1の通路と、前記第2の空間につながる第2の通路と、が形成されており、
前記収容空間には、前記第2の面と対向する当接面が形成されており、
前記当接面は、前記シリコンダイアフラムが前記第2の面側に凸となる変形をした場合に前記第2の面に当接する差圧伝送器。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記収容体には、前記第2の空間の裏側に形成され、前記第2の通路に連通された第3の空間が設けられた、
請求項1に記載の差圧伝送器。
【請求項3】
前記第2の空間と前記第3の空間の間の壁は、外周に沿って形成された薄肉部と、前記薄肉部に囲まれて前記薄肉部よりも前記第2の面に向けて突出した肉厚部と、を有し、
前記当接面は前記肉厚部に形成されている
請求項2に記載の差圧伝送器。
【請求項4】
前記収容空間の壁面のうち前記第2の面と対向する壁面には前記第2の面に向けて突出する突出部が形成され、
前記当接面は前記突出部に形成されている請求項1に記載の差圧伝送器。
【請求項5】
前記第1の面には、前記台座に向けて突出する突起が形成されている請求項1に記載の差圧伝送器。
【請求項6】
前記第1の通路の壁面の一部は、前記収容体の外部からの圧力が印加される第1の受圧ダイアフラムであり、
前記第2の通路の壁面の一部は、前記収容体の外部からの圧力が印加される第2の受圧ダイアフラムである請求項1に記載の差圧伝送器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、差圧伝送器に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
収容体の内部に形成された収容空間に、シリコンダイアフラムが中央部に形成されたシリコンセンサチップが設けられた差圧伝送器がある。シリコンダイアフラムは、第1の面と、第1の面の裏面である第2の面とを有している。収容体の内部に形成された収容空間は、第1の面に接する第1の空間と、第2の面に接する第2の空間とに区画されている。
【0003】
収容体には、第1の受圧ダイアフラムと第2の受圧ダイアフラムの2つの受圧ダイアフラムが形成されている。収容体には、第1の受圧ダイアフラムと第1の空間との間を結ぶ通路と、第2の受圧ダイアフラムと第2の空間とを結ぶ通路とが形成されている。第1の空間、第2の空間、および通路にはオイルが封入されている。第1の受圧ダイアフラムに加えられた圧力が第1の通路を介してシリコンダイアフラムの第1の面に伝えられる。第2の受圧ダイアフラムに加えられた圧力が第2の通路を介してシリコンダイアフラムの第2の面に伝えられる。第1の面と第2の面に加えられた圧力の差によるシリコンダイアフラムに発生する歪に基づいて差圧が計測される。
【0004】
第1の受圧ダイアフラムまたは第2の受圧ダイアフラムに過大な圧力(過大圧)が加えられると、シリコンダイアフラムが破壊されたり、シリコンセンサチップを固定する固定部が破壊されたりしてしまうといった問題が生じる。
【0005】
そこで、第1の通路と第2の通路との間にダイアフラム(センターダイアフラム)を形成し、過大圧からシリコンダイアフラムを保護する差圧伝送器が特許文献1に開示されている。過大圧が加わったときにセンターダイアフラムが変形することで、シリコンダイアフラムに過大圧が加わることが防がれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-194343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
通路間にダイアフラムを形成することで、通路の容積が大きくなり、封入されるオイルの体積も大きくなる。封入されるオイルの体積が大きくなると、温度変化によるオイルの膨脹・収縮を原因として受圧ダイアフラムに変形が生じてヒステリシスとなる。このような温度変動に起因するヒステリシスが第1の受圧ダイアフラムと第2の受圧ダイアフラムとで異なることで、差圧伝送器に計測誤差が生じる場合がある。
【0008】
このような誤差を減らすためには、受圧ダイアフラムの径を大きくする必要があるが、受圧ダイアフラムの径を大きくすると差圧伝送器が大型化し、重量も増してしまう。
【0009】
本発明は、シリコンダイアフラムを過大圧から保護しつつ、計測誤差の減少、装置の小型化、および装置の軽量化を図ることができる差圧伝送器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る差圧伝送器は、第1の面と第1の面の裏面となる第2の面とを有するシリコンダイアフラムが中央部に形成されたシリコンセンサチップと、第1の面との間に第1の空間を形成してシリコンセンサチップを第1の面側から支持するとともに、第1の空間に連通する連通路が形成された台座と、シリコンセンサチップと台座とが収容された収容空間が形成された収容体と、を備え、収容空間は、シリコンセンサチップおよび台座によって第1の空間と、第2の面との間に形成された第2の空間と、に区画されており、収容体には、連通路につながる第1の通路と、第2の空間につながる第2の通路と、が形成されており、収容空間には、第2の面と対向する当接面が形成されており、当接面は、シリコンダイアフラムが第2の面側に凸となる変形をした場合に第2の面に当接する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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