TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024167451
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-04
出願番号
2021160288
出願日
2021-09-30
発明の名称
医療器具およびデリバリーシステム
出願人
テルモ株式会社
代理人
IBC一番町弁理士法人
主分類
A61F
2/966 20130101AFI20241127BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】塞栓物の先端がカテーテルの先端から押し出されるタイミングを術者に容易に判断させることができる医療器具を提供する。
【解決手段】医療器具は、塞栓物10を装填可能な塞栓物装填済みカテーテル20Mと送達用カテーテル30を備える送達用カテーテル組立体に挿入され、塞栓物10を送達用カテーテルを介して生体内へと押し出すための送達用プッシャー40であって、長尺状のプッシャー本体41とハンドル部42を有し、プッシャー本体は塞栓物の先端がカテーテルの先端から押し出されるタイミングを術者に感知させるように構成された感知部44を備える。感知部は塞栓物装填済みカテーテルの止血弁を通過可能に構成され、術者が送達用プッシャーをカテーテルに挿入して前進させるときに、止血弁に対する摺動抵抗が変化する摺動抵抗変化構造をプッシャー本体の外周面に有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
生体内に挿入され留置される塞栓物を装填可能に構成される塞栓物装填済みカテーテルと、生体管腔内に留置された状態で前記塞栓物装填済みカテーテルと接続される送達用カテーテルと、を備える送達用カテーテル組立体に挿入され、
前記塞栓物装填済みカテーテルに装填された前記塞栓物を、前記送達用カテーテルを介して前記生体内へと押し出すための送達用プッシャーであって、
前記送達用カテーテル組立体によって画成される送達用ルーメンに挿入可能で、前記送達用ルーメンに面する外周面を有する長尺状のプッシャー本体と、
前記プッシャー本体の基端から延び前記塞栓物を生体内に送達する際に術者が把持する外周面を有するハンドル部と、を有し、
前記プッシャー本体は、
前記プッシャー本体の先端から延び、前記送達用ルーメンに挿入可能な第1挿入部と、
前記第1挿入部の基端に配置され、前記塞栓物の先端が前記送達用ルーメンの先端から前記生体内に押し出されるタイミングを術者に感知させるように構成された感知部と、
前記感知部の基端から前記プッシャー本体の基端に向かって延び、前記送達用ルーメンに挿入することで前記塞栓物の基端を前記送達用ルーメンの前記先端から前記生体内に押し出すように構成された第2挿入部と、を備え、
前記感知部は、前記塞栓物装填済みカテーテルの基端部に設けられた止血弁を通過可能に構成され、術者が前記送達用プッシャーを前記送達用カテーテル組立体に挿入して前進させるときに、前記止血弁に対する摺動抵抗が変化する摺動抵抗変化構造を、前記プッシャー本体の前記外周面に有する、医療器具。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
生体内に挿入され留置される塞栓物を装填可能に構成される塞栓物装填済みカテーテルを生体管腔内に留置された送達用カテーテルに接続し、前記塞栓物装填済みカテーテルの装填用ルーメンに装填された前記塞栓物を前記送達用カテーテルの送達用ルーメンに移動した後に前記塞栓物装填済みカテーテルが取り外された状態の前記送達用カテーテルに挿入され、
前記送達用カテーテルに収納された前記塞栓物を前記生体内へと押し出すための送達用プッシャーであって、
前記送達用カテーテルの前記送達用ルーメンに挿入可能で、前記送達用ルーメンに面する外周面を有する長尺状のプッシャー本体と、
前記プッシャー本体の基端から延び、前記塞栓物を生体内に送達する際に術者が把持する外周面を有するハンドル部と、を有し、
前記プッシャー本体は、
前記プッシャー本体の先端から延び、前記送達用カテーテルの前記送達用ルーメンに挿入可能な第1挿入部と、
前記挿入部の基端に配置され、前記塞栓物の先端が前記送達用ルーメンの先端から前記生体内に押し出されるタイミングを術者に感知させるように構成された感知部と、
前記感知部の基端から前記プッシャー本体の基端まで延び、前記送達用ルーメンに挿入することで前記塞栓物の基端を前記送達用ルーメンの前記先端から前記生体内に押し出すように構成された第2挿入部と、
を備え、
前記感知部は、前記塞栓物装填済みカテーテルの基端部に設けられた止血弁を通過可能に構成され、術者が前記送達用プッシャーを前記送達用カテーテルに挿入して前進させるときに、前記止血弁に対する摺動抵抗が変化する摺動抵抗変化構造を、前記プッシャー本体の前記外周面に有する、医療器具。
【請求項3】
前記感知部は、前記プッシャー本体の前記基端から前記プッシャー本体の前記先端に向かって前記送達用ルーメン内に配置された状態における前記塞栓物の長さ分だけ離れた第1位置と、前記第1位置から前記プッシャー本体の前記先端に向かって所定の距離分だけ離れた第2位置と、の間に予め設定された位置に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の医療器具。
【請求項4】
前記感知部の前記摺動抵抗変化構造は、前記プッシャー本体の周方向に沿って設けられる、請求項3に記載の医療器具。
【請求項5】
前記感知部の前記摺動抵抗変化構造は、前記プッシャー本体の軸方向に沿って設けられた複数の摺動抵抗変化構造部を有し、
前記複数の摺動抵抗変化構造部の各々は、前記第1位置と前記第2位置との間に配置されている前記複数の摺動抵抗変化構造部の一つを基準として、前記プッシャー本体の前記基端に向かって設けられている、請求項3または4に記載の医療器具。
【請求項6】
前記感知部は、前記摺動抵抗変化構造として前記プッシャー本体の前記外周面から凹むように設けられた第1凹部を有する、請求項3~5のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項7】
前記感知部は、前記摺動抵抗変化構造として前記プッシャー本体の前記外周面から突出するように設けられた第1凸部を有する、請求項3~6のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項8】
前記第1凸部は、前記第1凸部の基端から前記第1凸部の先端にかけて前記プッシャー本体の前記外周面からの突出長が漸増するように構成されたテーパー形状である、請求項7に記載の医療器具。
【請求項9】
前記感知部は、前記摺動抵抗変化構造として前記止血弁に対する摺動抵抗が前記挿入部と比べて高い高摺動抵抗構造部を有する、請求項3~5のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項10】
前記ハンドル部は、前記第2挿入部の基端に隣接し、前記プッシャー本体の前記先端が前記送達用ルーメンの前記先端に到達するタイミングを術者に認識させるように構成された認識部を備える、請求項1~9のいずれか1項に記載の医療器具。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療器具およびデリバリーシステムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
患者の大動脈に生じた瘤(大動脈瘤)は、瘤径の増大、破裂を防ぐ薬物的治療はなく、破裂の危険を伴う瘤径のものに対しては、一般的に外科的療法(手術)が行われる。また、大動脈瘤の手術は、従来、開腹または開胸して人工血管を移植する人工血管置換術が主流であったが、近年では、より低侵襲なステントグラフト内挿術(Endovascular Aneurysm Repair;EVAR)の適用が急速に拡大しつつある。
【0003】
一例として、腹部大動脈瘤(AAA:Abdominal aortic aneurysm)に対するステントグラフト内挿術においては、先端にステントグラフトを収納したカテーテルを患者の末梢血管から挿入し、ステントグラフトを動脈瘤患部に展開・留置することにより、動脈瘤への血流が遮断されて動脈瘤の破裂が防止され得る。
【0004】
一般的に、ステントグラフト内挿術で使用されるステントグラフトは、略Y字状に分岐した分岐部を備える「主本体部」と、分岐部に装着されると共に右腸骨動脈および左腸骨動脈にそれぞれ装着される「脚部」の2種類の部材を組み立てられる構造を有している。
【0005】
そのため、ステントグラフト内挿術において、内挿したステントグラフトの密着不足によるステントグラフト周囲からの血液漏れ、動脈瘤から枝分れした細い血管(分枝血管)からの血液の逆流などにより、動脈瘤内に血流が残存する、所謂「エンドリーク」が生じることがある。この場合、動脈瘤内に浸入した血流によって動脈瘤壁に圧がかかってしまうため、動脈瘤破裂の危険性が潜在する。
【0006】
下記特許文献1には、エンドリークを起因とする大動脈瘤内への血流残存を遮断するため、圧縮した比較的細長なスポンジ(塞栓物)をその管腔内に保持可能なカテーテルと、カテーテル内に保持された塞栓物を血液で満たされた動脈瘤内に押し出すプランジャーとを備えたデバイスについて開示されている。このデバイスに使用されるスポンジは、血液に曝されると直ちに拡張するため、動脈瘤内に押し出されて瘤内の血液を吸収すると膨張(膨潤)し、その状態で動脈瘤内に留置されて血流を遮断して破裂を防止するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許第9561096号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示されるプランジャーは、カテーテルの基端側から挿入されることによって、カテーテル内に保持された塞栓物を動脈瘤内に押し出すことができる。塞栓物は、カテーテルの先端から押し出されて動脈瘤内部(病変部)に接触すると、直ちに拡張する。また、動脈瘤内に押し出される塞栓物が血管壁と接触することで、病変部を損傷させる危険性もある。そのため、術者は、塞栓物の先端がカテーテルの先端から押し出されるタイミングを造影像を通じて注視する必要がある。しかしながら、塞栓物の造影性が弱かったり、塞栓物の造影性とプッシャーの造影性が同程度であったり、病変部付近に造影性の高い部材が配置されていたりすると、術者は、塞栓物がカテーテルの先端から押し出されるタイミングを造影像を通じて判断しにくい場合がある。
【0009】
本発明の少なくとも一実施形態は、上記課題に鑑みてなされたものであり、カテーテルに装填された塞栓物の先端がカテーテルの先端から押し出されるタイミングを容易に判断することができる医療器具およびデリバリーシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本実施形態に係る医療器具は、生体内に挿入され留置される塞栓物を装填可能に構成される塞栓物装填済みカテーテルと、生体管腔内に留置された状態で前記塞栓物装填済みカテーテルと接続される送達用カテーテルと、を備える送達用カテーテル組立体に挿入され、前記塞栓物装填済みカテーテルに装填された前記塞栓物を、前記送達用カテーテルを介して前記生体内へと押し出すための送達用プッシャーである。当該医療器具は、前記送達用カテーテル組立体によって画成される送達用ルーメンに挿入可能で、前記送達用ルーメンに面する外周面を有する長尺状のプッシャー本体と、前記プッシャー本体の基端から延び前記塞栓物を生体内に送達する際に術者が把持する外周面を有するハンドル部と、を有し、前記プッシャー本体は、前記プッシャー本体の先端から延び、前記送達用ルーメンに挿入可能な第1挿入部と、前記第1挿入部の基端に配置され、前記塞栓物の先端が前記送達用ルーメンの先端から前記生体内に押し出されるタイミングを術者に感知させるように構成された感知部と、前記感知部の基端から前記プッシャー本体の基端に向かって延び、前記送達用ルーメンに挿入することで前記塞栓物の基端を前記送達用ルーメンの前記先端から前記生体内に押し出すように構成された第2挿入部と、を備え、前記感知部は、前記塞栓物装填済みカテーテルの基端部に設けられた止血弁を通過可能に構成され、術者が前記送達用プッシャーを前記送達用カテーテル組立体に挿入して前進させるときに、前記止血弁に対する摺動抵抗が変化する摺動抵抗変化構造を、前記プッシャー本体の前記外周面に有する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
テルモ株式会社
除去デバイス
10日前
テルモ株式会社
捕捉デバイス
10日前
テルモ株式会社
捕捉デバイス
10日前
テルモ株式会社
医療用ドレープ
11日前
テルモ株式会社
バルーンカテーテル
16日前
テルモ株式会社
バルーンカテーテル
16日前
テルモ株式会社
バルーンカテーテル
18日前
テルモ株式会社
バルーンカテーテル
18日前
テルモ株式会社
バルーンカテーテル
17日前
テルモ株式会社
画像診断用カテーテル
23日前
テルモ株式会社
イントロデューサー用シース
11日前
テルモ株式会社
イントロデューサー用シース
17日前
テルモ株式会社
イントロデューサー用シース
11日前
テルモ株式会社
カテーテル、及び医療デバイス
10日前
テルモ株式会社
ガイドワイヤおよびその製造方法
24日前
テルモ株式会社
試験装置、試験方法、医療用長尺体
10日前
テルモ株式会社
医療器具およびデリバリーシステム
18日前
テルモ株式会社
トレーニング用モデル及びトレーニング方法
25日前
テルモ株式会社
補助具および超音波検査装置用プローブアッセンブリ
17日前
個人
補償システム、補償装置、補償方法及びプログラム
4日前
個人
マスタ・スレーブシステム、制御装置、制御方法及びプログラム
4日前
テルモ株式会社
バルーンカテーテル用パリソンの製造方法とバルーンカテーテルの製造方法およびバルーンカテーテル用パリソンの製造装置
1か月前
個人
男性用下着
5か月前
個人
錠剤撒き器
3か月前
個人
歯の掃除具
1か月前
個人
穿刺補助具
5か月前
個人
塗り薬塗り具
12日前
個人
身体牽引装置
1か月前
個人
乗馬テラピー
1か月前
個人
発熱器具
1か月前
個人
健康器具
11日前
個人
収納容器
5日前
個人
染毛方法
1か月前
株式会社コロナ
脱臭機
3か月前
個人
磁器治療器
1か月前
個人
動体視力強化装置
2か月前
続きを見る
他の特許を見る