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公開番号2024166431
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023080529
出願日2023-05-16
発明の名称周波数特性補正フィルタ、周波数特性補正フィルタ装置、電子楽器、および周波数特性補正フィルタの製造方法
出願人個人
代理人個人
主分類G10H 1/12 20060101AFI20241121BHJP(楽器;音響)
要約【課題】1950~1960年代のヴィンテージサウンドとよばれる音質の特徴により近づけられるよう周波数特性を補正可能な周波数特性補正フィルタを提供する。
【解決手段】周波数特性補正フィルタ2は、入力された音信号の周波数特性を補正して出力する周波数特性補正フィルタであって、それぞれ材質が異なる複数の導電体11が誘電体を介さずに整列し、複数の導電体11の両端部分が互いに半田接合されている本体部10と、本体部10の両端部分にそれぞれ半田接合された導電性を有する素材からなる入出力部材を有し、音信号を入力するまたは補正した音信号を出力するための入力部20および出力部30と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
入力された音信号の周波数特性を補正して出力する周波数特性補正フィルタであって、
それぞれ材質が異なる複数の導電体が誘電体を介さずに整列し、当該複数の導電体の両端部分が互いに半田接合されている本体部と、
前記本体部の前記両端部分にそれぞれ半田接合された導電性を有する素材からなる入出力部材を有し、前記音信号を入力するまたは前記補正した音信号を出力するための入力部および出力部と、
を備える、ことを特徴とする周波数特性補正フィルタ。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記本体部は、前記導電体として、互いの平面同士を密着させて重なり合わせた複数の金属板を有する請求項1記載の周波数特性補正フィルタ。
【請求項3】
前記入力部および前記出力部は、前記入出力部材として、直径0.3mm以上の単線を撚り合わせた撚線を有する、請求項1記載の周波数特性補正フィルタ。
【請求項4】
絶縁性を有し、前記本体部を覆う絶縁部をさらに備える、請求項1記載の周波数特性補正フィルタ。
【請求項5】
前記絶縁部は、ブローンアスファルトを含み形成されている、請求項4記載の周波数特性補正フィルタ。
【請求項6】
入力された音信号の周波数特性を補正して出力する周波数特性補正フィルタ装置であって、
前記音信号を入力するための入力端子と、
前記補正後の音信号を出力するための出力端子と、
前記入力端子と前記出力端子との間に配置されて電気的に接続された周波数特性補正フィルタと、
前記入力端子および前記出力端子の一部を露出させるようにして、前記周波数特性補正フィルタを囲う金属製の筐体と、
を備え、
前記周波数特性補正フィルタとして、請求項1~5のいずれか一項に記載の周波数特性補正フィルタが用いられている、ことを特徴とする周波数特性補正フィルタ装置。
【請求項7】
音源を発生させる音源部と、
前記音源部が発生させた音源を検出し電気的な音信号に変換する変換部と、
前記変換部と電気的に接続し、当該変換部が変換した音信号の周波数特性を補正して出力する周波数特性補正フィルタと、
前記周波数特性補正フィルタと電気的に接続し、当該周波数特性補正フィルタが補正した音信号を出力する出力端子と、
を備え、
前記周波数特性補正フィルタとして、請求項1~5のいずれか一項に記載の周波数特性補正フィルタが用いられている、ことを特徴とする電子楽器。
【請求項8】
入力された音信号を所望の周波数特性に補正して出力する周波数特性補正フィルタの製造方法であって、
前記所望の周波数特性に対応させ、それぞれ材質が異なる複数の導電体を選定し、誘電体を介さずに当該選定した複数の導電体を整列配置する導電体配置工程と、
前記導電体配置工程で配置した前記複数の導電体の一方の端部分同士および他方の端部分同士を半田接合し、本体部を形成する本体部形成工程と、
前記本体部形成工程で形成した前記本体部の前記一方の端部分同士および前記他方の端部分同士それぞれに導電性を有する素材からなる入出力部材を半田接合し、前記音信号を入力するまたは前記補正した音信号を出力するための入力部および出力部を形成する入出力部形成工程と、
前記入出力部形成工程で形成した前記入力部および前記出力部の先端部分を露出させてその他の部位を絶縁材で覆う絶縁部形成工程と、
を含む、ことを特徴とする周波数特性補正フィルタの製造方法。
【請求項9】
前記導電体配置工程では、前記導電体としての金属板を重ね合わせて密着させる、請求項8記載の周波数特性補正フィルタの製造方法。
【請求項10】
前記本体部形成工程では、前記所望の周波数特性に対応させ、はんだ材に融解させた金属を追加するとともに前記融解させた金属を追加したはんだ材の量を調整して半田接合する、請求項8記載の周波数特性補正フィルタの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、周波数特性補正フィルタ、周波数特性補正フィルタ装置、電子楽器、および周波数特性補正フィルタの製造方法に関し、更に詳しくは、入力された音信号の周波数特性を所望の周波数特性となるよう補正して出力する周波数特性補正フィルタ、その周波数特性補正フィルタが搭載された周波数特性補正フィルタ装置および電子楽器、並びに、その周波数特性補正フィルタの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
電子楽器による演奏分野では、演奏者が所望の周波数特性を有する音質を求め、電子楽器から発生させた音信号を、周波数特性を補正することが可能な素子または装置を通すことで音質を変化させて出力することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されているようなディストーションと呼ばれる音信号を歪ませるためのエフェクタ装置や、特許文献2に記載されているような所定の周波数をフィルタすることが可能なコンデンサ素子を用いて、音質を変化させることが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-160102号公報
特開2021-092735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、演奏者が求める音質は多様であり、従来の素子や装置を用いても、いまだに再現が難しい音質がある。特に1950~1960年代のヴィンテージサウンドとよばれる音質は、その音質を望む演奏者が多いものの、特徴を再現するのが困難である。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みて、1950~1960年代のヴィンテージサウンドとよばれる音質の特徴により近づけられるよう周波数特性を補正可能な周波数特性補正フィルタを提供することを主目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]上記課題を解決すべく、本発明に係る周波数特性補正フィルタは、入力された音信号の周波数特性を補正して出力する周波数特性補正フィルタであって、それぞれ材質が異なる複数の導電体が誘電体を介さずに整列し、複数の導電体の両端部分が互いに半田接合されている本体部と、本体部の両端部分にそれぞれ半田接合された導電性を有する素材からなる入出力部材を有し、音信号を入力するまたは補正した音信号を出力するための入力部および出力部と、を備える、ことを特徴とする。
【0008】
[2]本発明に係る周波数特性補正フィルタにおいては、本体部は、導電体として、互いの平面同士を密着させて重なり合わせた複数の金属板を有する、ことが好ましい。
【0009】
[3]本発明に係る周波数特性補正フィルタにおいては、入力部および出力部は、入出力部材として、直径0.3mm以上の単線を撚り合わせた撚線を有する、ことが好ましい。
【0010】
[4]本発明に係る周波数特性補正フィルタにおいては、絶縁性を有し、本体部を覆う絶縁部をさらに備える、ことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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