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公開番号2024166134
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2024078747
出願日2024-05-14
発明の名称標本封入方法および標本封入装置
出願人株式会社SCREENホールディングス
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 1/28 20060101AFI20241121BHJP(測定;試験)
要約【課題】スライドグラスとカバーグラスとの間における気泡を低減する。
【解決手段】標本封入方法は、標本が貼り付けられたスライドグラスとカバーグラスとを準備する工程(ステップS11)と、封入剤を脱気して脱気封入剤を生成する工程(ステップS12)と、スライドグラスまたはカバーグラスに脱気封入剤を付与する工程(ステップS13)と、カバーグラスを脱気封入剤を介してスライドグラス上に重ねて標本を封入する工程(ステップS14)と、を備える。これにより、スライドグラスとカバーグラスとの間における気泡を低減することができる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
標本封入方法であって、
a)標本が貼り付けられたスライドグラスとカバーグラスとを準備する工程と、
b)封入剤を脱気して脱気封入剤を生成する工程と、
c)前記スライドグラスまたは前記カバーグラスに前記脱気封入剤を付与する工程と、
d)前記カバーグラスを前記脱気封入剤を介して前記スライドグラス上に重ねて前記標本を封入する工程と、
を備える標本封入方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の標本封入方法であって、
前記b)工程において生成された前記脱気封入剤は、前記c)工程の前まで外気に曝露されていない状態に維持されており、
前記c)工程および前記d)工程は、前記脱気封入剤が外気に曝露された状態で行われ、
前記脱気封入剤が外気に曝露されてから前記d)工程が終了するまでの経過時間は60秒以内である標本封入方法。
【請求項3】
請求項1に記載の標本封入方法であって、
前記b)工程における前記封入剤の脱気は脱気膜により行われる標本封入方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1つに記載の標本封入方法であって、
前記標本は、染色、色除去および観察を複数回繰り返す多重免疫染色法にて観察される標本である標本封入方法。
【請求項5】
標本封入装置であって、
標本が貼り付けられたスライドグラスを保持するスライドグラス保持部と、
カバーグラスを保持するカバーグラス保持部と、
封入剤を脱気して生成した脱気封入剤を前記スライドグラスまたは前記カバーグラスに付与する封入剤付与部と、
前記カバーグラス保持部を前記スライドグラス保持部に対して相対的に移動し、前記カバーグラスを前記脱気封入剤を介して前記スライドグラス上に重ねて前記標本を封入するグラス移動部と、
を備える標本封入装置。
【請求項6】
請求項5に記載の標本封入装置であって、
前記脱気封入剤は、生成されてから前記封入剤付与部による付与の前まで、外気に曝露されていない状態に維持されており、
前記封入剤付与部による前記脱気封入剤の付与、および、前記グラス移動部による前記標本の封入は、前記脱気封入剤が外気に曝露された状態で行われ、
前記脱気封入剤が外気に曝露されてから前記グラス移動部による前記標本の封入が終了するまでの経過時間は60秒以内である標本封入装置。
【請求項7】
標本封入装置であって、
標本が貼り付けられたスライドグラスを保持するスライドグラス保持部と、
前記スライドグラスと間隙を挟んで対向するカバーグラスを保持するカバーグラス保持部と、
封入剤を脱気して生成した脱気封入剤を前記スライドグラスと前記カバーグラスとの間に付与して前記間隙に前記脱気封入剤を充満させる封入剤付与部と、
を備える標本封入装置。
【請求項8】
請求項7に記載の標本封入装置であって、
前記脱気封入剤は、生成されてから前記封入剤付与部による付与の前まで、外気に曝露されていない状態に維持されており、
前記封入剤付与部による前記脱気封入剤の付与は、前記脱気封入剤が外気に曝露された状態で行われ、
前記脱気封入剤が外気に曝露されてから前記間隙に前記脱気封入剤が充満するまでの経過時間は60秒以内である標本封入装置。
【請求項9】
請求項5ないし8のいずれか1つに記載の標本封入装置であって、
前記封入剤を脱気して前記脱気封入剤を生成する封入剤生成部をさらに備える標本封入装置。
【請求項10】
請求項9に記載の標本封入装置であって、
前記封入剤生成部は、内部空間に設けられた脱気膜を前記封入剤が通過する脱気膜モジュールを備える標本封入装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、標本封入方法および標本封入装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、医学研究や生物学研究において、疾患メカニズムの解明や生体メカニズムの解明、薬剤作用機序解明等を目的として、組織標本や細胞標本等の生体由来標本のシングルセル単位の解析が実施されている。例えば、免疫染色解析においては、タンパク質等の生体由来物質を染色し、染色状態を計測することで定量的・定性的な解析が行われている。免疫染色解析を行う際には、スライドグラス上に貼り付けられた染色された標本をカバーグラスにて被覆したプレパラートが使用される。
【0003】
特許文献1の自動カバースリッパでは、3つのサクションカップによって吸着したカバースリップをスライド上に載置する際に、3つのサクションカップによる吸着を順次解除することにより、カバースリップの一方の端部が最初にスライド上に載置され、その後、カバースリップの残りの部分がスライド上に載置される。また、当該自動カバースリッパでは、流体ディスペンサからカバースリッピング封入剤をスライド上の所定位置に分注してカバースリップで制御することにより、スライドとカバースリップとの間における気泡の発生抑制が図られている。スライドとカバースリップとの間に気泡が存在すると、標本のうち気泡と重なっている領域の観察や解析が困難になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-219664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述の免疫染色解析では、解析精度の向上のため、スライドグラスとカバーグラスとの間における気泡の更なる低減が求められている。また、同一の標本に対して複数回の免疫染色を順次実施するタイプの多重免疫染色法では、スライドグラス上の標本に対するカバーグラスの設置および剥離を繰り返すため、リン酸緩衝液(PBS)や水等の比較的低粘度の液体が封入剤として用いられる。このような低粘度の封入剤では、正に帯電したカバーグラスを封入剤に近づける際に封入剤が急速に引き寄せられ、上述の気泡が比較的生じやすい。また、上述の多重免疫染色法では、カバーグラスの剥離等に起因して標本の表面が毛羽立つ(すなわち、粗くなる)場合がある。この場合、標本上に封入剤を付与した際等に、標本の表面上に気体が残存しやすく気泡が比較的生じやすい。したがって、スライドグラスとカバーグラスとの間における気泡低減が特に望まれている。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、スライドグラスとカバーグラスとの間における気泡を低減することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様1は、標本封入方法であって、a)標本が貼り付けられたスライドグラスとカバーグラスとを準備する工程と、b)封入剤を脱気して脱気封入剤を生成する工程と、c)前記スライドグラスまたは前記カバーグラスに前記脱気封入剤を付与する工程と、d)前記カバーグラスを前記脱気封入剤を介して前記スライドグラス上に重ねて前記標本を封入する工程と、を備える。
【0008】
本発明の態様2は、態様1の標本封入方法であって、前記b)工程において生成された前記脱気封入剤は、前記c)工程の前まで外気に曝露されていない状態に維持されている。前記c)工程および前記d)工程は、前記脱気封入剤が外気に曝露された状態で行われる。前記脱気封入剤が外気に曝露されてから前記d)工程が終了するまでの経過時間は60秒以内である。
【0009】
本発明の態様3は、態様1(態様1または2であってもよい。)の標本封入方法であって、前記b)工程における前記封入剤の脱気は脱気膜により行われる。
【0010】
本発明の態様4は、態様1ないし3のいずれか1つの標本封入方法であって、前記標本は、染色、色除去および観察を複数回繰り返す多重免疫染色法にて観察される標本である。
(【0011】以降は省略されています)

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