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公開番号
2024166015
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023137372
出願日
2023-08-25
発明の名称
超音波探査方法及び超音波探査システム
出願人
国立大学法人山口大学
,
株式会社エッチアンドビーシステム
,
株式会社日本ピーエス
代理人
弁理士法人瑛彩知的財産事務所
主分類
G01N
29/48 20060101AFI20241121BHJP(測定;試験)
要約
【課題】従来の技術に比べて判断制度を向上させた超音波探査方法を提供する。
【解決手段】この超音波探査方法は、被検体内に超音波を放射する過程と、前記被検体内で反射する前記超音波の反射波を捕捉する過程と、該捕捉した反射波の振幅値に基づいて前記被検体の内部状態を判断する過程と、を含む。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
超音波探査方法であって、
被検体内に探査部位で超音波を放射する過程と、
前記被検体内で反射する該超音波の反射波を探査用反射波として捕捉する過程と、
該捕捉した探査用反射波の振幅値に基づいて前記被検体の内部状態を判断する過程と、を含む超音波探査方法。
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【請求項2】
前記捕捉した探査用反射波の振幅値に基づいて前記被検体の内部状態を判断する過程は、
前記捕捉した探査用反射波の時系列データから累積振幅値を求める過程と、
該累積振幅値に基づいて前記被検体の内部状態を判断する過程と、を含む、請求項1に記載の超音波探査方法。
【請求項3】
前記被検体内に基準部位で超音波を放射する過程と、
前記被検体内で伝播する該超音波帯域相当の弾性波を基準用弾性波として捕捉する過程と、
該捕捉した基準用弾性波の時系列データから累積振幅値を求める過程と、をさらに含み、
前記累積振幅値に基づいて前記被検体の内部状態を判断する過程において、前記探査用反射波に係る累積振幅値と前記基準用弾性波に係る累積振幅値とを比較して前記被検体の内部状態を判断することを含む、請求項2に記載の超音波探査方法。
【請求項4】
前記累積振幅値に基づいて前記被検体の内部状態を判断する過程は、
前記探査用反射波に係る累積振幅値及び前記基準用弾性波に係る累積振幅値からそれぞれの平均振幅値を算出し、これら平均振幅値を比較して前記被検体の内部状態を判断することを含む、請求項3に記載の超音波探査方法。
【請求項5】
前記累積振幅値に基づいて前記被検体の内部状態を判断する過程において、
前記探査用反射波に係る累積振幅値又は平均振幅値と前記基準用弾性波に係る累積振幅値又は平均振幅値との差分が所定の基準値よりも低い場合に、グラウトが充填されていると判断する、請求項3又は4に記載の超音波探査方法。
【請求項6】
前記被検体がコンクリート構造物であり、前記探査部位が、該コンクリート構造物に埋め込まれたシースを探査する位置に該当する、請求項1~4のいずれか1項に記載の超音波探査方法。
【請求項7】
前記探査部位における超音波の放射開始から、前記シースの裏側部分で反射した反射波が捕らえられるまでの期間において、前記捕捉した探査用反射波の時系列データを積分し、前記累積振幅値を求める、請求項6に記載の超音波探査方法。
【請求項8】
超音波探査システムであって、
被検体内へ超音波を放射する発信子と、
前記被検体内で反射した前記超音波の反射波を捕捉する受信子と、
前記発信子から前記超音波を発生し、前記受信子から前記反射波の信号を入力するように構成された超音波装置と、
該超音波装置から前記反射波のデータを取得するコンピュータと、を含み、
前記コンピュータは、前記被検体の内部状態を判断するために前記反射波のデータから振幅値を算出するように構成される、超音波探査システム。
【請求項9】
前記コンピュータは、
前記超音波装置から前記反射波の時系列データを取得し、
該時系列データから累積振幅値を算出するように構成される、請求項8に記載の超音波探査システム。
【請求項10】
前記コンピュータは、さらに、前記算出した累積振幅値の平均振幅値を算出するように構成される、請求項9に記載の超音波探査システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波探査に関する。具体的には、例えば、コンクリート構造物内のグラウト充填状態の非破壊検査に適した超音波探査の方法とシステムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
高速道路や鉄道の橋梁などのコンクリート構造物は、予め応力を付与したプレストレストコンクリート(PC)構造物とされ、緊張したPC鋼材を内部に通してある。PC鋼材は、コンクリートに埋設したシースを通して設置され、このシース内が、PC鋼材の密着と腐食防止のためにグラウト(セメントミルク)で充填される。
【0003】
シース内のグラウト充填状態が不十分であると、後年、PC鋼材に腐食・破断などの影響が出る可能性があるので、施工後にグラウト充填状態の検査を行う必要がある。グラウト充填状態の検査には非破壊検査を用いるのが好ましく、例えば特許文献1に開示されているような超音波探査方法が使用される。この超音波探査方法は、広帯域超音波法(WUT:Wide-range Ultrasonic Testing)と呼ばれる方法で、図1に示すように、解析ソフトをインストールしてあるコンピュータ1と、超音波装置2と、超音波を発信する発信子(発信探触子)3と、反射波を受信する受信子(受信探触子)4と、を用いて、発信子3及び受信子4を被検体であるコンクリート構造物の表面に接触させて実施される。超音波装置2により発生された超音波が発信子3からコンクリート構造物内に放射され、コンクリート構造物内を弾性波として伝播する。そして、伝播中にシースで反射した反射波が受信子4で受信され、超音波装置2へ入力される。受信された反射波のデータが超音波装置2からコンピュータ1へ送られ、解析ソフトを実行するコンピュータ1において解析が行われる。
【0004】
図2に、この方法における探査工程に関して説明する図を示す。発信子3と受信子4(図中、受信子は×を付けて示す)は、コンクリート構造物の内部を通っているシースをなぞるように、コンクリート構造物の表面に当てられる。このとき、発信子3と受信子4とは、特許文献1の示唆によると、両探触子の間隔α(両探触子の中心と中心の間隔)をシースかぶりの2倍長程度(スターラップ間隔を基に決定)、具体的には375mm以上、好適には500mm、に設定して配置される。この間隔αは、例えば図2(A)に示すように、板状の間隔設定具5を発信子3と受信子4との間に組み入れることで設定される。また、シースをなぞるように発信子3及び受信子4を当てる構造物表面上の位置については、事前に、ポータブルの電磁波レーダ装置などを用いてコンクリート構造物の内部を走査することで、シースの通っている場所を探り当てておくことができるし、この事前走査で、なるべく鉄筋がかぶっていない場所を選んでおくことができる。
【0005】
探査工程では、間隔設定具5により例えば500mmの間隔αを設定してシースに対応する位置に発信子3と受信子4とを押し当て、図2(B)に示すように、構造物表面において位置A→B→C→D・・・の順に少しずつ位置をずらしながら、各位置で超音波発信/反射波受信/波形データ取得を繰り返していく。得られた波形データは、コンピュータ1でフーリエ変換などの周波数変換を経て周波数解析され、そのピーク周波数から各位置のグラウトの充填状態が判断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-227072
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の従来技術では、時系列で得られる反射波の生データをフーリエ変換して周波数解析し、ピーク周波数に基づいて充填状態を判断する。この判断は、グラウト充填が良好であれば周波数が低くなり、グラウト充填が不十分であると周波数が高くなる、というピーク周波数の特性に注目して実施される。しかし、実際の探査工程で得られた周波数データにおいて、ピーク周波数が1つだけはっきりと検出されれば判断が確実であるが、ピーク周波数が2つ以上検出されるグレーゾーン(判定困難)の発生が無視できない頻度で発生することがある。このグレーゾーンの発生を改善できる手法が望まれる。
【0008】
また、従来技術では、探触子間隔が上述のように広く、また、発信子及び受信子をずらしながら4点測定しているため、判定の結果は比較的広範囲の平均的なものとなる。したがって、例えば、シース内グラウトの充填と未充填の境界を判別することは困難である。これを解決すべく、ピンポイントでグラウトの充填状況の判定ができる手法が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する構成や方法を複数含んでいるが、その一例をあげるならば、被検体の内部を探査する超音波探査方法に関する。この超音波探査方法は、
被検体内に探査部位で超音波を放射する過程と、
被検体内で反射する該超音波の反射波を探査用反射波として捕捉する過程と、
捕捉した探査用反射波の振幅値に基づいて被検体の内部状態を判断する過程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
この超音波探査方法の一態様を例示すると、
上記捕捉した探査用反射波の振幅値に基づいて被検体の内部状態を判断する過程は、
捕捉した探査用反射波の時系列データから累積振幅値を求める過程と、
累積振幅値に基づいて被検体の内部状態を判断する過程と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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