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公開番号2024165668
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082048
出願日2023-05-18
発明の名称冷凍装置及び環境試験装置
出願人エスペック株式会社
代理人個人
主分類F25B 1/00 20060101AFI20241121BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】圧縮機の発熱を適度に抑制することができる冷凍装置を提供することを目的とする。
【解決手段】冷凍回路21と、当該冷凍回路を制御する制御部を有し、冷凍回路21は、圧縮機35、凝縮器28、膨張手段38及び蒸発器40が接続されていて相変化する冷媒が循環する主流路22と、凝縮器28の吐出側と圧縮機の35吸い込み側をつなぐバイパス流路41とを有している。バイパス流路41に開度調整可能な流量制御手段51が設けられている。制御部は、圧縮機35の吸込み側の冷媒の圧力に応じて圧縮機35に導入される冷媒の目標温度を設定し、圧縮機35に対する冷媒の導入温度が目標温度となるように流量制御手段51の開度を変化させる。目標温度は、前記圧力が低い場合よりも前記圧力が高い場合の方が高い。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
冷凍回路と、当該冷凍回路を制御する制御部を有し、
前記冷凍回路は、圧縮機、凝縮器、膨張手段及び蒸発器が接続されていて相変化する冷媒が循環する主流路と、前記凝縮器の吐出側と前記圧縮機の吸い込み側をつなぐバイパス流路とを有し、当該バイパス流路に開度調整可能な流量制御手段が設けられたものであり、
前記制御部は、前記圧縮機の吸込み側の冷媒の圧力に応じて前記圧縮機に導入される冷媒の目標温度を設定し、前記圧縮機に対する冷媒の導入温度が前記目標温度となるように前記流量制御手段の開度を変化させるものであり、
前記目標温度は、前記圧力が低い場合よりも前記圧力が高い場合の方が高い冷凍装置。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
冷凍回路と、当該冷凍回路を制御する制御部を有し、
前記冷凍回路は、圧縮機、凝縮器、膨張手段及び蒸発器が接続されていて相変化する冷媒が循環する主流路と、前記凝縮器の吐出側と前記圧縮機の吸い込み側をつなぐバイパス流路とを有し、当該バイパス流路に開度調整可能な流量制御手段が設けられたものであり、
前記制御部は、冷凍能力の要求度に応じて前記圧縮機に導入される冷媒の目標温度を設定し、前記圧縮機に対する冷媒の導入温度が前記目標温度となるように前記流量制御手段の開度を変化させるものであり、
前記目標温度は、前記要求度が低い場合よりも前記要求度が高い場合の方が高い冷凍装置。
【請求項3】
冷凍回路と、当該冷凍回路を制御する制御部を有し、
前記冷凍回路は、圧縮機、凝縮器、膨張手段及び蒸発器が接続されていて相変化する冷媒が循環する主流路と、前記凝縮器の吐出側と前記圧縮機の吸い込み側をつなぐバイパス流路とを有し、当該バイパス流路に開度調整可能な流量制御手段が設けられたものであり、
前記制御部は、前記圧縮機に吸引される吸引冷媒量に応じて前記圧縮機に導入される冷媒の目標温度を設定し、前記圧縮機に対する冷媒の導入温度が前記目標温度となるように前記流量制御手段の開度を変化させるものであり、
前記目標温度は、前記吸引冷媒量が少ない場合よりも前記吸引冷媒量が多い場合の方が高い冷凍装置。
【請求項4】
前記目標温度は一定範囲の変化率で変化するものである請求項1乃至3のいずれかに記載の冷凍装置。
【請求項5】
前記目標温度は、以下のいずれかが所定の値よりも小さい第1領域にある場合には、一定範囲の変化率で変化し、以下のいずれかが前記第1領域よりも大きい第2領域にある場合には、前記一定範囲の変化率よりも大きい変化率で変化する請求項1乃至3のいずれかに記載の冷凍装置。
(1)前記圧縮機の吸込み圧力。
(2)冷凍能力の要求度。
(3)前記圧縮機に吸引される吸引冷媒量。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれかに記載の冷凍装置を備えた環境試験装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、環境試験装置や冷蔵庫などに用いられる冷凍装置に関するものである。また本発明は、環境試験装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
環境試験装置や冷蔵庫には、冷凍装置が搭載されている。冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器などによって構成され、冷媒が循環する冷凍回路を有している。そして、冷媒は、圧縮機によって圧縮され、凝縮器によって凝縮し、膨張手段で膨張した後に、蒸発器で蒸発し、再び圧縮機に戻って循環するものであり、蒸発器での蒸発の際に、周囲から熱を奪って冷却が行われる。
【0003】
また製品や部品等の性能や耐久性を調べる試験として、環境試験が知られている。環境試験は、環境試験装置と称される設備を使用して実施される。
一般に環境試験装置は、試験室と空調部を有している。空調部は、送風機、加熱装置、冷凍装置等の空調機器を備えている。
試験室と空調部は、例えば一連の循環風路を構成しており、試験室内の空気が空調部に導入されて温度や湿度が調整され、調整後の空気が試験室内に戻されることによって試験室内に所望の温度環境や湿度環境が創出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-66593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
環境試験装置は、長時間にわたって連続運転される場合がある。また連続運転の間、環境試験装置の冷凍装置が一時的に過酷な条件で運転されることとなる場合がある。
そのため従来技術の環境試験装置は、運転中に圧縮機を駆動するモータが発熱する場合があり、モータの巻線の焼損、オイルの粘度の低下や早期の劣化、これらに起因する圧縮部の損傷などを来す懸念があり、環境試験装置の信頼性を低下させる要因となっている。
【0006】
業務用の冷蔵庫や冷凍庫についても同様の懸念があり、運転中に圧縮機を駆動するモータが発熱する場合がある。
【0007】
本発明は、従来技術の上記した課題を解決するものであり、圧縮機の発熱を適度に抑制することができる冷凍装置を提供することを目的とするものである。即ち、本発明は、圧縮機を冷やすだけではなく、圧縮機を冷やし過ぎない程度に冷却することができる冷凍装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決するための態様は、冷凍回路と、当該冷凍回路を制御する制御部を有し、前記冷凍回路は、圧縮機、凝縮器、膨張手段及び蒸発器が接続されていて相変化する冷媒が循環する主流路と、前記凝縮器の吐出側と前記圧縮機の吸い込み側をつなぐバイパス流路とを有し、当該バイパス流路に開度調整可能な流量制御手段が設けられたものであり、前記制御部は、前記圧縮機の吸込み側の冷媒の圧力に応じて前記圧縮機に導入される冷媒の目標温度を設定し、前記圧縮機に対する冷媒の導入温度が前記目標温度となるように前記流量制御手段の開度を変化させるものであり、前記目標温度は、前記圧力が低い場合よりも前記圧力が高い場合の方が高い冷凍装置である。
【0009】
圧縮機の過度の発熱を防ぐ方策の一つとして、圧縮機の吸い込み側に冷却能力を有する冷媒を導入する方法がある。本態様の冷凍装置もこの方法を採用するものであり、凝縮器の吐出側と圧縮機の吸い込み側をバイパス流路で繋ぎ、圧縮機の吸い込み側に冷却能力を有する冷媒(以下、冷却用冷媒と称する)を導入して圧縮機に導入される冷媒の温度を下げる。
ここで本態様の冷凍装置の基本的な技術思想は、圧縮機に戻されて導入される冷媒量(重量流量)が多い場合に冷却用冷媒の量を少なくすることにある。
本発明者らは、圧縮機に導入される冷媒量が少ない場合に圧縮機の温度が上昇しやすい傾向があり、逆に圧縮機に導入される冷媒量が多い場合には圧縮機の発熱が少なくなる傾向があることを発見した。
また圧縮機に導入される冷媒量の多寡と圧縮機の吸込み圧力の間には正の相関関係があり、圧縮機に導入される冷媒量が多いと圧縮機の吸込み圧力が高い。
本発明の冷凍装置は、これらの知見に基づくものであり、制御部が、圧縮機の吸込み圧力に応じて圧縮機に導入される冷媒の目標温度を設定し、冷媒の導入温度が設定された目標温度となるように流量制御手段の開度を変化させて圧縮機の吸い込み側に冷却用冷媒を導入する。
本発明の構成によると、圧縮機に導入される冷媒量が多いと、冷却用冷媒の量が減少する。本発明の冷凍装置では圧縮機の過度の発熱を抑制することができ、且つ圧縮機を過度に冷やしにくい。
【0010】
同様の課題を解決するためのもう一つの態様は、冷凍回路と、当該冷凍回路を制御する制御部を有し、前記冷凍回路は、圧縮機、凝縮器、膨張手段及び蒸発器が接続されていて相変化する冷媒が循環する主流路と、前記凝縮器の吐出側と前記圧縮機の吸い込み側をつなぐバイパス流路とを有し、当該バイパス流路に開度調整可能な流量制御手段が設けられたものであり、前記制御部は、冷凍能力の要求度に応じて前記圧縮機に導入される冷媒の目標温度を設定し、前記圧縮機に対する冷媒の導入温度が前記目標温度となるように前記流量制御手段の開度を変化させるものであり、前記目標温度は、前記要求度が低い場合よりも前記要求度が高い場合の方が高い冷凍装置である。
(【0011】以降は省略されています)

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