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公開番号2024165321
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023081430
出願日2023-05-17
発明の名称誘導加熱調理器
出願人三菱電機株式会社,三菱電機ホーム機器株式会社
代理人弁理士法人きさ特許商標事務所
主分類H05B 6/12 20060101AFI20241121BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】加熱効率の低下を抑制することができる誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
【解決手段】誘導加熱調理器は、被加熱物が載置される天板と、天板の下方に配置され、被加熱物を加熱する加熱部と、を備え、加熱部は、渦巻き状に巻回された加熱コイルを有し、加熱コイルの一部は、コイル損失を低減させるコイル損失低減部であり、コイル損失低減部は、加熱コイルの一周分のコイル線であるターンの上下方向の積層数又は径方向のターン間距離が、加熱コイルのコイル損失低減部以外の部分と異なるものである。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
被加熱物が載置される天板と、
前記天板の下方に配置され、前記被加熱物を加熱する加熱部と、を備え、
前記加熱部は、渦巻き状に巻回された加熱コイルを有し、
前記加熱コイルの一部は、コイル損失を低減させるコイル損失低減部であり、
前記コイル損失低減部は、前記加熱コイルの一周分のコイル線であるターンの上下方向の積層数又は径方向のターン間距離が、前記加熱コイルの前記コイル損失低減部以外の部分と異なるものである誘導加熱調理器。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記加熱コイルは、少なくとも最内周のターンを含む内周部と、少なくとも最外周のターンを含む外周部と、前記内周部及び前記外周部の間の中間部と、を有し、
前記コイル損失低減部は、前記内周部、又は前記内周部及び前記外周部であり、
前記コイル損失低減部の前記積層数は、前記コイル損失低減部以外の部分の前記積層数よりも少ない請求項1に記載の誘導加熱調理器。
【請求項3】
前記外周部の前記積層数は、前記内周部の前記積層数よりも多く、且つ前記中間部の前記積層数よりも少ない請求項2に記載の誘導加熱調理器。
【請求項4】
前記コイル損失低減部の最上層は、前記上下方向において前記コイル損失低減部以外の部分の最上層と同じ位置にある請求項2又は3に記載の誘導加熱調理器。
【請求項5】
前記加熱コイルは、同心円に配置された複数のコイル部からなり、
前記コイル損失低減部は、複数の前記コイル部のうち、ターン数が最も多いコイル部であり、
前記コイル損失低減部の前記ターン間距離は、前記コイル損失低減部以外の部分の前記ターン間距離よりも大きい請求項1に記載の誘導加熱調理器。
【請求項6】
前記コイル損失低減部は、前記コイル損失低減部以外の部分よりも外周側に配置されている請求項5に記載の誘導加熱調理器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、加熱コイルを備える誘導加熱調理器に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、被加熱物を載置する天板の下方に加熱コイルを備えた誘導加熱調理器が知られている。加熱コイルは、渦巻き状に巻回されたコイル線からなり、インバータ回路から供給される高周波電流により高周波磁界を発生させる。また、加熱コイルの下方に、加熱コイルから発生する磁束を吸収するためのフェライトを設けることも知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-328917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の加熱コイルでは、複数回連続して巻かれたコイル線の各々で発生する磁束の合成により、加熱コイルの周囲を周回するように大きな磁束が流れる。これにより、加熱コイルの内周又は外周付近に磁束が鎖交し、コイル損失の一つである渦電流損が発生する。このようなコイル損失が発生すると、誘導加熱調理器の加熱部における加熱効率が低下してしまう。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するものであり、加熱効率の低下を抑制することができる誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る誘導加熱調理器は、被加熱物が載置される天板と、天板の下方に配置され、被加熱物を加熱する加熱部と、を備え、加熱部は、渦巻き状に巻回された加熱コイルを有し、加熱コイルの一部は、コイル損失を低減させるコイル損失低減部であり、コイル損失低減部は、加熱コイルの一周分のコイル線であるターンの上下方向の積層数又は径方向のターン間距離が、加熱コイルのコイル損失低減部以外の部分と異なるものである。
【発明の効果】
【0007】
本開示における誘導加熱調理器によれば、加熱コイルの一部をコイル損失低減部とすることで、加熱コイルにおけるコイル損失を低減することができ、加熱部における加熱効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態1に係る誘導加熱調理器の概略構成図である。
実施の形態1に係る加熱部の概略構成を示す図である。
実施の形態1に係る加熱部の断面模式図である。
実施の形態1に係る加熱部における磁束の流れを説明するための図である。
実施の形態1の変形例に係る加熱部の断面模式図である。
実施の形態2に係る加熱部の断面模式図である。
実施の形態2に係る加熱部における磁束の流れを説明するための図である。
実施の形態2の変形例に係る加熱部の断面模式図である。
実施の形態3に係る加熱部の断面模式図である。
実施の形態3の変形例に係る加熱部の断面模式図である。
実施の形態4に係る加熱部の概略構成を示す図である。
実施の形態4に係る加熱部の断面模式図である。
実施の形態4に係る加熱部における磁束の流れを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る誘導加熱調理器の実施の形態を、図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、図面に示す誘導加熱調理器は、本開示の技術思想が適用される機器の一例を示すものであり、図面に示された態様によって本開示の適用機器が限定されるものではない。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「右」、「左」、「前」、「後」など)を適宜用いるが、これらは説明のためのものであって、本開示を限定するものではない。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係又は形状等が実際のものとは異なる場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器100の概略構成図である。誘導加熱調理器100は、鍋又はフライパン等の被加熱物200が載置される天板1と、天板1の下方に設けられた概ね箱形の筐体2とを有する。図1では、筐体2の内部構造を説明するため、天板1を筐体2から取り外し、且つ筐体2の一部を切り欠いた状態を示している。
(【0011】以降は省略されています)

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