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公開番号2024165171
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023081090
出願日2023-05-16
発明の名称浄化性能予測装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類F01N 3/20 20060101AFI20241121BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】触媒の耐久温度に対する浄化性能の感度を高い精度で予測できる浄化性能予測装置を提供することにある。
【解決手段】本発明の浄化性能予測装置は、耐久後の触媒の浄化性能を耐久履歴から予測する予測装置であって、オートエンコーダにより、耐久履歴データを次元圧縮することで潜在変数のデータを取得する次元圧縮部と、予測モデルを用いることにより、潜在変数のデータを含む情報群から、浄化性能を表現する情報を取得する予測部と、を備え、オートエンコーダは、耐久履歴データとして、耐久試験の条件データから取得されるオリジナルデータと、それを耐久温度及び耐久時間の次元でデータ拡張することで取得される拡張データとを含む、データ集合を用いて機械学習させたオートエンコーダであり、予測モデルは、潜在変数のデータを含む情報群を説明変数とし、浄化性能を表現する情報を目的変数として機械学習させた学習モデルであることを特徴とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
耐久後の排ガス浄化触媒の浄化性能を耐久履歴から予測する浄化性能予測装置であって、
前記耐久履歴を表現する耐久履歴データを入力データとして、前記入力データを再現するように機械学習させたオートエンコーダにより、前記耐久履歴データを次元圧縮することで前記耐久履歴を表現する潜在変数のデータを取得する次元圧縮部と、
予測モデルを用いることにより、前記潜在変数のデータを含む情報群から、前記浄化性能を表現する情報を取得する予測部と、を備え、
前記オートエンコーダは、前記耐久履歴データとして、耐久試験の条件データから取得されるオリジナルデータと、前記オリジナルデータを耐久温度及び耐久時間の次元でデータ拡張することで取得される拡張データとを含む、前記耐久履歴データの拡張後のデータ集合を用いて機械学習させたオートエンコーダであり、
前記予測モデルは、前記潜在変数のデータを含む情報群を説明変数とし、前記浄化性能を表現する情報を目的変数として機械学習させた学習モデルであることを特徴とする浄化性能予測装置。
続きを表示(約 95 文字)【請求項2】
前記オートエンコーダは、畳み込みオートエンコーダ(Convolutional AutoEncoder)であることを特徴とする請求項1に記載の浄化性能予測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス浄化触媒の浄化性能を予測する浄化性能予測装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、排ガス浄化触媒の浄化性能を予測する浄化性能予測装置として、機械学習させた予測モデルにより予測する装置が使用されている。浄化性能は、触媒構成、耐久履歴、浄化性能評価試験の条件等により決定されるため、予測モデルは、触媒構成、耐久履歴、浄化性能評価試験の条件等を表現する情報(説明変数)から浄化性能を表現する情報(目的変数)を取得することで浄化性能を予測する。このような予測装置として、例えば、排気流路で有害物質を浄化する触媒の情報を機械学習により構築された触媒状態推定モデルに適用することで浄化性能を推定する装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-76112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の浄化性能予測装置では、予測モデルを機械学習させる際に説明変数とする耐久履歴を表現する情報として、例えば、耐久試験の条件データから取得される空燃比及び耐久温度(触媒床温)の組合せの頻度を表現する耐久履歴2Dヒストグラム等の耐久履歴データがオートエンコーダにより次元圧縮された潜在変数のデータが用いられる場合がある。この場合には、予測モデルにより、耐久履歴の耐久時間や耐久温度等の多様な条件での浄化性能を予測することが可能である。しかしながら、従来、機械学習で用いられる耐久履歴データの集合は、所定の車両の劣化を想定して所定条件で行われる耐久試験で取得されるデータの集合であるため、耐久温度が離散的なデータの集合となっている。このため、このような耐久履歴データの集合がオートエンコーダにより次元圧縮された潜在変数のデータの集合を説明変数のデータ集合に用いて機械学習させた予測モデルを用いて、排ガス浄化触媒の浄化性能を予測する場合には、耐久温度に対する浄化性能の感度を高い精度で予測できなかった。
【0005】
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排ガス浄化触媒の耐久温度に対する浄化性能の感度を高い精度で予測できる浄化性能予測装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、本発明の浄化性能予測装置は、耐久後の排ガス浄化触媒の浄化性能を耐久履歴から予測する浄化性能予測装置であって、上記耐久履歴を表現する耐久履歴データを入力データとして、上記入力データを再現するように機械学習させたオートエンコーダにより、上記耐久履歴データを次元圧縮することで上記耐久履歴を表現する潜在変数のデータを取得する次元圧縮部と、予測モデルを用いることにより、上記潜在変数のデータを含む情報群から、上記浄化性能を表現する情報を取得する予測部と、を備え、上記オートエンコーダは、上記耐久履歴データとして、耐久試験の条件データから取得されるオリジナルデータと、上記オリジナルデータを耐久温度及び耐久時間の次元でデータ拡張することで取得される拡張データとを含む、上記耐久履歴データの拡張後のデータ集合を用いて機械学習させたオートエンコーダであり、上記予測モデルは、上記潜在変数のデータを含む情報群を説明変数とし、上記浄化性能を表現する情報を目的変数として機械学習させた学習モデルであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の浄化性能予測装置によれば、排ガス浄化触媒の耐久温度に対する浄化性能の感度を高い精度で予測できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
(a)は、一実施形態に係る予測装置を概略的に説明する図であり、(b)は、一実施形態に係る予測装置を実現するコンピュータの構成を概略的に示す図である。
(a)は、触媒の各学習用サンプルにおける基材の隔壁及び触媒層を拡大して示す概略断面図である。(b)は、耐久履歴を表現する潜在変数のデータに次元圧縮される耐久履歴データの取得方法の説明図である。(c)は、浄化性能評価試験を表現する情報及び浄化性能を表現する情報の取得方法の説明図である。
(a)は、実施例に係る耐久履歴2Dヒストグラムのオリジナルデータのデータ拡張を説明する概略図である。(b1)及び(b2)は、それぞれ疑似耐久温度によるデータ拡張前後における耐久履歴データの個数をプロットしたグラフである。(c1)及び(c2)は、それぞれ疑似耐久時間によるデータ拡張前後における耐久履歴データの個数をプロットしたグラフである。
(a)は、実施例1及び比較例1に係る畳み込みオートエンコーダによる次元圧縮の説明図である。(b)は、実施例2及び比較例2に係るFlattenオートエンコーダによる次元圧縮の説明図である。
実施例1及び2並びに比較例1及び2に係るオートエンコーダの採用モデルにより、実施例1で取得されたN個のヒストグラムのデータが次元圧縮された潜在変数のN個のデータをXY座標にプロットしたグラフである。
耐久履歴A及びBの平均耐久温度に対するNOx-T50の変化を実施例1及び2並びに比較例1及び2の予測装置により予測した結果を示すグラフである。
(a)は、耐久履歴Aの耐久時間及び平均耐久温度に対するNOx-T50の変化を実施例1及び2並びに比較例1及び2の予測装置により予測した結果を示す2次元グラフであり、(b)は、同結果を示す3次元グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の浄化性能予測装置に係る実施形態について説明する。
最初に、実施形態に係る浄化性能予測装置(以下、「予測装置」と略すことがある。)の概略について、一実施形態に係る予測装置を例示して説明する。図1(a)は、一実施形態に係る予測装置を概略的に説明する図であり、図1(b)は、一実施形態に係る予測装置を実現するコンピュータの構成を概略的に示す図である。
【0010】
図1(a)に示す一実施形態に係る予測装置1は、耐久後の排ガス浄化触媒の浄化性能をその耐久履歴から予測する予測装置である。排ガス浄化触媒(以下、「触媒」と略すことがある。)は、例えば、後述する図2(a)に示す触媒であり、複数種類の粉末(材料)を含む第1層(上層)及び第2層(下層)を有する触媒層を備える。予測装置1は、入力部2と、記憶部4と、次元圧縮部6a、予測部6b、及び算出部6cを含む処理部6と、出力部8と、を備えている。予測装置1は、例えば、図1(b)に示されるコンピュータ100などで実現する。コンピュータ100は、処理装置(計算機)110、記憶装置120、入力装置130、出力装置140、及び入出力インタフェース(I/F)150等を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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