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公開番号2024163428
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-22
出願番号2023079014
出願日2023-05-12
発明の名称複合電解質膜及び膜電極接合体
出願人株式会社豊田中央研究所,トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類H01M 8/1051 20160101AFI20241115BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】微細なメタルヘキサシアノフェレート(M-HCF)粒子を含む複合電解質膜、及び、これを備えた膜電極接合体を提供すること。
【解決手段】複合電解質膜は、固体高分電解質と、前記固体高分子電解質内に分散しているM-HCF粒子とを備えている。前記M-HCF粒子は、第3族から第15族に属する少なくとも1つの金属元素Mを含むメタルヘキサシアノフェレートを含み、D90(体積基準の粒径の積算分布が90%であるときの粒径)が3.0μm以下である。膜電極接合体は、電解質膜として、このような複合電解質膜を用いたものからなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
固体高分電解質と、
前記固体高分子電解質内に分散しているM-HCF粒子と
を備え、
前記M-HCF粒子は、
第3族から第15族に属する少なくとも1つの金属元素Mを含むメタルヘキサシアノフェレートを含み、

90
(体積基準の粒径の積算分布が90%であるときの粒径)が3.0μm以下である
複合電解質膜。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記固体高分子電解質は、フッ素系高分子電解質である請求項1に記載の複合電解質膜。
【請求項3】
前記M-HCF粒子の含有量が0.01mass%以上10.0mass%以下である請求項1に記載の複合電解質膜。
【請求項4】
前記金属元素Mは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Ag、In、Sn、Bi、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Tb、及び、Luからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む請求項1に記載の複合電解質膜。
【請求項5】
電解質膜と、
前記電解質膜の一方の面に接合されたアノード触媒層と、
前記電解質膜の他方の面に接合されたカソード触媒層と
を備え、
前記電解質膜は、請求項1から4までのいずれか1項に記載の複合電解質膜からなる
膜電極接合体。
【請求項6】
前記M-HCF粒子は、Ce-HCF粒子を含む請求項5に記載の膜電極接合体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複合電解質膜及び膜電極接合体に関し、さらに詳しくは、微細なメタルヘキサシアノフェレート(M-HCF)粒子を含む複合電解質膜、及び、このような複合電解質膜を備えた膜電極接合体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ソーダ電解装置、水電解装置、燃料電池などの固体高分子電解質を用いた各種の電気化学デバイスにおいて、電気化学反応を生じさせる部位に膜電極接合体(MEA)が用いられている。MEAは、酸素と水素の直接反応若しくは電気化学反応によって直接的に生成するラジカル、又は、過酸化水素を経て生成するラジカルにより、電解質が攻撃され劣化すると言われている。
例えば、燃料電池においては、ラジカル攻撃により電解質膜の抵抗増加、クロスリークの増加、薄膜化による短寿命化などが起こることが知られている。さらには、ラジカル攻撃により生成する劣化生成物により触媒被毒が起こり、電解性能や電池性能が低下するおそれがある。
【0003】
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、
(a)フェロシアン化カリウム水溶液と硝酸塩水溶液とを混合することにより、フェロシアン錯体を生成させ、
(b)フェロシアン錯体を分散させた分散液にフッ素系電解質膜を浸漬し、フッ素系電解質膜の膨潤及びフェロシアン錯体の含浸を行う
ことにより得られる電解質膜が開示されている。
同文献には、このようにして得られた電解質膜は、未処理の電解質膜と比べて過酸化水素に対する耐久性が向上する(F排出量が少なくなる)点が記載されている。
【0004】
非特許文献1には、K
n
[Fe(CN)
6
](n=3、4)を膜溶液に添加して乾燥させ、酸洗浄することにより得られる電解質膜が開示されている。
同文献には、このようにして得られた電解質膜は、高耐久である点が記載されている。
【0005】
特許文献1に記載されているように、フェロシアン化カリウム水溶液と、金属元素Mを含む硝酸塩水溶液とを混合すると、フェロシアン錯体の粒子が生成する。フェロシアン錯体粒子は過酸化水素分解能を持つため、これを電解質膜に添加すると、ラジカルによる電解質膜の劣化を抑制することができる。
しかしながら、このようにして得られたフェロシアン錯体粒子は、通常、微粒子だけでなく、粗粒子も含む。フェロシアン錯体粒子に含まれる粗粒子の割合が多くなるほど、粒子の比表面積が小さくなるために、過酸化水素の分解効率が低下する場合がある。
【0006】
また、非特許文献1には、電解質膜にK
n
[Fe(CN)
6
]を添加すると、電解質膜の耐久性が向上する点が記載されている。しかし、K
n
[Fe(CN)
6
]がプロトン化したH
n
[Fe(CN)
6
]は、水溶性の化合物である。そのため、K
n
[Fe(CN)
6
]が添加された電解質膜を用いて燃料電池を作製した場合、発電中にK
n
[Fe(CN)
6
]がプロトン化し、外部に流出してしまう懸念がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6665714号公報
【非特許文献】
【0008】
Liu, X. et al., J. Memb. Sci., 2021, 629, 119282
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、微細なメタルヘキサシアノフェレート(M-HCF)粒子を含む複合電解質膜を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、このような複合電解質膜を備えた膜電極接合体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明に係る複合電解質膜は、
固体高分電解質と、
前記固体高分子電解質内に分散しているM-HCF粒子と
を備え、
前記M-HCF粒子は、
第3族から第15族に属する少なくとも1つの金属元素Mを含むメタルヘキサシアノフェレートを含み、

90
(体積基準の粒径の積算分布が90%であるときの粒径)が3.0μm以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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