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公開番号2024159893
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2024139880,2024524681
出願日2024-08-21,2023-09-26
発明の名称カーボンナノチューブ分散液、及びそれを用いた樹脂組成物、導電膜、合材スラリー、電極、非水電解質二次電池
出願人artience株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C01B 32/174 20170101AFI20241031BHJP(無機化学)
要約【課題】電池として用いた時に優れたサイクル特性を有するカーボンナノチューブ分散液、及び、該分散液を用いた樹脂組成物、導電膜、合材スラリー、電極、非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】平均直径が3nm~30nmであるカーボンナノチューブを用いたバンドル状カーボンナノチューブと溶媒とを含むカーボンナノチューブ分散液であって、カーボンナノチューブ分散液中に含まれる外径10nm以上のカーボンナノチューブの個数を基準とした場合に、外径が50nm~5μmであり繊維長が1μm~100μmである形状を有するバンドル状カーボンナノチューブ(X)の個数の割合が0.2%以上であるカーボンナノチューブ分散液。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
平均直径が3nm~30nmであるカーボンナノチューブを用いたバンドル状カーボンナノチューブと溶媒とを含むカーボンナノチューブ分散液であって、
カーボンナノチューブ分散液中に含まれる外径10nm以上のカーボンナノチューブの個数を基準とした場合に、外径が50nm~5μmであり繊維長が1μm~100μmである形状を有するバンドル状カーボンナノチューブ(X)の個数の割合が0.2%以上であるカーボンナノチューブ分散液。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記外径が50nm~5μmであり繊維長が1μm~100μmである形状を有するバンドル状カーボンナノチューブ(X)の平均アスペクト比が5~100である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液。
【請求項3】
前記外径が50nm~5μmであり繊維長が1μm~100μmである形状を有するバンドル状カーボンナノチューブ(X)の個数の割合が0.2%~20%である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液。
【請求項4】
前記カーボンナノチューブ分散液中に含まれる外径10nm以上、且つ、繊維長が0.2μm以上のカーボンナノチューブの個数を基準とした場合に、外径が10nm以上、50nm未満であり繊維長が1μm~5μmである形状を有するバンドル状カーボンナノチューブ(Y)の個数の割合が10%~60%である請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液。
【請求項5】
前記外径が10nm以上、50nm未満であり繊維長が1μm~5μmである形状を有するバンドル状カーボンナノチューブ(Y)の個数の割合が20%~35%である請求項4に記載のカーボンナノチューブ分散液。
【請求項6】
前記カーボンナノチューブ分散液中に含まれる外径10nm以上、且つ、繊維長が0.2μm以上のカーボンナノチューブの個数を基準とした場合に、外径が10nm以上、50nm未満であり繊維長が0.2μm以上、1μm未満である形状を有するバンドル状カーボンナノチューブ(Z)の個数の割合が50%~80%である請求項1~5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ分散液。
【請求項7】
前記バンドル状カーボンナノチューブ(Z)の個数の割合に対する、前記バンドル状カーボンナノチューブ(Y)の個数の割合の比((Y)の個数の割合/(Z)の個数の割合)が、0.3~0.6である請求項6に記載のカーボンナノチューブ分散液。
【請求項8】
さらに分散剤を含む請求項1~5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ分散液。
【請求項9】
請求項1~5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ分散液の塗工膜である導電膜。
【請求項10】
請求項1~5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ分散液とバインダーとを含むカーボンナノチューブ樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、バンドル形状を有するカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ分散液に関する。さらに詳しくは、前記カーボンナノチューブ分散液と樹脂とを含む樹脂組成物、前記カーボンナノチューブ分散液と樹脂と活物質とを含む合材スラリー、それらを膜状に形成してなる導電膜及び電極膜、電極膜と電解質とを具備してなる非水電解質二次電池に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、エレクトロニクスの発達は目覚ましいものがあり、各種電子機器や電池で使用される導電性材料について、製品の小型・軽量化、低コスト化、様々な使用環境下での高寿命化が求められるようになってきている。そして今日までに、様々なグラファイトやカーボンナノチューブ等の体積抵抗率が低い導電性炭素材料が検討されてきた。
【0003】
一方、導電性材料が各種電子機器や電池で使用される場合、導電性材料を溶媒中に分散した分散液を使用することが多いが、分散により導電性が低下する等の特性低下を招くという大きな課題がある。そのため、所望の特性が得られる分散液を作製することが非常に重要である。
【0004】
リチウムイオン二次電池を例に挙げると、リチウムイオン二次電池に用いられる負極材料としては、リチウムに近い卑な電位で単位質量あたりの充放電容量の大きい黒鉛に代表される炭素材料が用いられている。しかしながら、これらの電極材料は質量当たりの充放電容量が理論値に近いところまで使われており、電池としての質量当たりのエネルギー密度は限界に近づいている。従って、電極としての利用率を上げるため、放電容量には寄与しない導電助剤やバインダーを減らす試みが行われている。
【0005】
導電助剤としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、グラフェン、微細炭素材料等が使用されており、特に微細炭素繊維の一種であるカーボンナノチューブが多く使用されている。例えば、特許文献1~3には、負極活物質である黒鉛やシリコンにカーボンナノチューブを添加することにより、電極抵抗値の低減、電池の内部抵抗の改善、電極の強度向上、電極の膨張収縮性向上を達成し、それにより、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命を向上させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平4-155776号公報
特開平4-237971号公報
特開2004-178922号公報
特表2018-534731号公報
特表2018-534747号公報
【0007】
しかし、特許文献4~5に示すようなバンドル形状を有するカーボンナノチューブを安定的に得ることは難しく、また、特に負極活物質としてシリコンを用いた電池において優れたサイクル特性を得ることは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の目的は、電池として用いた時に優れたサイクル特性を有するカーボンナノチューブ分散液、及び、該分散液を用いた樹脂組成物、導電膜、合材スラリー、電極、非水電解質二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るカーボンナノチューブ分散液は、平均直径が3nm~30nmであるカーボンナノチューブを用いたバンドル状カーボンナノチューブと溶媒とを含むカーボンナノチューブ分散液であって、カーボンナノチューブ分散液中に含まれる外径10nm以上のカーボンナノチューブの個数を基準とした場合に、外径が50nm~5μmであり繊維長が1μm~100μmである形状を有するバンドル状カーボンナノチューブの個数の割合が0.2%以上であることを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様に係るカーボンナノチューブ分散液は、前記外径が50nm~5μmであり繊維長が1μm~100μmである形状を有するバンドル状カーボンナノチューブの平均アスペクト比が5~100であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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